« 2007年6月 | トップページ | 2007年8月 »

2007年7月

2007年7月31日 (火)

スペクトルマン再び

(経済関連ニュース)
・7月のユーロ圏小売業景気指数 46.2(前月48.2)。
・米国株は反発。ここ数日間の下落で不動産関連株が割安である事が指摘された事などで。

(非鉄金属関連ニュース)
・Anglo Platinum「2007年の生産は、ストやその他の操業停止の影響で当初計画を下回る見込み」
・Codelcoの2番目に大きいEl Teniente鉱山の生産開始(Codelcoの生産の25%を占める)。
・6月のザンビアの銅生産は11%減少の39,137Mt(前年同月43,748Mt)、輸出は38,120Mt(前年同月47,701Mt)。
・Southern Copperのメキシコ労働者がストライキを開始。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油▲1.3MB、ガソリン+0.5MB、ディスティレート+1.3MB、稼働率+0.4%
・北大西洋バミューダ諸島沖で低気圧が発生、発達中。
・ExxonMobileのFawley製油所(300KBD)、7月25日の火災で停止していたが再開。

(商品市況)
「軒並み上昇」
 昨日の商品価格は軒並み上昇した。最大の上げ要因は注目の米株価が反発した事で、ファンダメンタルズに大きな変化が無い状況下、個別に売り材料が存在しない商品は幅広く買戻しが入った。
 しかしながら昨日の株価上昇のみをもって、一時期の大幅なセンチメントの悪化が改善したと結論付けるのは時期尚早であろう。引き続き株価動向には細心の注意を払うべきである。今の所、参院選での自民党の大敗の影響は限定的なものに留まっているようである。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は上昇した。LME在庫の減少はあったが、取引序盤は予想通り水準を切り下げ、30日移動平均線をトライする動きとなったが、米株価が反発したこともあり引けにかけて水準を切り上げる動きとなった。繰り返しコメントしているが、センチメントの悪化は阿多物のファンダメンタルは依然として強いままである。LME在庫は▲1,000Mt減少、(FSCは2.0日)、(キャンセルワラント率は9.7%)。売買高は6,679枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブの形状はパラレルに上昇。C-3は125㌦バックとバック幅を拡大した。 今後については、主要消費国中国の需要が高水準なGDPや固定資産投資、鉱工業生産を背景として需要サイドが堅調に推移する見込みである事、生産国のストライキ懸念、LME在庫水準の低さ、キャンセルワラント率の高止まり等の買い材料も多く総じて堅調な推移になると見ている。尚、中国国内景気の過熱感の沈静化を目的として中国が利上げを行ったが、中国の利上げのペースは実体経済に悪影響を及ぼさない程度のゆっくりとしたものであることから、利上げ効果が実際に顕現化するには時間がかかると考えている。但し上げ材料ばかりかというとそうでもない。1つ目は中国当局は更なる利上げを示唆するコメントをしていること(中国の利上げは銅実需の減少を促す)。2つ目は短期的に中国国内の供給が需要を上回っている可能性があること(6月の輸入統計では精錬銅・銅製品の輸入量が前月から減少しているが、前年比では引き続きプラスが継続しており、この事は経済成長は持続し需要は増加してきているが、短期的に供給不足が解消されている可能性があることを示しているといえる)。3つ目は、米国発の株安が投資マインドを冷え込ませ、相場の下げ材料となり得ることである。足元、この株価変動の影響が最も大きいと見ており、株価の変動がセンチメントの転換を通じて商品市場にインパクトをもたらすため(上昇時にはプラスの材料に)引き続き、当面、株式動向に一喜一憂の展開になりやすいと見ている。本日も株価次第ではあるが、一旦30日移動平均線でサポートされている事から堅調な推移を予想している。尚、8月オプションの建玉は7,800㌦コールが1,008枚、8,000㌦コールが1,194枚、8,200㌦コールが1,218枚、7,700㌦プットが1,102枚、7,300㌦プットが550枚、7,200㌦プットが1,400枚となっている。
 昨日の亜鉛価格は前日比変わらずであった。LME在庫は減少したものの、100日移動平均線のレジスタンス重くも見合った結果前日比変わらずであった、との印象である。LME在庫は▲525Mt減少、FSCは2.1日(キャンセルワラント率は10.5%)。売買高は2,398枚。イールドカーブは期先に買戻しが入りブルフラットした。C-3は34㌦バックとバック幅を拡大した。 今後については基本的には堅調な推移を見込んでいるが、株安を受けたセンチメントの悪化が相場を下押しすると見られ、一時的に下値を探る展開になろう。中期的には銅と同じく買い材料が多い。1つは中国のQ207のGDPが予想を上回る大きな伸びとなった事から引き続き中国国内の亜鉛需要は車の防蝕向けに旺盛であると見られること、2つ目はこの旺盛な需要を背景として中国政府が亜鉛輸出の増加に歯止めをかけるべくリベート撤廃に加え、6月1日から亜鉛の輸出関税の引き上げを決定していること、3つ目は亜鉛の在庫水準が低く有事のバッファが少ないこと、である。基本、足元のファンダメンタルズは強いと考えておくべきである。しかしながら株価動向が非常に不安定であるため、一旦は下値を探り易い地合いになっているといえ、強弱材料が混在することから暫くはもみ合いになろうか。尚、長期的には大半のメタルと同じく年後半に向けての下落を予想している(3,000㌦を切る水準までの下落の可能性は現時点では低いと考えている。下値の目途は3月21日にマークした3,119.75㌦)。目先の上値は6月4日にマークした直近高値の3,850㌦、下値の目途は50日移動平均線の3,600㌦を下回ってしまったことから、6月27日にマークしている3,290㌦が意識される事になろう。尚、価格の目途となりやすい8月オプションは3,600㌦コールが505枚、3,500㌦コールが600枚、3,450㌦プットが600枚、3,300㌦プットが1,100枚となっている。
 昨日の鉛価格は下落した。この下落により目先の下値の目途であった30日移動平均線まで水準を切り下げる事となった。但し、供給は不十分であり主要消費国中国の消費にも大きな変化が見られないこと等ファンダメンタル的には状況は変わっておらず、買われ過ぎの修正が起きていると考えられる。LME在庫は前日比変わらず。(FSCは1.7日)在庫水準の低さや生産者動向を鑑みれば引き続きファンダメンタルは非常に強い(キャンセルワラント率は11.1%)。売買高は2,321枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。C-3は4㌦コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。 今後についてはファンダメンタルに大きな変化は無いことから基本しっかりの展開に変更はないが、信用収縮の影響で投機筋の投資余力が低下すると見られることから一旦価格は調整すると考えている。但し、銅やアルミと比較すると鉛は流動性の観点から投機資金の運用対象にはなりにくいため、影響は限定的であると考えておくべきであろう。ファンダメンタルは、中国が鉛の輸出関税を引き上げたことに伴い、中国からの輸出が6月以降減少すると予想されること(6月統計では既に輸出減少が確認されている)、豪大手生産者の生産障害に加え、新たな生産者の生産障害が報告されたこと、自動車バッテリー向けに使用される中国での需要が引き続き旺盛であると考えられる事(6月までの中国の商用車・自家用車販売は引き続き堅調)、LME在庫水準が依然として低い状況で横這っていることから、極めて強いと言わざるを得ない。やはり価格は暫く高止まる可能性の方が高いといえる。但し、繰り返しになるが、株価が再び不安定になってきた事や中国の利上げ観測等(中国の利上げは中国国内実需のマイナス要因となり得る)のマイナス材料も徐々に出始めており、著しい高値を維持することが段々難しい環境になっている事も注意すべきであろう(今のところ鉛に関してはよほど大きな株下落で無い限り大きな影響は無いと見ているが)。本日は一旦目途となる30日移動平均線まで水準が低下していることから一旦買戻しが優勢になると考えている。
 昨日のアルミ価格は上昇した。取引序盤は各国株安等の影響もあって予想通り一目均衡表の雲の下限をトライする動きとなったが、米株が回復したことなどを材料に買戻しが優勢となり、50日移動平均線のレジスタンスラインをトライする動きとなり前日比小幅プラスで引けた。このコラムで指摘し続けているように、投機資金の「思惑」でもっとも振れ易い非鉄であるといえる。LME在庫は+1,875Mt増加、(FSCは0.4日)しており、需給は他非鉄金属と比べてタイトとは言えない。(キャンセルワラント率は2.9%)。売買高は3,887枚。イールドカーブは期近が上昇、期先が低下。C-3は59㌦コンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。 今後については、アルミは銅と同様投機筋の投資対象となり易い非鉄金属であることから、株価動向に左右される展開が続く事になると考える。ファンダメンタル的には、比較的ベアな要素が多い。1つ目は最大消費国中国が投資抑制を目的として利上げを検討していること、2つ目は中国国内の企業在庫水準が以前に比して増加している可能性が高く、LME在庫の水準もFSCベースでは他メタル比で低くないこと、3つ目は原材料であるアルミナ価格が欧州・中国で低下を始めたことが挙げられる。一方で買い材料は、1つ目は中国の固定資産投資や鉱工業生産等が引き続き堅調であること、2つ目はエネルギー価格が需要期を迎えて堅調に推移していること、が挙げられる。よって引き続き投機筋の思惑で、高値では利食い売りがしっかり入る展開が継続すると見られ、大幅な価格調整が起きているニッケルを除けば非鉄金属中、最もボラティリティの高い展開が予想される。また、銅と並んでアルミは政策金利引き上げの影響を受け易い非鉄(インフラ整備の初期段階で使われる非鉄金属であるため)金属であることから、利上げの効果が徐々に上値を重くするであろう。引き続き金融当局の金利引き上げには注目しておく必要があると見る(特に中国当局が更なる利上げを示唆する発言をしており、投機的な動きではなく本当に実需が減速する可能性があるため、実需動向では中国の、投機資金動向では米国の当局動向に注意したい)。このコラムで指摘し続けているが、アルミのコンタンゴの期間がさらに長くなっていることは意識しておくべきである。
 本日も株動向次第であるが、一目均衡表の雲の中でのもみ合いになると考えている。価格の節目となりやすい8月オプションの状況は、2,900㌦コールが、1,809枚、2,800㌦コールが1,245枚、2,700㌦プットが1,425枚となっている。
 昨日のニッケル価格は下落した。LME在庫が大幅に増加した事を受けて終始軟調に推移した。この下落により大台30,000㌦の節目ぎりぎりまで水準を切り下げる展開となった。LME在庫は+414Mt増加、(FSCは3.6日)、キャンセルワラント率は一時期の異常な高い水準からやっと脱却、夏場の不需要期の前にようやく在庫水準が危機的な状態から脱したと言ってよかろう(キャンセルワラント率は3.9%)。売買高は716枚。イールドカーブは期近が低下した一方で期先に買いが入り、ツイストする形でフラットニングした。C-3は30㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については、米国株式市場の不安定さが増している事や、中国のGDPを受けた中国当局の利上げ観測、LME在庫の増加ペースに鈍化が見られないことから再び下値を探る動きになると考えている。ニッケル在庫は少ない、と考えていたがFSCも3日を回復しており危機的状態は脱したと見ておいたほうがよかろう。また、中国国内での銑鉄使用増加や、クロム系ステンレス(ニッケルを必要としないステンレス鋼)への移行といったマイナス材料もあり、下値を探り易い地合いになっていると考えるべきである。一方で、銑鉄への移行やクロム形ステンレスへの移行も、ニッケル価格が低下するまでの繋ぎの色彩も強く、ニッケル価格が低下すれば再びニッケルが消費される可能性は高いと考えていることから下値も限られ、中期的には価格は回復するものと見ておくべきである。
 小職は30,000㌦を目先の下値の目途としてみていたため、この水準を割り込んで大幅に下落する展開はあまり想定しておらず、30,000㌦をはさんで暫くもみ合いになると考えている。もし、30,000㌦を下回った場合の下値の目途は昨年11月15日にマークした28,650ドルを挙げておきたい。"
 昨日の錫価格は大幅上昇した。特段材料があったわけではないが、一時期形成していた三角持ち合いを上抜けた事、長らく上抜け出来なかった15,500㌦の節目を上回って寄り付いた事、ある特定のプレイヤーがLME在庫の50%近くを保有している事がふじられたことから、思惑的に買われた。LME在庫は前日比変わらず。(FSCは13.3日)、キャンセルワラント率は2.88%。売買高は651枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに大幅に上昇。C-3は45㌦コンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。 今後については、錫はテクニカルに調整があったものの、インドネシア生産者からの輸出体制が完全に復帰しているわけではないこと(小規模生産者の生産回復にはまだ時間を要する見込み)、やインドネシア政府の金属関連商品の輸出関税強化の可能性から思惑的な買いを誘いやすく、三角持合を上抜けした事もあって上昇すると見ている。また、LME指定倉庫在庫の40~50%を1人のプレイヤーが保有している事も指摘されており、思惑的な買いを誘い易い環境にあることも上げ要因となろう。但し、他非鉄金属と同様、米国株式の調整に伴うセンチメントの悪化、中国当局の連続利上げが実際に行われた場合の実需減速の可能性には注意しておきたい。

(エネルギー)
 昨日のNY原油は下落した。予想通りであったが強弱材料が混在する中、限界的な高値水準まで価格が上昇していることもあり、ワイドなレンジでのもみ合いとなった結果、前日比マイナスで引けることとなった。引き続き10日移動平均線のサポートラインは維持している状況された状態。イールドカーブは期先を中心に低下。Brentも同様に下落した。こちらはWTIと異なり、10日移動平均線がレジスタンスラインとして意識されている様子。イールドカーブは期近を中心に下落している。尚、WTIとBrentのスプレッドであるが、期近はWTIが高く、若干期先はBrentが高く、期先はWTIが高い、といういびつな状態が継続している。
 石油製品も下落。RBOBは10日移動平均線がレジスタンスとして意識されるなか、この水準を上値として比較的幅の広いレンジワークとなった。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。ヒーティングオイルもワイドなレンジのもみ合いとなったが、10日移動平均線のサポートラインは維持して引けている。イールドカーブは期近の下げが小さく、期先の下げが大きい。ICEガスオイルも下落。イールドカーブは期近の下げが小さく、期先の下げが大きい。"
 本日の原油相場も昨日同様、比較的広いレンジでのもみ合いになると考えている。ファンダメンタルは強いにも関わらず、米株安を受けたリスク許容度の低下から投機資金が高値では売りを入れてくると予想されるためだ。暫くは米金融市場動向に一喜一憂の展開が続く事になると考えている。但し、ファンダメンタル的には、北海油田からの生産減少(パイプライン事故や製油所の障害も含む)、OPECが増産について否定的な見解を示している事、ナイジェリアの情勢不安から供給は十分でないこと、石油製品在庫の水準は極めて低い事から需給は引き続きタイトである。ガソリン在庫水準はFSCベースでは依然として過去5年の最低水準を下回るレベルであり、十分な在庫があるとは決していえない。今週の統計ではP3の稼働率は回復したものの、全米で見た場合の稼働率は91.7%とこの時期の稼働率の5年平均92.9%よりも低く、引き続き製品主導で原油相場が高止まる可能性が高い。
 イールドカーブが全ゾーンバックになった事から投機資金が投資し易い環境にあるものの、依然として米国株式の動向が不安定であり、センチメントの悪化を通じてエネルギー市場にマイナスのインパクトをもたらす可能性が高い状況にあることは常に念頭においておくべきである(結局は新規材料がなければワイドなレンジでのもみ合いにならざるを得ない)。
 WTIはCushing在庫の減少を受けて全ゾーンバックが復活しており、ようやくWTIが「原油の需給の状態を考える」上で有効な指標になってきたといえる。以前から提唱していたWTI/Brentのネガティブスプレッドの解消は、期近のみ解消される事となった(この事は上述しているように、イールドカーブの形状の変化の影響もあって原油市場に投機資金が流入しやすい環境になっていることと無縁ではない)。しかしながら北海油田からの生産減少と、著しいユーロ高の影響もあって完全なネガティブスプレッドの解消にはもう少し時間がかかると考えている。
 もう少し細かくファンダメンタルズを見ると、短期的な在庫水準の指標となる米国のガソリンのサプライカバーは過去5年平均水準を下回っている状態で、石油製品市場の需給はタイトな状況が続いているといえる。原油のサプライカバーが上昇しているのは稼働率が過去最低の水準で横ばっていることによるものであり、製油所の障害が解消すればこのFSCは徐々に低下してゆくこととなろう。ピークシーズン入りしているが在庫水準は極めて低いといってよい。尚、IEAの月報では需要見通しが増加し、Non-OPEC生産の増加量を上回っており、Q207の在庫積み増しもやはり十分に行われていないことが確認された(FSCも変わらず)。こうした在庫水準の低さは以前から指摘している通り有事へのバッファが少ないことを意味し、同時にアップサイドへのセンシティビティが高いことを意味する。ガソリンのFSCは21.1日(平たく言えば1ヶ月分も在庫が無い)しか存在せず、ドライブシーズンを耐えうる在庫は確保できていない(過去5年最低の水準は22.2日)。尚、供給は急に途絶したり再開したりするものであるが、需要は税制変更等の特殊な事情がなければ、急速に減少することはない。
 供給サイドに関しては、Non-OPECサプライの減少(北海地区からの産油量減少)の影響が効いてきており、決して安泰とはいえない。OPECは9月総会まで増産の意向はなく、夏場のピークシーズンは冷夏とならない限り、供給が不足する状況が続く事となろう。尚、需要増加の顕著な中国であるが、中国の農村部の都市化に起因する石油需要の増加は当面継続する可能性が高く(世銀等の見通しでも2007年の中国のGDP成長見通しは9%台を維持)、大幅な税制の変更等がなければ急速に需要が減少することはないと見ている。

(ひとりごと)
時々しか見ていないが、フジのドラマ、ファーストキス
井上真央と伊藤英明が出てるやつ

あのドラマの主題歌、小田和正が歌っているんですよね。
彼、もうすぐ還暦なんですが
よくこんな歌詞を思いつくよなぁ。
(歌詞はコチラ ↓)

http://music.goo.ne.jp/lyric/LYRUTND54574/index.html
嗚呼、もう一度、若い頃に戻りたい...

さて。
すごくどうでもいいことなんですが。
私のブログ、どういったキーワードで検索されたかが分かる機能が付いているんですけど
ここ数日間、何でか知らないんですが検索ワードのトップが

スペクトルマン

なんですよね。
いったいこの週末、何があったんだろうか?
スペクトルマンファンの心を震わせるような事が起きたんだろうか?

参院選挙?
あんまりスペクトルマンと関係ないと思うんですけどね。
ためしに、「スペクトルマン」と「参院選」と両方のキーワードを入れて検索してみたら
なんと55,000件もヒットした。

ためしにウルトラマンと参院選をキーワードにして検索してみたら、165,000件もヒットした。
仮面ライダーと参院選で検索してみたら、なんと250,000件!!!
安倍晋三とスペクトルマンで検索してみたら、67,000件もヒット!!

特撮と参院選挙は結構関係があるみたいですな。

ほンとうか?

| | コメント (1)

2007年7月30日 (月)

そうめん

(経済関連ニュース)
・Q207米実質GDP速報 前期比年率+3.4%(Q107改定+0.6%)、市場予想+3.2%。外需の増加が最大の押し上げ要因。個人消費支出は前期比年率+1.3%と前期の+3.7%から急減速。
 価格指数は前期比年率+2.7%(前期+4.2%)。コアPCE価格指数 前期比+1.4%(前期+2.4%)。企業設備投資は年率+8.1%(前期+2.1%)。
 住宅投資は年率▲9.3%(前期▲16.3%)からマイナス幅が縮小。
・7月米消費者マインド指数確定 90.4(速報比▲2.0)、市場予想91.2。
・7月独CPI 前年同期比+2.2%(前月+2.0%)、市場予想+1.9%。
・自民党、参院選挙で大敗。

(非鉄金属関連ニュース)
・Codelco El Teniente鉱山とEl Salvador鉱山、労働者のストで生産延期が継続。
・Southern Copper(世界第5位の金属生産者)は、28日より労使交渉を再開。

(エネルギー関連ニュース)
・ConocoPhillips Wilhelmshaven製油所(227KBD、ドイツ)、原油価格の高騰で採算が取れず、稼働率を引き下げ。
・ExxonMobile Fawley製油所(300KBD、ハンプシャー)、火災のため設備の大部分が稼動停止になっているが、数日以内に再稼動の見込み。
・Murphy Meraux製油所(125KBD、ルイジアナ、P3)、定期補修のため2週間稼動停止に。

(商品市況)
「エネルギー以外は軒並み上昇」
 週末の商品価格はエネルギー以外、下落している。注目の米株価が大幅に続落した事に伴いセンチメントが悪化、不需要期に突入する非鉄金属は下落、ソフト、貴金属もユーロ安の影響もあって水準を切り下げる動きとなった。しかしながらエネルギーはピークシーズンであることや先々週の手仕舞い売りが一巡した事から買戻しが入った様子である。
 しかしながらCFTCの建て玉は金と銅を除き前週比で買い持ち幅を縮小(ないしは売り持ち幅を拡大)している。これは株価の調整に伴い買い持ち幅を縮小させ易い環境になっている事と、現時点の高値を受けてショートを振り易い環境になりつつある事を示唆しているといえよう。引き続き株価動向に注目したい。また、国内的には参院選で自民党が大敗した事に伴い、政権混乱のリスクが高まる可能性が高く、円高進行等と相まって日本株には悪影響が出る可能性があることには注意を要しよう(経済混乱になれば、8月に予想されていた利上げが見送られる可能性が高いため)。

(非鉄金属)
 週末の銅価格は小幅下落した。LME在庫の増加や株続落を受けてセンチメントが悪化する中、下値を探る動きとなったが、米GDPが好調であったことを受け上昇、しかし結局引けに掛けて売られ前日比マイナスになった。但し30日移動平均線ではサポートされて引けている。LME在庫は+1,975Mt増加、(FSCは2.1日)、(キャンセルワラント率は10.4%)。売買高は5,635枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブの形状はパラレルに低下。C-3は116㌦バックとバック幅を拡大した。 今後については、主要消費国中国の需要が高水準なGDPや固定資産投資、鉱工業生産を背景として需要サイドが堅調に推移する見込みである事、生産国のストライキ懸念、LME在庫水準の低さ、キャンセルワラント率の高止まり等の補助材料も相場を下支えると考えられることから基本は堅調な推移を見込んでいる。また中国国内景気の過熱感の沈静化を目的として中国が利上げを行ったが、中国の利上げのペースは実体経済に悪影響を及ぼさない程度のゆっくりとしたものであることから、利上げ効果が実際に顕現化するには今しばらく時間がかかろう。但し中国当局は更なる利上げを示唆するコメントをしており、要注意である(中国の利上げは銅実需の減少を促す)。中国国内の在庫状況は、6月の輸入統計では予想通り精錬銅・銅製品の輸入量が前月から減少しているが、前年比では引き続きプラスが継続している。この事は経済成長は持続し需要は増加してきているが、短期的に供給不足が解消されている可能性があることを示していると考えられる。こうした短期的な需給緩和観測に加え、リスクマネーがリスク資産から一時的に撤退する可能性が高くなってきたことから基本は堅調な推移を見込んでいるものの、一旦下値を探る展開になると考える。世界経済のトレンドに大きな変化は無いため株安は一時的との見方が多いが、いずれにせよ株価の変動がセンチメントの転換を通じて商品市場にインパクトをもたらすため引き続き、株式動向に一喜一憂の展開になりやすいことには留意したい(米国の金融政策変更や株価下落は、投機筋の売り材料になり易い)。本日も一目均衡表の雲の上限をトライする動きとなろう、尚、8月オプションの建玉は7,800㌦コールが1,008枚、8,000㌦コールが1,194枚、8,200㌦コールが1,218枚、7,700㌦プットが1,102枚、7,300㌦プットが550枚、7,200㌦プットが1,400枚となっている。
 週末の亜鉛価格は下落した。LME在庫にj変化はなかったものの銅価格の下落、株価の続落を受けて水準を切り下げる動きとなった。しかしながら銅と同様GDP発表後に100日移動平均線まで強含む局面もあり、総じてもみ合っていたとの印象である。LME在庫は前日比変わらず。FSCは2.1日(キャンセルワラント率は11.4%)。売買高は4,845枚。イールドカーブは期先の下げ幅の方が大きくベアスティープした。C-3は32㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については基本的には堅調な推移を見込んでいるが、米国株安を受けたセンチメントの悪化が相場を下押しすると見られ、一時的に下値を探る展開になろう。しかしながら中国のQ207のGDPが予想を上回る大きな伸びとなった事から引き続き中国国内の亜鉛需要は車の防蝕向けに旺盛であると見られること、この旺盛な需要を背景として中国政府が亜鉛輸出の増加に歯止めをかけるべくリベート撤廃に加え、6月1日から亜鉛の輸出関税の引き上げを決定しており、中期的に域内の供給過剰状態は解消されてゆくと考えられる(6月の貿易統計では亜鉛の輸出増加傾向に歯止めがかかる中、国内品の還流等で輸入量も減少している)こと、亜鉛の在庫水準は低く有事のバッファが少ないこと等、基本、足元のファンダメンタルズは強いと見られるため、下値は限られると考えておくべきであり、暫くはもみ合いになろうか。尚、長期的には大半のメタルと同じく年後半に向けての下落を予想している(3,000㌦を切る水準までの下落の可能性は現時点では低いと考えている。下値の目途は3月21日にマークした3,119.75㌦)。目先の上値は6月4日にマークした直近高値の3,850㌦、下値の目途は50日移動平均線の3,600㌦を下回ってしまったことから、6月27日にマークしている3,290㌦が意識される事になろう。尚、価格の目途となりやすい8月オプションは3,600㌦コールが805枚、3,500㌦コールが600枚、3,450㌦プットが600枚、3,300㌦プットが1,100枚となっている。
 週末の鉛価格は下落した。この下落により維持できると見られていた3,000㌦の真理的なサポートラインをついに下回る事となった。しかしながら供給が不十分であり主要消費国中国の消費にも大きな変化が見られないこと等ファンダメンタル的には状況は変わっておらず、行き過ぎの修正が起きていると考えられる。LME在庫は▲450Mt減少、(FSCは1.7日)在庫水準の低さや生産者動向を鑑みれば引き続きファンダメンタルは非常に強い(キャンセルワラント率は5.7%)。売買高は2,928枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。C-3は4㌦コンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。 今後についてはファンダメンタルに大きな変化は無いことから基本しっかりの展開に変更はないが、信用収縮の影響で投機筋の投資余力が低下すると見られることから一旦価格は調整すると考えている。但し、銅やアルミと比較すると鉛は流動性の観点から投機資金の運用対象にはなりにくいため、影響は限定的であると考えておくべきであろう。ファンダメンタルは、中国が鉛の輸出関税を引き上げたことに伴い、中国からの輸出が6月以降減少すると予想されること(6月統計では既に輸出減少が確認されている)、豪大手生産者の生産障害に加え、新たな生産者の生産障害が報告されたこと、自動車バッテリー向けに使用される中国での需要が引き続き旺盛であると考えられる事(6月までの中国の商用車・自家用車販売は引き続き堅調)、LME在庫水準が依然として低い状況で横這っていることから、極めて強いと言わざるを得ない。やはり価格は暫く高止まる可能性の方が高いといえる。但し、繰り返しになるが、株価が再び不安定になってきた事や中国の利上げ観測等(中国の利上げは中国国内実需のマイナス要因となり得る)のマイナス材料も徐々に出始めており、著しい高値を維持することが段々難しい環境になっている事も注意すべきであろう(今のところ鉛に関してはよほど大きな株下落で無い限り大きな影響は無いと見ているが)。本日は3,000㌦を回復できるか否かがポイントであるが、維持できなかった場合30日移動平均線(2,900㌦)程度まで調整することになろう。
 週末のアルミ価格は上昇した。取引序盤は各国株安等の影響もあり前日までの流れを受けて下値を探る展開となり、一目均衡表を下抜けた辺りから下げが加速した。しかしながらNY時間に発表された米GDPが好調であったことから買戻しが優勢となり結果、前日比プラスでひけることとなった。このコラムで指摘し続けているように、投機資金の「思惑」でもっとも振れ易い非鉄であるといえる。LME在庫は▲1,100Mt減少、(FSCは0.4日)しており、需給は他非鉄金属と比べてタイトとは言えない。(キャンセルワラント率は3.0%)。売買高は11,476枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。C-3は58㌦コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。 今後については、アルミは銅と同様投機筋の投資対象となり易い非鉄金属であることから、株価動向に左右される展開が続く事になると考える。ファンダメンタル的には、最大消費国中国が投資抑制を目的として利上げを検討していることや、中国国内の企業在庫水準が以前に比して増加している可能性が高いこと、LME在庫の水準もFSCベースでは他メタル比で低くないこと、原材料であるアルミナ価格が欧州・中国で低下を始めたこと等、需給面ではベアな状態になりつつある状況である。しかし、中国の固定資産投資や鉱工業生産の水準を見るに中国需要は引き続き堅調であり(実際アルミ関連製品の輸入は前月比プラスに)大幅な価格下落はないと考えておきたい。よって引き続き投機筋の思惑で、高値では利食い売りがしっかり入る展開が継続すると見られ、大幅な価格調整が起きているニッケルを除けば非鉄金属中、最もボラティリティの高い展開が予想される。また、銅と並んでアルミは政策金利引き上げの影響を受け易い非鉄(インフラ整備の初期段階で使われる非鉄金属であるため)金属であることから、利上げの効果が徐々に上値を重くするであろう。引き続き金融当局の金利引き上げには注目しておく必要があると見る(特に中国当局が更なる利上げを示唆する発言をしており、投機的な動きではなく本当に実需が減速する可能性があるため、実需動向では中国の、投機資金動向では米国の当局動向に注意したい)。 このコラムで指摘し続けているが、アルミのコンタンゴの期間がさらに長くなっていることは注意したい。
 本日も株動向次第であるが、一旦一目均衡表の雲の下限をトライすることになると考えている。価格の節目となりやすい8月オプションの状況は、2,900㌦コールが、1,809枚、2,800㌦コールが1,245枚、2,700㌦プットが1,425枚となっている。
 週末のニッケル価格は下落した。LME在庫がまたしても大幅に増加した事や、非鉄金属全体に調整売りが入っていることから連れ安となった模様。但し、米GDP発表後に水準を切り上げる局面もあったが、上値では売り圧力も強く結局引けに掛けて水準を切り下げ、前日比マイナスで引けた。しかしながら30,000㌦の心理的サポートラインは下抜けずに引けている。LME在庫は+600Mt増加、(FSCは3.5日)、キャンセルワラント率は一時期の異常な高い水準からやっと脱却しているが、引き続き在庫水準は十分とはいえない(キャンセルワラント率は3.5%)。売買高は627枚。イールドカーブは期先が比較的大きく低下し、ベアスティープニングした。C-3は70㌦バックとバック幅を拡大した。 今後については、米国株式市場の不安定さが増している事や、中国のGDPを受けた中国当局の利上げ観測、LME在庫の増加ペースに鈍化が見られないことから再び下値を探る動きになると考えている。ニッケル在庫は少ない、と考えていたがFSCも3日を回復しており危機的状態は脱したと見ておいたほうがよかろう。また、中国国内での銑鉄使用増加や、クロム系ステンレス(ニッケルを必要としないステンレス鋼)への移行といったマイナス材料もあり、下値を探り易い地合いになっていると考えるべきである。目先下抜ける事ができなかった32,000㌦を下抜けた場合、30,000㌦程度までの下落があってもおかしくない状況である。とはいえ、繰り返しになるが、銑鉄への移行やクロム形ステンレスへの移行も、ニッケル価格が低下するまでの繋ぎの色彩も強く、ニッケル価格が低下すれば再びニッケルが消費される可能性は高いと考えている。よって中期的には価格は回復するものと見ておくべきである。
 本日も株価次第であるが、30,000㌦と10日移動平均線のレンジでのもみ合いになると見ている。
 週末の錫価格は下落した。但しここ数日間の値動きと同じく、前日引けと変わらない水準で寄り付いた後もみ合い、結果前日比プラスであったという程度である。今の所インドネシアのみを材料にしてこの高い水準を維持するのはやや難しくなっていると考えられる。LME在庫は+220Mt増加、(FSCは13.3日)、キャンセルワラント率は2.85%。売買高は228枚。イールドカーブはパラレルに低下している。C-3は40㌦コンタンゴと前日と変わらず。 今後については、錫はテクニカルに調整があったものの、インドネシア生産者からの輸出体制が完全に復帰しているわけではないこと(小規模生産者の生産回復にはまだ時間を要する見込み)、やインドネシア政府の金属関連商品の輸出関税強化の可能性から思惑的な買いを誘いやすく、三角持合を上抜けした事もあって上昇すると見ている。但し、他非鉄金属と同様、米国株式の調整に伴うセンチメントの悪化、中国当局の連続利上げが実際に行われた場合の実需減速の可能性には注意しておきたい。

(エネルギー)
 週末のNY原油は上昇した。取引序盤は方向感が出にくい中もみ合っていたが、米GDPが予想を上回る内容であったことから買戻しが優勢となり、前日の下げを回復して引ける事となった。結果的に10日移動平均線のサポートラインで維持された状態。イールドカーブは期近を中心に上昇。この上昇によってとうとうWTIとBrentのネガティブスプレッドが期近のみ解消する事となった。Brentも同様にNY時間に上昇したが、こちらは10日移動平均線がレジスタンスラインとして意識されているためこのラインを上抜けできずに引けた(移動平均線ベースではレジスタンスラインの存在していないWTIとは対照的)。イールドカーブは期近を中心に上昇している。
 石油製品も上昇。RBOBは取引序盤は下値を探る動きとなったが米GDPの改善もあって引けに掛けて上昇した。但し10日移動平均線がレジスタンスとして意識され、この水準は上抜けできずに引けている。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。ヒーティングオイルも殆ど同じ相場展開であったが、こちらは10日移動平均線のレジスタンスラインを上抜けして引けている。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。ICEガスオイルはBP製油所が数日中に再稼動する、との報道を受けて引けに掛けて水準を下げて引けた。"
 本日の原油相場も比較的広いレンジでのもみ合いになると考えている。ファンダメンタルは強いにも関わらず、米株安を受けたリスク許容度の低下から投機資金が高値では売りを入れてくると予想されるためだ。暫くは米金融市場動向に一喜一憂の展開が続く事になると考えている。但し、ファンダメンタル的には、北海油田からの生産減少(パイプライン事故や製油所の障害も含む)、OPECが増産について否定的な見解を示している事、ナイジェリアの情勢不安から供給は十分でないこと、石油製品在庫の水準は極めて低い事から需給は引き続きタイトである。ガソリン在庫水準はFSCベースでは依然として過去5年の最低水準を下回るレベルであり、十分な在庫があるとは決していえない。今週の統計ではP3の稼働率は回復したものの、全米で見た場合の稼働率は91.7%とこの時期の稼働率の5年平均92.9%よりも低く、引き続き製品主導で原油相場が高止まる可能性が高い。
 イールドカーブが全ゾーンバックになった事から投機資金が投資し易い環境にあるものの、依然として米国株式の動向が不安定であり、センチメントの悪化を通じてエネルギー市場にマイナスのインパクトをもたらす可能性が高い状況にあることは常に念頭においておくべきである(結局は新規材料がなければワイドなレンジでのもみ合いにならざるを得ない)。
 WTIはCushing在庫の減少を受けて全ゾーンバックが復活しており、ようやくWTIが「原油の需給の状態を考える」上で有効な指標になってきたといえる。以前から提唱していたWTI/Brentのネガティブスプレッドの解消は、期近のみ解消される事となった(この事は上述しているように、イールドカーブの形状の変化の影響もあって原油市場に投機資金が流入しやすい環境になっていることと無縁ではない)。しかしながら北海油田からの生産減少と、著しいユーロ高の影響もあって完全なネガティブスプレッドの解消にはもう少し時間がかかると考えている。
 もう少し細かくファンダメンタルズを見ると、短期的な在庫水準の指標となる米国のガソリンのサプライカバーは過去5年平均水準を下回っている状態で、石油製品市場の需給はタイトな状況が続いているといえる。原油のサプライカバーが上昇しているのは稼働率が過去最低の水準で横ばっていることによるものであり、製油所の障害が解消すればこのFSCは徐々に低下してゆくこととなろう。ピークシーズン入りしているが在庫水準は極めて低いといってよかろう。尚、IEAの月報では需要見通しが増加し、Non-OPEC生産の増加量を上回っており、Q207の在庫積み増しもやはり十分に行われていないことが確認された(FSCも変わらず)。こうした在庫水準の低さは以前から指摘している通り有事へのバッファが少ないことを意味し、同時にアップサイドへのセンシティビティが高いことを意味する。ガソリンのFSCは21.1日(平たく言えば1ヶ月分も在庫が無い)しか存在せず、ドライブシーズンを耐えうる在庫は確保できていない(過去5年最低の水準は22.2日)。尚、供給は急に途絶したり再開したりするものであるが、需要は税制変更等の特殊な事情がなければ、急速に減少することはない。
 供給サイドに関しては、Non-OPECサプライの減少(北海地区からの産油量減少)の影響が効いてきており、決して安泰とはいえない。OPECは9月総会まで増産の意向はなく、夏場のピークシーズンは冷夏とならない限り、供給が不足する状況が続く事となろう。尚、需要増加の顕著な中国であるが、中国の農村部の都市化に起因する石油需要の増加は当面継続する可能性が高く(世銀等の見通しでも2007年の中国のGDP成長見通しは9%台を維持)、大幅な税制の変更等がなければ急速に需要が減少することはないと見ている。

(ひとりごと)
自民党、大敗しましたね。
自民党にとっては大変な選挙だと思っていましたが、ここまで大差が付くとは...
ドラマですなぁ。
ドクター中松の「年金問題100%解決システム」も、日の目を見ずに終わった。

さて。

暑くなってくると、あんまり濃いものは食べたくなくなりますよね。
そんな時、食卓を飾る事が多いのがそうめんである。

そうめん。
昔は食べなかったなぁ。
小さい頃、夏休みのお昼。
母親にお昼は何かと尋ねると、「そうめん」であるとの回答。
子供心に非常にがっかりした記憶がある。
そうなんですよね。
子供って、オムライスとか、スパゲッティとか、夏であっても食べたいんですよね。
ですが、大人になって初めて分かるのだが夏はさっぱりしたものが食べたいのだ。
しかもそうめんであれば調理時間が劇的に少ない。
刻みねぎとかを使わなければヘタをすると10分ぐらいで用意できる。

でも、子供の頃は、刻みねぎも、しょうがも、みょうがも使わないので、ひたすらそうめんとそうめん汁のみである。
ときめきが無いのだ。
この気持ちは歳を食ってもあまり変わらなかったのだが最近、考えが大分変わった。
と、いうのもそうめんにあまった梅干の梅を取り
梅肉を叩いたものをそうめんつゆに入れると
おいしいんですよ

さっぱりする上に、食べ味が増すんですよね。梅が完全に溶けきらないから、味に変化もあるし。
そうめん食べているときに、酸っぱい瞬間と、出汁の味が交互に舌に訪れたりして。

と、子供の楽しみと、大人の楽しみは違うのだ。
と、思っていたら私の甥。
3歳ぐらいの頃に私の母とデパートのレストランでご飯を食べたときのこと。
母親は上記の通り、オムライスとか、お子様ランチを選ぶんだろうと思っていたら、わが甥は一言
「僕、あのおねぎとしょうがだけの、ただのうどんが食べたい」

うーん。渋い。
きっと彼は私の歳になったら逆に、お子様ランチを食べるであろう。

| | コメント (0)

2007年7月27日 (金)

長澤まさみ

(経済関連ニュース)
・7月独Ifo景況感指数 106.4(前月107.0)、市場予想106.4。
・米週間新規失業保険申請者数 前週比▲2千人の301千人、市場予想310千人。
・6月米製造業耐久財受注 前月比+1.4%(前月改定▲2.3%(速報比+0.5%))、市場予想+1.9%。
・6月米製造業耐久財受注除く輸送用機器 前月比▲0.5%(前月改定▲0.2%(速報比▲0.1%))、市場予想+0.6%。
・6月米新築一戸建て住宅販売 前月比▲6.6%の83.4万戸(前月89.3万戸(速報比▲2.2万戸))、市場予想89万戸。サブプライムローン崩壊問題が影響。
・米国株大幅安。信用収縮懸念で。但しチャート上は一目均衡表の雲の上限でサポートされて引けている。

(非鉄金属関連ニュース)
・6月日本国内アルミ圧延品出荷 前年比▲3.9%の199.039Mt(4ヶ月連続のマイナス)。
 自動車向けが+0.3%の27,509Mt、建設向けが▲15%の50,087Mt,食品関係が▲0.5%の42,275Mt。
・Codelco El Teniente鉱山とEl Salvador鉱山、労働者のストで生産が延期に。
・Norilskはシベリア地区のニッケルの採掘と開発権を取得の見込み。

(エネルギー関連ニュース)
・ConocoPhillips Wilhelmshaven製油所(227KBD、ドイツ)、原油価格の高騰で採算が取れず、稼働率を引き下げ。
・ExxonMobile Fawley製油所(300KBD、ハンプシャー)、火災のため設備の大部分が稼動停止になっているが、数日以内に再稼動の見込み。
・Murphy Meraux製油所(125KBD、ルイジアナ、P3)、定期補修のため2週間稼動停止に。

(商品市況)
「軒並み低下」
 昨日の商品価格は軒並み低下している。米株式市場の調整を受けて各国株式が大幅に下落したことから、一時的に投資家のリスク許容度が低下したため、高値水準にある商品に対して手仕舞い売りが入ったものと考えられる。但し、エネルギー・非鉄金属とも基本的にはファンダメンタルズに大きな変化はなく、下げ幅も限定されると考えている。引き続き金融当局の政策変更に注目せざるを得ない環境が続く事となろう。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は下落した。LME在庫の増加や米株安を切っ掛けとする各国株安を受けてリスク許容度が低下したことから手仕舞い売りに押された。但し30日移動平均線でサポートされて引けている。とにかくここに来て米国株が不安定なため、リスク資産からの一時的な撤退が起きている可能性が高い。LME在庫は+1,800Mt増加、(FSCは2.0日)、(キャンセルワラント率は9.7%)。売買高は7,489枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブの形状はパラレルに低下。C-3は108㌦バックとバック幅を拡大した。 今後については、主要消費国中国の需要が高水準なGDPや固定資産投資、鉱工業生産を背景として需要サイドが堅調に推移する見込みである事、生産国のストライキ懸念、LME在庫水準の低さ、キャンセルワラント率の高止まり等の補助材料も相場を下支えると考えられることから基本は堅調な推移を見込んでいる。また中国国内景気の過熱感の沈静化を目的として中国が利上げを行ったが、中国の利上げのペースは実体経済に悪影響を及ぼさない程度のゆっくりとしたものであることから、利上げ効果が実際に顕現化するには今しばらく時間がかかろう。但し中国当局は更なる利上げを示唆するコメントをしており、要注意である(中国の利上げは銅実需の減少を促す)。中国国内の在庫状況は、6月の輸入統計では予想通り精錬銅・銅製品の輸入量が前月から減少しているが、前年比では引き続きプラスが継続している。この事は経済成長は持続し需要は増加してきているが、短期的に供給不足が解消されている可能性があることを示していると考えられる。こうした短期的な需給緩和観測に加え、リスクマネーがリスク資産から一時的に撤退する可能性が高くなってきたことから基本は堅調な推移を見込んでいるものの、一旦下値を探る展開になると考える。とにかく、米国株式市場が一時期の安定していた状態から変動性を増してきており、株式動向に一喜一憂の展開になりやすいことには留意したい(米国の金融政策変更や株価下落は、投機筋の売り材料になり易い)。本日も一目均衡表の雲の上限をトライする動きとなろう、尚、8月オプションの建玉は7,800㌦コールが1,008枚、8,000㌦コールが1,069枚、8,200㌦コールが1,218枚、7,700㌦プットが747枚、7,300㌦プットが550枚、7,200㌦プットが1,400枚となっている。
 昨日の亜鉛価格は下落した。LME在庫の増加と銅価格の下落、株価の調整が投資マインドを冷え込ませ、水準を切り下げる動きとなった。一目均衡表の雲の最も薄いところを上抜けする事が出来なかった事もあり、テクニカルにポジションクローズが起きた可能性が高い事は否めない。LME在庫は+900Mt増加、(FSCは2.1日)、引き続きファンダメンタルは強い(キャンセルワラント率は11.3%)。売買高は4,646枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーンが低下しフラットニング。C-3は34㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については基本的には堅調な推移を見込んでいるが、米国株安を受けたセンチメントの悪化が相場をした押しすると見られ、一時的に下値を探る展開になろう。しかしながら中国のQ207のGDPが予想を上回る大きな伸びとなった事から引き続き中国国内の亜鉛需要は車の防蝕向けに旺盛であると見られること、この旺盛な需要を背景として中国政府が亜鉛輸出の増加に歯止めをかけるべくリベート撤廃に加え、6月1日から亜鉛の輸出関税の引き上げを決定しており、中期的に域内の供給過剰状態は解消されてゆくと考えられる(6月の貿易統計では亜鉛の輸出増加傾向に歯止めがかかる中、国内品の還流等で輸入量も減少している)こと、亜鉛の在庫水準は低く有事のバッファが少ないこと等、基本、足元のファンダメンタルズは強いと見られるため、下値は限られると考えておくべきである。尚、長期的には大半のメタルと同じく年後半に向けての下落を予想している(3,000㌦を切る水準までの下落の可能性は現時点では低いと考えている。下値の目途は3月21日にマークした3,119.75㌦)。目先の上値は6月4日にマークした直近高値の3,850㌦、下値の目途は50日移動平均線の3,600㌦を下回ってしまったことから、6月27日にマークしている3,290㌦が意識される事になろう。但し9月オプションで3,400㌦プットのポジションがつみ上がっている事から、3,400㌦を下回るにはもう一材料必要か。尚、価格の目途となりやすい8月オプションは目立ったものが無いが、9月オプションは4,100㌦コールが1,340枚、4,250㌦コールが1,100枚、3,500㌦プットが1,225枚、3,400㌦プットが1,050枚となっている。
 昨日の鉛価格は予想通り下落した。特段新規材料はなかったが、銅・亜鉛価格が調整している事からセンチメントが悪化したこと、10日移動平均線のサポートラインも下回っていたことから、テクニカルに売られた。LME在庫は前日比変わらず。(FSCは1.7日)在庫水準の低さや生産者動向を鑑みれば引き続きファンダメンタルは非常に強いといってよい(キャンセルワラント率は4.9%)。売買高は2,442枚。イールドカーブは期近が低下。C-3は㌦フラットと 今後についてはファンダメンタルに大きな変化は無いことから基本しっかりの展開に変更はないが、信用収縮の影響で投機筋の投資余力が低下すると見られることから一旦価格は調整すると考えている。但し、銅やアルミと比較すると鉛は流動性の観点から投機資金の運用対象にはなりにくいため、影響は限定的であると考えておくべきであろう。ファンダメンタルは、中国が鉛の輸出関税を引き上げたことに伴い、中国からの輸出が6月以降減少すると予想されること(6月統計では既に輸出減少が確認されている)、豪大手生産者の生産障害に加え、新たな生産者の生産障害が報告されたこと、自動車バッテリー向けに使用される中国での需要が引き続き旺盛であると考えられる事(6月までの中国の商用車・自家用車販売は引き続き堅調)、LME在庫水準が依然として低い状況で横這っていることから、極めて強いと言わざるを得ない。やはり価格は暫く高止まる可能性の方が高いといえる。但し、繰り返しになるが、株価が再び不安定になってきた事や中国の利上げ観測等のマイナス材料も徐々に出始めており、著しい高値を維持することが段々難しい環境になっている事も注意すべきであろう(今のところ鉛に関してはよほど大きな株下落で無い限り大きな影響は無いと見ているが)。本日も株価次第ではあるが、一旦3,000㌦の心理的なサポートラインを固める展開になると考えている。
 昨日のアルミ価格は下落した。昨日は買い戻しが優勢になると見ていたが、株価が大幅に調整したことや、米耐久財受注、新築住宅販売が低調な内容であったこと、LME在庫も増加した事などが嫌気され、大幅続落となった。この下落により再び一目均衡表の雲を下回ることとなった。以前から指摘しているとおり、アルミはファンダメンタルが強いわけではないため、投機筋の思惑で値を飛ばし易い環境にある。LME在庫は+850Mt増加、(FSCは0.4日)しており、需給は他非鉄金属と比べてタイトとは言えない。(キャンセルワラント率は2.9%)。売買高は14,902枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。C-3は58㌦コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。 今後については、アルミは銅と同様投機筋の投資対象となり易い非鉄金属であることから、株価動向に左右される展開が続く事になると考える。ファンダメンタル的には、最大消費国中国が投資抑制を目的として利上げを検討していることや、中国国内の企業在庫水準が以前に比して増加している可能性が高いこと、LME在庫の水準もFSCベースでは他メタル比で低くないこと、原材料であるアルミナ価格が欧州・中国で低下を始めたこと等、需給面ではベアな状態になりつつある状況である。しかし、中国の固定資産投資や鉱工業生産の水準を見るに中国需要は引き続き堅調であり(実際アルミ関連製品の輸入は前月比プラスに)大幅な価格下落はないと考えておきたい。よって引き続き投機筋の思惑で、高値では利食い売りがしっかり入る展開が継続すると見られ、大幅な価格調整が起きているニッケルを除けば非鉄金属中、最もボラティリティの高い展開が予想される。また、銅と並んでアルミは政策金利引き上げの影響を受け易い非鉄(インフラ整備の初期段階で使われる非鉄金属であるため)金属であることから、利上げの効果が徐々に上値を重くするであろう。引き続き金融当局の金利引き上げには注目しておく必要があると見る(特に中国当局が更なる利上げを示唆する発言をしており、投機的な動きではなく本当に実需が減速する可能性があるため、実需動向では中国の、投機資金動向では米国の当局動向に注意したい)。 このコラムで指摘し続けているが、アルミのコンタンゴの期間がさらに長くなっていることは注意したい。
 本日は一目均衡表の雲を下抜けしたことから、下値を探る展開になると考えている。価格の節目となりやすい8月オプションの状況は、2,900㌦コールが、1,809枚、2,800㌦コールが1,245枚、2,700㌦プットが1,425枚となっている。
 昨日のニッケル価格は下落した。LME在庫が大幅に増加した事や、非鉄金属全体に調整売りが入っていることから連れ安となった模様。結果、10日移動平均線を上値として節目となる30,000㌦の心理的サポートラインを下にトライする展開が継続している。しかしながら5月下旬から始まった価格調整で20,000㌦近く価格が下落していることもあり、更なる下値を試すにはもう一材料必要、といった感じである。LME在庫は+474Mt増加、(FSCは3.3日)、キャンセルワラント率は一時期の異常な高い水準からやっと脱却しているが、引き続き在庫水準は十分とはいえない(キャンセルワラント率は3.5%)。売買高は1,167枚。イールドカーブは期近が低下、期先が上昇し、ツイストしている。C-3は65㌦バックとバック幅を拡大した。 今後については、米国株式市場の不安定さが増している事や、中国のGDPを受けた中国当局の利上げ観測、LME在庫の増加ペースに鈍化が見られないことから再び下値を探る動きになると考えている。ニッケル在庫は少ない、と考えていたがFSCも3日を回復しており危機的状態は脱したと見ておいたほうがよかろう。また、中国国内での銑鉄使用増加や、クロム系ステンレス(ニッケルを必要としないステンレス鋼)への移行といったマイナス材料もあり、下値を探り易い地合いになっていると考えるべきである。目先下抜ける事ができなかった32,000㌦を下抜けた場合、30,000㌦程度までの下落があってもおかしくない状況である。とはいえ、繰り返しになるが、銑鉄への移行やクロム形ステンレスへの移行も、ニッケル価格が低下するまでの繋ぎの色彩も強く、ニッケル価格が低下すれば再びニッケルが消費される可能性は高いと考えている。よって中期的には価格は回復するものと見ておくべきである。
 本日は昨日10日移動平均線を回復できなかったことから、LME在庫の大幅減少がなければ再び下値を探る動きになると考えている。やはり節目である30,000㌦は一回トライすることになろうか。
 昨日の錫価格は上昇した。但しここ数日間の値動きと同じく、高寄りした後同じ水準でもみ合った結果前日比プラスであったという程度である。今の所インドネシアのみを材料にしてこの高い水準を維持するのはやや難しくなっていると考えられる。LME在庫は+340Mt増加、(FSCは13.1日)、キャンセルワラント率は3.15%。売買高は275枚。イールドカーブはパラレルに上昇している。C-3は40㌦コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。 今後については、錫はテクニカルに調整があったものの、インドネシア生産者からの輸出体制が完全に復帰しているわけではないこと(小規模生産者の生産回復にはまだ時間を要する見込み)、やインドネシア政府の金属関連商品の輸出関税強化の可能性から思惑的な買いを誘いやすく、三角持合を上抜けした事もあって上昇すると見ている。但し、他非鉄金属と同様、米国株式の調整に伴うセンチメントの悪化、中国当局の連続利上げが実際に行われた場合の実需減速の可能性には注意しておきたい。

(エネルギー)
 昨日のNY原油は下落した。取引序盤はファンダメンタルの強さを背景として小高く推移していたものの、NY時間に入ってから米株安を受けて下落することとなった。但し10日移動平均線のサポートラインは維持している状態。投機筋の利益確定の売りはイ一巡したと考えていたが、株式市場が不安定である以上、価格上昇後はきっちりと利食い売りが入る、という展開が続く事になりそうである。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。Brentも同様にNY時間に下落している。こちらは10日移動平均線がレジスタンスラインとして意識されている。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下している。
 石油製品は小幅安。RBOBは取引序盤は予想通り上値をトライする動きとなったが、10日移動平均線のレジスタンスラインを上抜け出来なかった事や株安を受けた原油の下落を受けて、NY時間の後半に大幅に水準を下げ前日比マイナスで引ける事となった。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。ヒーティングオイルも殆ど同じ相場展開で上昇後、下落した。但し一昨日のときと同様、50日移動平均線でサポートされている。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。ICEガスオイルはBP製油所の稼動低下の影響を受けて取引序盤から大幅に上昇していたが、NY原油・石油製品の下げを受けて引けに掛けて水準を下げる展開となった。
 本日の原油相場は比較的広いレンジでのもみ合いになると考えている。ファンダメンタルは強いにも関わらず、米株安を受けたリスク許容度の低下から投機資金が高値では売りを入れてくると予想されるためだ。暫くは米金融市場動向に一喜一憂の展開が続く事になると考えている。但し、ファンダメンタル的には、北海油田からの生産減少(パイプライン事故や製油所の障害も含む)、OPECが増産について否定的な見解を示している事、ナイジェリアの情勢不安から供給は十分でないこと、石油製品在庫の水準は極めて低い事から需給は引き続きタイトである。ガソリン在庫水準はFSCベースでは依然として過去5年の最低水準を下回るレベルであり、十分な在庫があるとは決していえない。今週の統計ではP3の稼働率は回復したものの、全米で見た場合の稼働率は91.7%とこの時期の稼働率の5年平均92.9%よりも低く、引き続き製品主導で原油相場が高止まる可能性が高い。
 イールドカーブが全ゾーンバックになった事から投機資金が投資し易い環境にあるものの、依然として米国株式の動向が不安定であり、センチメントの悪化を通じてエネルギー市場にマイナスのインパクトをもたらす可能性が高い状況にあることは常に念頭においておくべきである(結局は新規材料がなければワイドなレンジでのもみ合いにならざるを得ない)。
 WTIはCushing在庫の減少を受けて全ゾーンバックが復活しており、ようやくWTIが「原油の需給の状態を考える」上で有効な指標になってきたといえる。ただ、以前から提唱していたWTI/Brentのネガティブスプレッドの解消は、当面ない可能性が高い。背景として、北海油田からの生産減少と、著しいユーロ高が挙げられる。実際、2007年初を100とした場合、ユーロ建にした場合の欧州価格の指標であるBrent価格はドル建価格よりも約5%程度安い。実際北海地区からの生産は減少しており欧州域内の需給はタイトであるが、ユーロ高の進行に伴い購買力があることがBrentを高止まらせている一因であると見ている(インフラの問題もあり、米国からの原油輸出は僅少)。
 もう少し細かくファンダメンタルズを見ると、短期的な在庫水準の指標となる米国のガソリンのサプライカバーは過去5年平均水準を下回っている状態で、石油製品市場の需給はタイトな状況が続いているといえる。原油のサプライカバーが上昇しているのは稼働率が過去最低の水準で横ばっていることによるものであり、製油所の障害が解消すればこのFSCは徐々に低下してゆくこととなろう。ピークシーズン入りしているが在庫水準は極めて低いといってよかろう。尚、IEAの月報では需要見通しが増加し、Non-OPEC生産の増加量を上回っており、Q207の在庫積み増しもやはり十分に行われていないことが確認された(FSCも変わらず)。こうした在庫水準の低さは以前から指摘している通り有事へのバッファが少ないことを意味し、同時にアップサイドへのセンシティビティが高いことを意味する。ガソリンのFSCは21.1日(平たく言えば1ヶ月分も在庫が無い)しか存在せず、ドライブシーズンを耐えうる在庫は確保できていない(過去5年最低の水準は22.2日)。尚、供給は急に途絶したり再開したりするものであるが、需要は税制変更等の特殊な事情がなければ、急速に減少することはない。
 供給サイドに関しては、Non-OPECサプライの減少(北海地区からの産油量減少)の影響が効いてきており、決して安泰とはいえない。OPECは9月総会まで増産の意向はなく、夏場のピークシーズンは冷夏とならない限り、供給が不足する状況が続く事となろう。尚、需要増加の顕著な中国であるが、中国の農村部の都市化に起因する石油需要の増加は当面継続する可能性が高く(世銀等の見通しでも2007年の中国のGDP成長見通しは9%台を維持)、大幅な税制の変更等がなければ急速に需要が減少することはないと見ている。

(ひとりごと)
カミさんが夢をみた。
ハンカチ王子が自分の彼氏になる夢で、みんなから

「内緒にしておいた方がいいよ」

と、アドバイスされる夢だったんだそうだ。

なんだッ!!
そんな夢をみて。ヒゲ王子の方が100倍格好良いぞ!!

俺だって、

仲間由紀恵

とか

長澤まさみ

が彼女になってくれる夢を、
見てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッ!!!!!!

ダメ?
1回ぐらい。

| | コメント (1)

2007年7月26日 (木)

ラーメン

(経済関連ニュース)
・Q207豪CPI 前期比+1.2%(Q107 前期比+0.1%)、市場予想+1.0%。
・米MBA住宅ローン申請指数 前週比▲3.6%の609、購入指数▲5%の424.2、借換指数▲1.4%の1,692.9。
・6月米中古住宅販売 前月比▲3.8%の575万戸(5月改定 598万戸(速報比▲1万戸))、市場予想586万戸。
・ニュージーランド中銀、政策金利を25bp引き上げ8.25%に。

(非鉄金属関連ニュース)
・Codelco El Salvador鉱山(銅生産量81KMt/年)労働者、鉱山への道路を封鎖しストを継続。
・Doe Run ResourcesのMissouri鉛精錬所(200KMt/年)の稼働率は、通常の6割~7割に低下したまま。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計 原油▲1.1MB、ガソリン+0.7MB、ディスティレート+1.4MB、稼働率+0.6%
・ExxonMobile Fawley製油所(300KBD、ハンプシャー)、火災のため設備の大部分が稼動停止に。
・Valero Mckee製油所(160KBD、テキサス、P3)、水素化分解装置を再稼動。

(商品市況)
「エネルギーのみ上昇」
 昨日の商品価格はエネルギーのみ上昇した。米統計は市場予想比ベアであったものの下げ幅が限定された事から買いが入った様子である。一方、夏場の定修時期を控えて非鉄金属は力なく水準を切り下げている。非鉄については最大消費国中国が加熱する経済をクールダウンする目的で追加利上げを実施する可能性があることが実需の減少を促し、投資マインドを低下させているようである。
 今後については引き続き金融当局の政策変更に注目せざるを得ない環境が続く事となろう。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は下落した。米中古住宅販売減少を下落の材料として挙げる向きもあるが、LME在庫・上海在庫の減少があったにも関わらず取引序盤から銅価格が力なく水準を切り下げている事から、引き続きテクニカルに手仕舞い売りが継続したことによる下落であると考えられる。とにかくここに来て米国株が不安定なため、リスク資産からの一時的な撤退が起きている可能性が高い。LME在庫は▲2,100Mt減少、(FSCは2.0日)、(キャンセルワラント率は10.7%)。売買高は6,790枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブの形状はパラレルに低下。C-3は101㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については、主要消費国中国の需要が高水準なGDPや固定資産投資、鉱工業生産を背景として需要サイドが堅調に推移する見込みである事、生産国のストライキ懸念、LME在庫水準の低さ、キャンセルワラント率の高止まり等の補助材料も相場を下支えると考えられることから基本は堅調な推移を見込んでいる。中国国内景気の過熱感の沈静化を目的として中国が利上げを行ったが、中国の利上げのペースは実体経済に悪影響を及ぼさない程度のゆっくりとしたものであることから、利上げ効果が実際に顕現化するには今しばらく時間がかかろう。但し中国当局は更なる利上げを示唆するコメントをしており、要注意である(中国の利上げは銅実需の減少を促す)。中国国内の在庫状況は、6月の輸入統計では予想通り精錬銅・銅製品の輸入量が前月から減少しているが、前年比では引き続きプラスが継続している。この事は経済成長は持続し需要は増加してきているが、短期的に供給不足が解消されている可能性があることを示していると考えられる。こうした短期的な需給緩和観測に加え、リスクマネーがリスク資産から一時的に撤退する可能性が高くなってきたことから基本は堅調な推移を見込んでいるものの、一旦下値を探る展開になると考える。とにかく、米国株式市場が一時期の安定していた状態から変動性を増してきており、株式動向に一喜一憂の展開になりやすいことには留意したい(米国の金融政策変更や株価下落は、投機筋の売り材料になり易い)。本日も一目均衡表の雲の上限をトライする動きとなろう、尚、8月オプションの建玉は7,800㌦コールが1,008枚、8,000㌦コールが1,069枚、8,200㌦コールが1,218枚、7,700㌦プットが747枚、7,300㌦プットが550枚、7,200㌦プットが1,400枚となっている。
 昨日の亜鉛価格は下落した。LME在庫の減少が継続しているが、銅が下落したことや一目均衡表の雲の最も薄いところに差し掛かっていた事等からこちらもテクニカルに売られた。LME在庫は▲275Mt減少、(FSCは2.1日)、引き続きファンダメンタルは強い(キャンセルワラント率は11.9%)。売買高は3,654枚。イールドカーブは期近を中心に全ゾーンが低下しフラットニング。C-3は39㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については引き続き、堅調な推移を見込んでいる。中国のQ207のGDPが予想を上回る大きな伸びとなった事から引き続き中国国内の亜鉛需要は車の防蝕向けに旺盛であると見られること、この旺盛な需要を背景として中国政府が亜鉛輸出の増加に歯止めをかけるべくリベート撤廃に加え、6月1日から亜鉛の輸出関税の引き上げを決定しており、中期的に域内の供給過剰状態は解消されてゆくと考えられる(6月の貿易統計では亜鉛の輸出増加傾向に歯止めがかかる中、国内品の還流等で輸入量も減少している)こと、亜鉛の在庫水準は低く有事のバッファが少ないこと等、基本、足元のファンダメンタルズは強いと考えておくべきである。但し、長期的には大半のメタルと同じく年後半に向けての下落を予想している(3,000㌦を切る水準までの下落の可能性は現時点では低いと考えている。下値の目途は3月21日にマークした3,119.75㌦)。また、相場の動向に大きな影響を与える株式市場動向がボラティリティの上昇とともに不安定さを増していることから、亜鉛もセンチメントの転換を通じて上下に値を飛ばしやすい環境になっていることには注意したい。目先の上値は6月4日にマークした直近高値の3,850㌦、下値の目途は50日移動平均線の3,600㌦あたり。尚、価格の目途となりやすい8月オプションは目立ったものが無いが、9月オプションは4,100㌦コールが1,340枚、4,250㌦コールが1,100枚、3,500㌦プットが1,225枚、3,400㌦プットが1,050枚となっている。
 昨日の鉛価格は下落した。特段新規材料はなく、LME在庫の減少も継続していたがメタル全体がベアな中、連れ安となった。昨日の下げは略予想通りではあったが、当面維持すると見られていた10日移動平均線を割り込んで下落することとなった。LME在庫は▲650Mt減少、(FSCは1.7日)在庫水準の低さや生産者動向を鑑みれば引き続きファンダメンタルは非常に強いといってよい(キャンセルワラント率は2.3%)。売買高は2,483枚。イールドカーブは期近が低下。C-3は4㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については見通しに変更はなく、中国が鉛の輸出関税を引き上げたことに伴い、中国からの輸出が6月以降減少すると予想されること(6月統計では既に輸出減少が確認されている)、豪大手生産者の生産障害に加え、新たな生産者の生産障害が報告されたこと、自動車バッテリー向けに使用される中国での需要が引き続き旺盛であると考えられる事(6月までの中国の商用車・自家用車販売は引き続き堅調)、からアップサイドのセンシティビティが極めて高い状況である。加えて、LME在庫水準が依然として低い状況で横這っていること(2005年8月27日につけたここ3年間の最低レベルは29.7KMt)も鑑みれば、やはり高止まる可能性の法が高いといえる。但し、株価が再び不安定になってきた事や中国の利上げ観測等のマイナス材料も徐々に出始めており、著しい高値を維持することが段々難しい環境になっている事も注意すべきであろう(今のところ鉛に関してはよほど大きな株下落で無い限り大きな影響は無いと見ているが)。期先が上昇を始めた、という事は長期にわたってこの価格水準を許容する地合いが整いつつある可能性があることを示唆しており、注意しておきたい。本日は昨日10日移動平均線を割り込んでいるため一旦3,000㌦の心理的なサポートラインを固める展開になると考えている。
 昨日のアルミ価格は予想通り下落した。目立った新規材料はなかったが、米国市場の不安定さや中国の利上げ観測、上海在庫の増加と言った売り材料もあり、取引序盤から力なく水準を切り下げた。以前から指摘しているとおり、アルミはファンダメンタルが強いわけではないため、投機筋の思惑で値を飛ばし易い環境にある。LME在庫は▲325Mt減少、(FSCは0.4日)しており、需給は他非鉄金属と比べてタイトとは言えない。(キャンセルワラント率は3.1%)。売買高は9,574枚。イールドカーブは期近が低下。C-3は60㌦コンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。 今後についてはやはり中国動向が主となるが、先のGDPを受けた中国の利上げ観測や米国の株式市場の先行きが不透明な事を受けた投機筋の手仕舞い売り(足が速いですよね)を受けて下値を探る動きになると考える。また、中国国内の企業在庫水準が以前に比して増加している可能性が高いこと、LME在庫の水準もFSCベースでは他メタル比で低くないこと、原材料であるアルミナ価格が欧州・中国で低下を始めたこと等、需給面ではベアな状態になりつつある状況である。しかし、中国の固定資産投資や鉱工業生産の水準を見るに中国需要は引き続き堅調であり(実際アルミ関連製品の輸入は前月比プラスに)大幅な価格下落はないと考えておきたい。よって引き続き高値では利食い売りがしっかり入る展開が継続すると見られ、値幅の大きな展開が予想される。また、銅と並んでアルミは政策金利引き上げの影響を受け易い非鉄(インフラ整備の初期段階で使われる非鉄金属であるため)金属であることから、利上げの効果が徐々に上値を重くするであろう。引き続き金融当局の金利引き上げには注目しておく必要があると見る(特に中国当局が更なる利上げを示唆する発言をしており、投機的な動きではなく本当に実需が減速する可能性があるため、実需動向では中国の、投機資金動向では米国の当局動向に注意したい)。
 このコラムで指摘し続けているが、アルミのコンタンゴの期間がさらに長くなっていることは注意したい。
 本日は昨日の下落幅が大きかったことやエネルギー価格が上昇していることなどから一旦買戻しが入るものと考えている。価格の節目となりやすい8月オプションの状況は、2,900㌦コールが、1,809枚、2,800㌦コールが1,245枚、2,700㌦プットが1,425枚となっている。
 昨日のニッケル価格は下落した。LME在庫が小幅減少したが、節目と見られる10日移動平均線を下回って寄り付いた事から力なく水準を切り下げる展開となった。LME在庫は▲30Mt減少、(FSCは3.2日)、キャンセルワラント率は一時期の異常な高い水準からやっと脱却しているが、引き続き在庫水準は十分とはいえない(キャンセルワラント率は3.7%)。売買高は1,087枚。イールドカーブは期近を中心に下落し、フラットニングしている。C-3は45㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については、米国株式市場の不安定さが増している事や、中国のGDPを受けた中国当局の利上げ観測、LME在庫の増加ペースに鈍化が見られないことから再び下値を探る動きになると考えている。ニッケル在庫は少ない、と考えていたがFSCも3日を回復しており危機的状態は脱したと見ておいたほうがよかろう。また、中国国内での銑鉄使用増加や、クロム系ステンレス(ニッケルを必要としないステンレス鋼)への移行といったマイナス材料もあり、下値を探り易い地合いになっていると考えるべきだろう。目先下抜ける事ができなかった32,000㌦を下抜けた場合、30,000㌦程度までの下落があってもおかしくない状況である。とはいえ、繰り返しになるが、銑鉄への移行やクロム形ステンレスへの移行も、ニッケル価格が低下するまでの繋ぎの色彩も強く、ニッケル価格が低下すれば再びニッケルが消費される可能性は高いと考えている。よって中期的には価格は回復するものと見ておくべきである。
 本日は昨日10日移動平均線を回復できなかったことから、LME在庫の大幅減少がなければ再び下値を探る動きになると考えている。やはり節目である30,000㌦は一回トライすることになろうか。
 昨日の錫価格は下落した。コチラは一昨日と同様、高寄りした後同じ水準でもみ合った結果前日比マイナスであったという程度である。今の所インドネシアのみを材料にしてこの高い水準を維持するのはやや難しくなっていると考えられる。LME在庫は▲25Mt減少、(FSCは12.8日)、キャンセルワラント率は1.94%。売買高は311枚。イールドカーブは期近を中心に低下し、フラットニング。C-3は55㌦コンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。 今後については、錫はテクニカルに調整があったものの、インドネシア生産者からの輸出体制が完全に復帰しているわけではないこと(小規模生産者の生産回復にはまだ時間を要する見込み)、やインドネシア政府の金属関連商品の輸出関税強化の可能性から思惑的な買いを誘いやすく、三角持合を上抜けした事もあって上昇すると見ている。但し、他非鉄金属と同様、米国株式の調整に伴うセンチメントの悪化、中国当局の連続利上げが実際に行われた場合の実需減速の可能性には注意しておきたい。

(エネルギー)
 昨日のNY原油は大幅に上昇した。米統計は市場予想よりもベアな内容であったため、統計発表直後は一旦下値を探る動きとなったが、下げ幅が限定された事や石油製品在庫水準の低さ(特にガソリン)が意識され、引けに掛けて買戻しが優勢となった(詳しくは統計速報を参照下さい)。イールドカーブは期近を中心に上昇。株価調整に伴う利食い売りは一旦終了した可能性があるが、これは週末のCFTCのNon-Commercialポジションを見てから出ないとコメントは出来ない。Brentも同様に上昇した。下値は30日移動平均線、上値は10日移動平均線が意識されているようである。イールドカーブはフロントマンスを中心に上昇した。
 石油製品も大幅に上昇。RBOBは統計発表直後に下値を探る動きとなったが、下げ幅が限定された事や石油製品在庫水準が低い事や需要が堅調であることから買戻しが優勢となり、一昨日の下げを略取り返して引けている。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。ヒーティングオイルも上昇。50日移動平均線でサポートされた事から上値を探る動きとなった。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。ICEガスオイルも上昇している。
 本日の原油相場は一旦下落、石油製品は上昇すると見ている。暫く続いていた利食い売りの動きが終了した可能性が高く、夏場のピークシーズンを迎えて投機的な買いが入り易い環境にあるといえるが、昨日の上昇幅があまりに大きかったことから原油は一旦下落することとなろう。また、全ゾーンイールドカーブがバックになっている事から、投機資金がフロントマンスに買いを入れやすい環境になっている事は指摘しておきたい。ファンダメンタル的には、北海油田からの生産減少(パイプライン事故も含む)、OPECが増産について否定的な見解を示している事、ナイジェリアの情勢不安から供給は十分でないこと、石油製品在庫の水準は極めて低い事から需給は引き続きタイトである。ガソリン在庫水準はFSCベースでは依然として過去5年の最低水準を下回るレベルであり、十分な在庫があるとは決していえない。昨日の統計ではP3の稼働率は回復したものの、全米で見た場合の稼働率は91.7%とこの時期の稼働率の5年平均92.9%よりも低く、引き続き製品主導で原油相場が高止まる可能性が高い。石油製品はポジション調整の売りが続いていたため、本日は買戻しが継続する事になると見ている。
 とはいうものの、依然として米国株式の動向が不安定であり、センチメントの悪化を通じてエネルギー市場にマイナスのインパクトをもたらす可能性が高い状況にあることは常に念頭においておくべきである。
 WTIはCushing在庫の減少を受けて全ゾーンバックが復活しており、ようやくWTIが「原油の需給の状態を考える」上で有効な指標になってきたといえる。ただ、以前から提唱していたWTI/Brentのネガティブスプレッドの解消は、当面ない可能性が高い。背景として、北海油田からの生産減少と、著しいユーロ高が挙げられる。実際、2007年初を100とした場合、ユーロ建にした場合の欧州価格の指標であるBrent価格はドル建価格よりも約5%程度安い。実際北海地区からの生産は減少しており欧州域内の需給はタイトであるが、ユーロ高の進行に伴い購買力があることがBrentを高止まらせている一因であると見ている(インフラの問題もあり、米国からの原油輸出は僅少)。
 ファンダメンタルズに戻ると、短期的な在庫水準の指標となる米国のガソリンのサプライカバーは過去5年平均水準を下回っている状態で、石油製品市場の需給はタイトな状況が続いているといえる。原油のサプライカバーが上昇しているのは稼働率が過去最低の水準で横ばっていることによるものであり、製油所の障害が解消すればこのFSCは徐々に低下してゆくこととなろう。ピークシーズン入りしたわけであるが、普通に考えて「在庫が少ない」といってよいと思う。尚、IEAの月報では需要見通しが増加し、Non-OPEC生産の増加量を上回っており、Q207の在庫積み増しもやはり十分に行われていないことが確認された(FSCも変わらず)。こうした在庫水準の低さは以前から指摘している通り有事へのバッファが少ないことを意味し、同時にアップサイドへのセンシティビティが高いことを意味する。ガソリンのFSCは21.1日(平たく言えば1ヶ月分も在庫が無い)しか存在せず、ドライブシーズンを耐えうる在庫は確保できていない(過去5年最低の水準は22.2日)。尚、供給は急に途絶したり再開したりするものであるが、需要は税制変更等の特殊な事情がなければ、急速に減少することはない。
 供給サイドに関しては、Non-OPECサプライの減少(北海地区からの産油量減少)の影響が効いてきており、決して安泰とはいえない。OPECは9月総会まで増産の意向はなく、夏場のピークシーズンは冷夏とならない限り、供給が不足する状況が続く事となろう。尚、需要増加の顕著な中国であるが、中国の農村部の都市化に起因する石油需要の増加は当面継続する可能性が高く(世銀等の見通しでも2007年の中国のGDP成長見通しは9%台を維持)、大幅な税制の変更等がなければ急速に需要が減少することはないと見ている。

(ひとりごと)
じゃんがららーめん、好きな人多いですよね。
つい先日も行ってしまった。
正直なところ赤坂ラーメンのにんにくラーメン味玉入りの方がすきなんだが
外堀通りにあった店がなくなってしまい、新しい店の場所が分からないため最近はじゃんがらを愛用している。

で。

気持ちはよーく分かるんですけどね。
気になりません?
何がって、あの「紅しょうがの使い方」ですよ。
「本当の食べ方は、殆ど食べ終わったあとでポンと口直し程度に入れるものなのです」
と書いてあるのですが、正直なところ、食べる前から大量に入れたい。
なんていうんですかね、あの、そうそう、吉野家の牛丼に載せる紅しょうがみたいなものですよ。
あれって、最後に口直し程度に食べるものじゃぁ無いじゃないですか。
なので、じゃんがらでも初めっから大量に入れたいのです。

でもね。
みんないうでしょう。
別に、お店の紅しょうがの蓋にね、「最後だけです」って書いてあっても、最初から大量に入れればいいじゃん、って。
でもね。
知っている人は多いと思うんですけど、私、気が小さいんですよね。
初めは相当大船に乗った気持ちで「紅しょうがを大量に入れてやろう。しかも食べる前から」と思っているんですが
出来ないんですよね。
蓋に書いてあると。
なので、個人的にはなんとなく納得のいかないままラーメンを食べ
終りに差し掛かったところで紅しょうがを入れるしか、私の選択肢は無いのである。

ラーメン通の方からすれば当たり前の食べ方。
でも、自分としてはまるで、「吉野家の牛丼に紅しょうがを全く載せずに食べきる」のと殆ど同じ感覚なのである。

なので、お願い。
いかにルールを曲げる事であったとしても
最初から紅しょうがを入れても良いように、蓋には何も書かないで欲しい。

え?ダメ?

| | コメント (0)

統計速報(7月25日分)

 昨日の米在庫統計はマイルドにベアな内容であった。しかしながら稼働率は再び過去5年の最低レベルである92.9%を下回る91.7%となっており、引き続き製品手動で原油価格が高止まる公算が強い事を示唆している。BPのコメントにもあるように主要なTexasの製油所の再稼動は手間取っている状況であり、依然として米国の製品供給は輸入に頼らざるを得ない状況が続くといえ、製品主導で原油価格も高止まりが予想される。個別に少し詳しく見てみよう。
 原油は、稼働率が略市場予想通り改善したが、P1、P4で稼動率が悪化するなどまちまちの状況であったため、生産・輸入が先週と変わらずであった事から▲1.1MBと、市場予想比小幅な在庫減少に留まった。FSCは22.0日と先週から0.2日悪化しているが、依然としてこの時期の最高水準である21.4日を上回っている。イールドカーブの形状に大きな影響を与えると考えられるCushing在庫は21.2MB(▲1,382KB)と5週連続で減少しており、一時期の低稼働率状態から脱しつつある事を示唆している。これに伴いWTIのイールドカーブは全ゾーンバックの状態に回復している。Cushing在庫の減少はBrent/WTIのネガティブスプレッド解消のための必要条件である(十分条件ではない)が、現在のWTIとBrentのネガティブスプレッドには著しいユーロ高が背景にあると見られる。また、全ゾーンバックになった事に伴い、在庫積み増しのインセンティブが薄れている事も今後原油在庫の積み増しにマイナスの影響を与える事になる可能性が高く、注意を要しよう。
 ガソリンは在庫減少が予想されていたが、稼働率改善と得率の上昇に伴い生産が増加したこと、BlendingのP1輸入が同じ週の過去最大となった一方で、需要が前週比横ばった事から+0.8MBの在庫増加となった。P1の輸入は過去5年の最高水準となっているにも関わらず、今週の統計ではP1の在庫減少が顕著であった。この背景には製油所のトラブル等の影響でP3のガソリン生産が過去5年の平均水準を回復していない事やパイプラインの障害等が挙げられよう。需要は直近ベースで9.69MBD(前週比▲22KBD)、4週平均ベースで9.66MB(前週比+28KBD)となっており、4週平均ベースでは同じ時期の過去5年の最高水準である9.57MBDを引き続き上回る水準となっているが、先週前半は価格が大幅に上昇していたことから一服となた模様。在庫は過去5年の最低水準平均を下回っていることから、FSCは21.1日と引き続き過去5年の最低水準22.2日にも満たない。米国株式市場が不安定である事を背景として手仕舞い売りが出ているようであるが、依然としてガソリンのファンダメンタルは強いと見ておくべきであろう。
 ディスティレート在庫は予想を上回る在庫増加となった。稼働率と得率が改善したことから生産が増加、、輸入が小幅増加したことから総供給量が前週比+159KBDと再び増加に転じた。直近需要は前週比▲66KBDの4.11MBDとなったことから、在庫減少となった。4,050KBDという需要の水準は、同じ週の過去5年の最高レベルである4,139KBDを下回るレベルであるが、過去5年平均の3,861KBDは大きく上回っており、FSCも30.5日と前週比+1.0日と増加したものの5年平均の32.0日を下回っている状況が続いている。ピークシーズンではないが、こちらも在庫が足りないと考えておくべきである。

| | コメント (0)

2007年7月25日 (水)

久間防衛大臣

(経済関連ニュース)
・Q207英GDP 前期比+0.8%(Q107前期比+0.7%)、市場予想+0.7%。
・7月ユーロ圏製造業景気指数 54.8(前月55.6)、市場予想55.5、7月ユーロ圏サービス業景気指数 58.1(前月58.3)、市場予想58.0。
・7月ユーロ圏総合指数 57.3(前月57.8)、市場予想57.6。
・マレーシア中銀、ON金利を3.5%に据え置き。

(非鉄金属関連ニュース)
・Xstrata(世界4位の銅生産者。2006年の生産は368KMt)は、労使合意に。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油▲1.4MB、ガソリン▲0.1MB、ディスティレート+0.7MB、稼働率+0.6%
・BP Whiting製油所(405KBD、テキサス、P3)、フル操業は来年の上半期中になる見込み。
・Valero Mckee製油所(160KBD、テキサス、P3)、水素化分解装置を今週再稼動。

(商品市況)
「軒並み下落」
 昨日の商品価格は軒並み下落した。資源の最大消費国中国のGDPが予想を上回る伸びとなった事でブル基調が持続すると見られていたが、中国当局の利上げや、米国株式市場が再び不安定さを増している事から、一旦リスクマネーがリスク資産から撤退の動きを強めているためと見られる。実際、CFTCのNon-Commercialポジションを見てみると、ドルが対ユーロで安くなっている事を背景とした金と、欧州の豪雨の影響で作柄が悪化している小麦意外は軒並みロングポジションを縮小(ショートポジションの増加というよりも相場水準の高さを背景としたロングの手仕舞い売り)している。
 今後については米バ議長がインフレリスクに対する警戒を緩めていないこと(米利上げは投機資金の活動を低下)、中国当局も金融引き締めに前向きである事から、ファンダメンタルは強いものの、下値リスクが以前よりも高まった状態であることを認識しておくべきであろう。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は下落した。LME在庫の減少はあったものの、今週きりのよい8,200㌦を引けで達成できなかった事や、米国株の大幅調整、中国のQ207GDPがこの12年で最高の伸びになった事を受けた中国当局の金融引き締め姿勢が嫌気され、投機資金を中心とした手仕舞い売りが優勢になったと見られる。商品市況概況でもコメントしたが、株が不安定な中、リスク資産からの一時的な撤退が起きている可能性が高い。LME在庫は▲275Mt減少、(FSCは2.0日)、(キャンセルワラント率は13.3%)。売買高は7,233枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブの形状は期近を中心に上昇。C-3は104㌦バックとバック幅を拡大した。 今後については、主要消費国中国の需要が高水準なGDPや固定資産投資、鉱工業生産を背景として需要サイドが堅調に推移する見込みである事、生産国のストライキ懸念、LME在庫水準の低さ、キャンセルワラント率の高止まり等の補助材料も相場を下支えると考えられることから基本は堅調な推移を見込んでいる。中国国内景気の過熱感の沈静化を目的として中国が利上げを行ったが、中国の利上げのペースは実体経済に悪影響を及ぼさない程度のゆっくりとしたものであることから、利上げ効果が実際に顕現化するには今しばらく時間がかかろう。但し今朝方、中国当局が更なる利上げを示唆するコメントをしており、要注意である。中国国内の在庫状況は、6月の輸入統計では予想通り精錬銅・銅製品の輸入量が前月から減少しているが、前年比では引き続きプラスが継続している。この事は経済成長は持続し需要は増加してきているが、短期的に供給不足が解消されている可能性があることを示していると考えられる。こうした短期的な需給緩和観測に加え、リスクマネーがリスク資産から一時的に撤退する可能性が高くなってきたことから基本は堅調な推移を見込んでいるものの、一旦下値を探る展開になると考える。とにかく、米国株式市場が一時期の安定していた状態から変動性を増してきており、株式市場に一喜一憂の展開になりやすいことには留意したい。暫くは一目均衡表の雲の上限をトライする動きとなろう、尚、価格の節目となりやすい8月オプションの建玉は7,800㌦コールが1,008枚、8,000㌦コールが1,069枚、8,200㌦コールが1,218枚、7,700㌦プットが747枚、7,300㌦プットが550枚、7,200㌦プットが1,400枚となっている。
 昨日の亜鉛価格は上昇した。LME在庫の減少が継続していることが材料であるが、一昨日一目均衡表の雲の下限で支えられた事から、雲のもっとも薄くなっているゾーンを上抜ける動きとなった。ややテクニカルな上昇であると考えている。LME在庫は▲650Mt減少、(FSCは2.1日)、引き続きファンダメンタルは強い(キャンセルワラント率は10.5%)。売買高は4,244枚。イールドカーブはパラレルに上昇。C-3は42㌦バックとバック幅を拡大した。 今後については引き続き、堅調な推移を見込んでいる。中国のQ207のGDPが予想を上回る大きな伸びとなった事から引き続き中国国内の亜鉛需要は車向けの防蝕向けに旺盛であると見られること、この旺盛な需要を背景として中国政府が亜鉛輸出の増加に歯止めをかけるべくリベート撤廃に加え、6月1日から亜鉛の輸出関税の引き上げを決定しており、中期的に域内の供給過剰状態は解消されてゆくと考えられる(6月の貿易統計では亜鉛の輸出増加傾向に歯止めがかかる中、国内品の還流等で輸入量も減少している)こと、亜鉛の在庫水準は低く有事のバッファが少ないこと等、基本、足元のファンダメンタルズは強いと考えておくべきである。但し、長期的には大半のメタルと同じく年後半に向けての下落を予想している(3,000㌦を切る水準までの下落の可能性は現時点では低いと考えている。下値の目途は3月21日にマークした3,119.75㌦)。但し、相場の動向に大きな影響を与える株式市場動向がボラティリティの上昇とともに不安定さを増していることから、亜鉛もセンチメントの転換を通じて上下に値を飛ばしやすい環境になっていることには注意したい。昨日のNY株調整を受けて投機の対象となり易い銅価格も調整しており、株価動向は要注目である。目先の上値は6月4日にマークした直近高値の3,850㌦、下値の目途は50日移動平均線の3,600㌦あたり。尚、価格の目途となりやすい8月オプションは目立ったものが無いが、9月オプションは4,100㌦コールが1,340枚、4,250㌦コールが1,100枚、3,500㌦プットが1,225枚、3,400㌦プットが1,050枚となっている。
 昨日の鉛価格は下落した。きりのよい3,500㌦のレジスタンスを上抜け出来なかった事から、銅価格の調整もあって一旦利食い売りに押された格好。但し、カーバッテリーの最大消費国である中国のQ207のGDPが12年ぶりの高い伸びとなった事や、生産者のトラブル、在庫水準の低さ、中国の輸出関税の強化等、買い材料は多く、10日移動平均線をサポートラインとして堅調に推移している。LME在庫は▲225Mt減少、(FSCは1.7日)在庫水準の低さや生産者動向を鑑みれば引き続きファンダメンタルは非常に強いといってよい(キャンセルワラント率は3.2%)。売買高は1,813枚。イールドカーブは期近が低下。C-3は10㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については見通しに変更はなく、中国が鉛の輸出関税を引き上げたことに伴い、中国からの輸出が6月以降減少すると予想されること(6月統計では既に輸出減少が確認されている)、豪大手生産者の生産障害に加え、新たな生産者の生産障害が報告されたこと、自動車バッテリー向けに使用される中国での需要が引き続き旺盛であると考えられる事(6月までの中国の商用車・自家用車販売は引き続き堅調)、からアップサイドのセンシティビティが極めて高い状況である。加えて、LME在庫水準が依然として低い状況で横這っていること(2005年8月27日につけたここ3年間の最低レベルは29.7KMt)も鑑みれば、やはり上値余地を探る展開であると言ってよかろう。下落材料は今のところ株価が再び不安定になってきた事が挙げられる(株価はセンチメントの転換を通じて相場に影響を与える)が、今のところ鉛に関してはよほど大きな株下落で無い限り大きな影響は無いと見ておくべきだろう。また、期先が上昇を始めた、という事は長期にわたってこの価格水準を許容する地合いが整いつつある可能性があることを示唆しており、注意しておきたい。本日は一旦10日移動平均線近辺となる3,200㌦を下値トライする展開になると予想する。
 昨日のアルミ価格は急前日比変わらずであった。買い材料は中国のGDPが予想を上回る増加となった事であったが、米株の調整や銅価格の調整等の短期的なマイナス材料も多く、方向感の出にくい展開であった。基本、投機資金の動向にもっとも振らされやすい非鉄であることは意識しておいた方がよかろう。LME在庫は+3,200Mt増加、(FSCは0.4日)しており、需給は他非鉄金属と比べてタイトとは言えない。(キャンセルワラント率は3.2%)。売買高は4,801枚。イールドカーブは期先が小幅上昇。C-3は58㌦コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。 今後についてはやはり中国動向が主となるが、先のGDPを受けて暫くは投機資金の買いが先行すると見られることから銅と同じく基本、堅調な推移を予想している。また、原料であるアルミナ価格が高止まりしていること(中国のアルミナ価格は徐々に下落)や、固定資産投資や鉱工業生産の水準を見るに中国需要は旺盛であると見ておくべきである(実際アルミ関連製品の輸入は前月比プラスに)。しかしながら、国内の企業在庫水準は以前に比して増加している可能性が高く、LME在庫の水準もFSCベースでは他メタル比で低くなく需給面では短期的にベアな状態にあるといえる。よって引き続き高値では利食い売りがしっかり入る展開が継続すると見られ、値幅の大きな展開が予想される。また、銅と並んでアルミは政策金利引き上げの影響を受け易い非鉄(インフラ整備の初期段階で使われる非鉄金属であるため)金属であることから、利上げの効果が徐々に上値を重くするであろう。引き続き金融当局の金利引き上げには注目しておく必要があると見る(特に中国当局が更なる利上げを示唆する発言をしており、投機的な動きではなく本当に実需が減速する可能性があるため、実需動向では中国の、投機資金動向では米国の当局動向に注意したい)。
 このコラムで指摘し続けているが、アルミのコンタンゴの期間がさらに長くなっていることには注意したい(基本的に投機資金はバックのメリットが取れるゾーンに資金を投入するため、さらにコンタンゴ幅が拡大してゆく可能性は高い。過去に同様のことが原油市場で起きている)。
 本日は米国株式市場の不安定さを背景として一旦一目均衡表の雲の上限辺りである2,800㌦をトライし、下落すると考えている。価格の節目となりやすい8月オプションの状況は、2,900㌦コールが、1,809枚、2,800㌦コールが1,245枚、2,700㌦プットが1,425枚となっている。
 昨日のニッケル価格は下落した。LME在庫の大幅増加が端的に材料視された。これにより維持するかどうかがポイントとなっていた10日移動平均線をあっさりと下抜けしてしまった。LME在庫は+804Mt増加、(FSCは3.2日)、キャンセルワラント率は一時期の異常な高い水準からやっと脱却しているが、引き続き在庫水準は十分とはいえない(キャンセルワラント率は4.5%)。売買高は1,082枚。イールドカーブは期近を中心に下落し、フラットニングしている。C-3は60㌦バックと前日と変わらず。 今後については、米国株式市場の不安定さが増している事や、中国のGDPを受けた中国当局の利上げ観測、LME在庫の増加ペースに鈍化が見られないことから再び下値を探る動きになると考えている。ニッケル在庫は少ない、と考えていたがFSCも3日を回復しており危機的状態は脱したと見ておいたほうがよかろう。また、中国国内での銑鉄使用増加や、クロム系ステンレス(ニッケルを必要としないステンレス鋼)への移行といったマイナス材料もあり、夏休みにそろそろ突入するということもあり下値を探り易い地合いになっていると考えるべきだろう。目先下抜ける事ができなかった32,000㌦を下抜けた場合、30,000㌦程度までの下落があってもおかしくない状況である。とはいえ、繰り返しになるが、銑鉄への移行やクロム形ステンレスへの移行も、ニッケル価格が低下するまでの繋ぎの色彩も強く、ニッケル価格が低下すれば再びニッケルが消費される可能性は高いと考えている。よって中期的には価格は回復するものと見ておくべきである。
 本日もLME在庫と株価次第であるが、32,000㌦を維持できるか否かが本日の最大のポイントとなろう。もし下回れば30,000㌦の大台をトライする動きになると考えている。
 昨日の錫価格は上昇した。とは言っても、高寄りした後、同じ水準でもみ合った結果前日比プラスであったという方が正しい。LME在庫は▲5Mt減少、(FSCは12.8日)、キャンセルワラント率は1.48%。売買高は188枚。イールドカーブは期先を中心に上昇。C-3は50㌦コンタンゴと前日と変わらず。 今後については、錫はテクニカルに調整があったものの、インドネシア生産者からの輸出体制が完全に復帰しているわけではないこと(小規模生産者の生産回復にはまだ時間を要する見込み)、やインドネシア政府の金属関連商品の輸出関税強化の可能性から思惑的な買いを誘いやすく、三角持合を上抜けした事もあって上昇すると見ている。但し、他非鉄金属と同様、米国株式の調整に伴うセンチメントの悪化、中国当局の連続利上げが実際に行われた場合の実需減速の可能性には注意しておきたい。

(エネルギー)
 昨日のNY原油は下落した。BPの製油所のフル操業が来年にずれ込む中、原油の処理量が減少するとの見方が広まった事や、米国株式市場の大幅な調整を受けてリスクマネーがリスク資産から一時的に資金を引き上げる動き(手仕舞い売り)が活発化したことが材料である。昨日WTIは10日移動平均線のサポートラインを下回って下落している。イールドカーブはフロントマンスを中心に低下した。Brentも略同様の相場展開であった。イールドカーブ期近が低下している。
 石油製品も下落。RBOBは7月11日から力なく水準を切り下げる動きが続いている。米国の在庫水準は極めて低く下落する材料は少ないのだが、商品市況概況でもコメントしたとおり、投機筋のセンチメントに大きく影響を与える米国株式が住宅関連をきっかけとして不安定な動きが続いているため、一旦手仕舞い売りが発生していると考えられる。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。ヒーティングオイルも下落。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。ICEガスオイルも下落している。
 本日の原油相場は下落すると見ている。米国株式市場が住宅関連を中心に不安定さを増していることからセンチメントの悪化を通じてリスク資産の買い持ちポジションに一旦利食い売りが発生すると考えられるためだ。但し、北海油田からの生産減少(パイプライン事故も含む)、OPECが増産について否定的な見解を示している事、ナイジェリアの情勢不安から供給は十分でないこと、石油製品在庫の水準は極めて低い事から下値は限られる事になろう。ガソリン在庫水準はFSCベースでは依然として過去5年の最低水準を下回るレベルであり、十分な在庫があるとは決していえない。一昨日の統計ではP3の稼働率は回復したものの、全米で見た場合の稼働率は91.0%とこの時期の稼働率の5年平均94.4%には遠く及ばず、引き続き製品主導で原油相場が高止まる公算は強い。尚、現在の価格水準は去年の水準と略同じであり、もしハリケーンが来なかったり、猛暑とならなかった場合にはシーズンの終了する8月~9月にかけてこの水準が訂正される可能性は高い。
 WTIのフロントマンスの割安感はP3の稼働率が徐々に回復していることから全ゾーンバックが復活している。にも拘らずBrentとのネガティブスプレッドは北海油田の生産減少等の影響で継続している状態。現時点において「需給の状態を考える」上でWTIはやっと有効な指標になってきたといえる。ただ、以前から提唱していたWTI/Brentのネガティブスプレッドの解消は、当面ない可能性が高いと考え始めている。背景の1つとして著しいユーロ高が挙げられる。実際、2007年初を100とした場合、ユーロ建にした場合の欧州価格の指標であるBrent価格はドル建価格よりも約5%程度安い。実際北海地区からの生産は減少しており欧州域内の需給はタイトであるが、ユーロ高の進行に伴い購買力があることがBrentを高止まらせている一因であると見ている(インフラの問題もあり、米国からの原油輸出は僅少)。
 ファンダメンタルズに戻ると、短期的な在庫水準の指標となる米国のガソリンのサプライカバーは過去5年平均水準を下回っている状態で、石油製品市場の需給はタイトな状況が続いているといえる。原油のサプライカバーが上昇しているのは稼働率が過去最低の水準で横ばっていることによるものであり、製油所の障害が解消すればこのFSCは徐々に低下してゆくこととなろう。ピークシーズン入りしたわけであるが、普通に考えて「在庫が少ない」といってよいと思う。尚、IEAの月報では需要見通しが増加し、Non-OPEC生産の増加量を上回っており、Q207の在庫積み増しもやはり十分に行われていないことが確認された(FSCも変わらず)。こうした在庫水準の低さは以前から指摘している通り有事へのバッファが少ないことを意味し、同時にアップサイドへのセンシティビティが高いことを意味する。ガソリンのFSCは21.1日(平たく言えば1ヶ月分も在庫が無い)しか存在せず、ドライブシーズンを耐えうる在庫は確保できていない(過去5年最低の水準は22.2日)。尚、供給は急に途絶したり再開したりするものであるが、需要は税制変更等の特殊な事情がなければ、急速に減少することはない。
 供給サイドに関しては、Non-OPECサプライの減少(北海地区からの産油量減少)の影響が効いてきており、決して安泰とはいえない。OPECは9月総会まで増産の意向はなく、夏場のピークシーズンは冷夏とならない限り、供給が不足する状況が続く事となろう。尚、需要増加の顕著な中国であるが、中国の農村部の都市化に起因する石油需要の増加は当面継続する可能性が高く(世銀等の見通しでも2007年の中国のGDP成長見通しは9%台を維持)、大幅な税制の変更等がなければ急速に需要が減少することはないと見ている。

(ひとりごと)
この前、赤坂を歩いていたら、久間元防衛大臣を見かけた。
白いジャケットを着て、SPもつけずに1人で歩いていた。
何だか知らないけど、私の方をじろじろ見ていたので
負けないように睨み返したら、目を逸らしたぞ。

やった!
勝った!!

何に?

| | コメント (0)

2007年7月24日 (火)

お願い

(ひとりごと)

久し振りに昔書いたひとりごとを読み返してみたんですが、ネタがあるっていいですね。

まるで築地のすし屋の様であった。

夏休みが近づいてお時間がある方はバックナンバー、是非見てみてください。

どのネタが一番面白かったか、ご意見下さい。

今後の情報収集活動に役立てます。

| | コメント (0)

ドクター中松

(ひとりごと)

今日から暑くなりましたね。

避暑に行った意味が殆どなかった。

帰りの高速に向かう途中の富士山が美しく、八ヶ岳の山々にかかるもくもくとした入道雲を見て、

日本の夏が来た、と思いつつ

滞在中は日本の夏ではなかった、と心から思った。

次こそは暑い時であってほしい。

さて。

参議院選挙が佳境に入ってきましたね。

このブログで政策論争をする気は無いんだが、私は是非、ドクター中松に当選して欲しいと思っている。

というのも、この前テレビでドクター中松が

「私は、年金問題100%ドロップアウトシステム、というのを開発した」

といっていたからだ。

英語があっているかどうかは別にして、凄くないですか?

年金問題が100%解決するらしいですよ。

しかも、彼が作ったのならばやはり機械なんだろうし。

どんな機械なんだろうか?

是非、見てみたい。でも、当選しないと仕組みは明かさないらしい。

という事で、今回はドクター中松にぜひとも当選してもらいたいところだ。

| | コメント (0)

2007年7月23日 (月)

すみませんねぇ

(ひとりごと)

やはり、カミさんの逆鱗に触れそうなので、今日と明日はマーケットレポート更新しません。

というよりも、泊まっているホテルのLANが遅いので、そんな時間無いんですよね。

すこーしだけ、雑感のネタが増えたので割かし良い旅行でした。

我が子も楽しそうにしています(我が子よりも彼の祖父母の方が嬉しそうだが...)。

避暑の旅行から帰った瞬間、気温が上がりそうで、これでは避暑の意味が無いと思っている夕刻でした。

で、油とか非鉄って週末上がったんでしたっけ?よく知らんのですけど。

| | コメント (0)

2007年7月20日 (金)

脳内メーカー

(経済関連ニュース)
・6月英失業者数 前月比▲13.8千人(5月改定は▲11.8千人)、市場予想▲7.5千人。失業率は2.7%。
・6月米住宅着工 前月比+2.3%の146.7万戸(前月改定143.4万戸(速報比▲3万戸))、市場予想145万戸を大きく上回る。
・5月米住宅着工許可件数 前月比▲7.5%の140.6万戸(5月改定152万戸(速報比+0.9万戸))、市場予想148万戸と、先行きは引き続き厳しい。
・6月米CPI 前月比+0.2%(前月+0.7%)、市場予想+0.1%。コアは前月比+0.2%(前月+0.1%)、市場予想+0.2%。CPI前年比+2.7%(前月+2.7%)、市場予想+2.6%。コア前年比+2.2%(前月+2.2%)、市場予想+2.2%。
・米MBA住宅ローン申請指数 前週比+0.9%の631.6、購入指数▲1.6%の446.5、借換指数+4.9%の1,717.4。
・ブラジル中銀、政策金利を50bp引き下げ11.5%に。17回連続の引き下げ。
・中国Q207GDP、前年同期比+11.9%(Q107+11.1%)、市場予想+11.0%。過去12年で最高。
・6月中国小売売上高 前年比+16.0%(5月+15.9%)、市場予想+16.0%。
・中国国家統計局報道官「経済成長の新たな傾向に勇気付けられる。地方と都市部の賃金引上げが消費を促しているようだ(自動車と住宅が牽引)。」
「投資の伸びはコントロール可能。食品価格の上昇がインフレの構造的変化を招いた」
・6月英小売売上高指数 前月比+0.2%(前月+0.4%)、市場予想+0.3%。
・米失業保険申請者数 ▲8千人の301千人(前週309千人(速報比+1千人))、市場予想311千人。
・7月フィラデルフィア連銀指数 9.2(前月18.0)、市場予想13.8。
・バ議長講演「食品とエネルギーを含むインフレ率が当局の望む水準を上回っていることに満足していない。原油やエネルギー価格の上昇を通じて消費者物価が上昇することや
インフレの進行を見て市場が当局を信用しなくなる事がリスクである。
・米株式市場、IBMの好決算を受けて大幅に上昇、史上最高値を更新。FOMC議事録でインフレリスクに関して言及されていたことから一旦弱含む局面もあった。

(非鉄金属関連ニュース)
・Codelco、労働者の抵抗で生産が減少。El Salvador鉱山でのストは4日目にと突入。
・Korea Zinz(世界第二位)は、Q207の亜鉛生産が前年比▲1.5%の106,596Mtになったと発表。銅生産は11%増加の4,097Mt、鉛は7%増加の51,298Mt。

(エネルギー関連ニュース)
・コスモ石油 堺製油所(24KBD、堺)、運転再開まで3週間程度。
・Total Dalia油田(アンゴラ、240KBD)、機械の故障でフォースマジュールを宣言。生産は50%減少している。
・Shell,ナイジェリアのForcados油田の操業を徐々に再開する見込み。昨年フォースマジュールを宣言していた。
・Husky Energy Ohio製油所(165KBD、カナダ)、火災の発生により処理量が75%低下。

(商品市況)
「上昇」
 昨日の商品価格は軒並み上昇した。資源の最大消費国中国のGDPが予想を上回る伸びとなった事や、IBMの好決算を受けて米株が上昇したことに伴うセンチメントの好転を通じて商品市場に資金が流入したと見られる。しかしながらバ議長はインフレリスクに対する警戒を緩めておらず、場合によっては米国の利上げの可能性もあるため、そうなると債券安・株安を通じて商品市場にも悪影響が出るため、この上昇トレンドが持続可能なものであるかどうかを現時点で判断するのは早計であるといえる。
 しかしながら分かり易く買いを入れ易い指標が発表されたこともあり暫くは慎重に上値を探る展開になると見ている。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は上昇した。LME在庫、上海在庫が比較的大幅に増加したものの、中国のQ207GDPがこの12年で最高の伸びになった事が端的に好感され、最大消費国中国の需要はやはり減少しないだろうとの見方が強まった事が材料。また、米株価が堅調に推移したことも支援材料となった。。LME在庫は+1,400Mt増加、(FSCは2.0日)、(キャンセルワラント率は12.7%)。売買高は6,421枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブの形状は期近を中心に上昇。C-3は98㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については、主要消費国中国の需要が高水準なGDPや固定資産投資、鉱工業生産を背景として堅調に推移する見込みである事、生産国のストライキ懸念、LME在庫水準の低さ、キャンセルワラント率の高止まり、から堅調な推移を見込んでいる。中国のGDPの著しい伸びが久し振りに需要サイドを意識させた事は大きい。こうした分かり易い指標が出たため、7月意向再び非鉄金属市場に流入していると見られる投機資金の買いは短期的にでも強まる可能性が高い。但し、中国国内の在庫状況は、6月の輸入統計では予想通り精錬銅・銅製品の輸入量が前月から減少していることから、国内の供給不足は解消されている状態にあると考えておいたほうがよさそうであることや、8,000㌦を節目として徐々に上値は重くなる可能性が高いことから今後は上昇余地をそろりと探りながら慎重に水準を切り上げる展開になると考えている。また、米国株式市場が一時期の安定していた状態から変動性を増してきており、株式市場に一喜一憂の展開になりやすいことには留意したい。本日は一旦10日移動平均線のサポートラインを固める動きなると考えられ、一旦下落後上昇すると見ている。尚、価格の節目となりやすい8月オプションの建玉は8,000㌦コールが1,077枚、8,200㌦コールが1,118枚、7,700㌦プットが747枚、7,300㌦プットが550枚、7,200㌦プットが1,400枚となっている。
 昨日の亜鉛価格は上昇した。LME在庫の減少や、中国のGDPが好調であったことから取引序盤から引けにかけて略一貫して水準を切り上げて引けている。LME在庫は▲950Mt減少、(FSCは2.2日)、引き続きファンダメンタルは強い(キャンセルワラント率は12.3%)。売買高は2,815枚。イールドカーブは期近を中心に上昇。C-3は18㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については引き続き、堅調な推移を見込んでいる。中国のQ207のGDPが予想を上回る大きな伸びとなった事から引き続き中国国内の亜鉛需要は車向けの防蝕向けに旺盛であると見られること、この旺盛な需要を背景として中国政府が亜鉛輸出の増加に歯止めをかけるべくリベート撤廃に加え、6月1日から亜鉛の輸出関税の引き上げを決定しており、中期的に域内の供給過剰状態は解消されてゆくと考えられる(5月の貿易統計では既に亜鉛の輸出量が前月比、前年比ともマイナスに転じている)こと、亜鉛の在庫水準は低く有事(実際現時点において、銅・亜鉛生産者のストライキが報じられている状況)のバッファが少ないこと等、基本、足元のファンダメンタルズは強いと考えておくべきである。但し、長期的には大半のメタルと同じく、年後半に向けての下落を予想しており、3,000㌦を切る水準までの下落は現時点ではないと考えている(下値の目途は3月21日にマークした3,119.75㌦)。相場の動向に大きな影響を与える株式市場動向がボラティリティの上昇とともに不安定さを増していることから、亜鉛もセンチメントの転換を通じて上下に値を飛ばしやすい環境になっていることには注意したい。目先の上値は一目均衡表の雲の下限となる3,650㌦あたり。尚、価格の目途となりやすい8月オプションは目立ったものが無いが、9月オプションは4,100㌦コールが1,340枚、4,250㌦コールが1,100枚、3,500㌦プットが1,225枚、3,400㌦プットが1,050枚となっている。
 昨日の鉛価格は上昇した。カーバッテリーの最大消費国である中国のQ207のGDPが12年ぶりの高い伸びとなった事や、豪大手生産者の早期の商流復帰が絶望的な状況である中、世界第2位の精錬業者であるDoe RunのMissouri精錬所で爆発が起きた事、株価の上昇が材料視された。このほかそもそも在庫水準が低い事や、中国の輸出関税の強化等、買い材料は多く、10日移動平均線をサポートラインとして堅調に推移している。LME在庫は▲450Mt減少、(FSCは1.8日)在庫水準の低さや生産者動向(チリ・ペルーのスト)を鑑みれば引き続きファンダメンタルは非常に強いといってよい(キャンセルワラント率は1.9%)。売買高は1,239枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。C-3は23㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については見通しに変更はなく、中国が鉛の輸出関税を引き上げたことに伴い、中国からの輸出が6月以降減少すると予想されること、豪大手生産者の生産障害に加え、新たな生産者の生産障害が報告されたこと、自動車バッテリー向けに使用される中国での需要が引き続き旺盛であると考えられる事(5月までの中国の商用車・自家用車販売は堅調)、からアップサイドのセンシティビティが極めて高い状況である。加えて、LME在庫水準が依然として低い状況で横這っていること(2005年8月27日につけたここ3年間の最低レベルは29.7KMt)も鑑みれば、やはり上値余地を探る展開であると言ってよかろう。下落材料は今のところ株価が再び不安定になってきた事が挙げられる(株価はセンチメントの転換を通じて相場に影響を与える)が、今のところ鉛に関してはよほど大きな株下落で無い限り大きな影響は無いと見ておくべきだろう。また、期先が上昇を始めた、という事は長期にわたってこの価格水準を許容する地合いが整いつつある可能性があることを示唆しており、注意しておきたい。本日も10日移動平均線近辺となる3,070㌦を下値として上値余地を探る展開となろう。
 昨日のアルミ価格は急上昇した。LME在庫の減少もあったが、一番明確な材料は中国のGDPが予想を上回る増加となった事である。この分かり易い材料の出現によりファンドの運用対象となり易い銅・アルミ・ニッケルの上昇率は大きくなっている。またこの中国のニュースを受けて一目均衡表の雲を上抜けしたことも上げに拍車を掛けた。LME在庫は▲1,075Mt減少、(FSCは8.4日)しているが、需給は決してタイトというわけでは無い(キャンセルワラント率は2.6%)。売買高は9,050枚。イールドカーブはH108の上昇が大きい。これは以前カーブがコンタンゴであったWTIの上昇の仕方に似ている。C-3は55㌦コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。 今後についてはやはり中国動向が主となるが、先のGDPを受けて暫くは投機資金の買いが先行すると見られることから堅調な推移を予想している(GDPは久し振りに極めて分かり易いプラス材料)。また、原料であるアルミナ価格が高止まりしていること(中国のアルミナ価格は徐々に下落)や、固定資産投資や鉱工業生産の水準を見るに中国需要は旺盛であると見ておくべきである。しかしながら、国内の企業在庫水準は以前に比して増加している可能性が高く、LME在庫の水準もFSCベースでは他メタル比で低くなく需給面では短期的にベアな状態にあるといえる。よって引き続き高値では利食い売りがしっかり入る展開が継続すると見られ、値幅の大きな展開が予想される。
 また以前ちらりとコメントしたことがあるが、アルミのコンタンゴの期間がさらに長くなっていることには注意したい(基本的に投機資金はバックのメリットが取れるゾーンに資金を投入するため、さらにコンタンゴ幅が拡大してゆく可能性は高い。過去に同様のことが原油市場で起きている)。
 本日は10日移動平均線&一目均衡表の雲のサポートを固める展開になると見ているため、一旦下落することとなろう(その後上昇)。一方で、株価が不安定になっている事から上下に値を飛ばしやすい環境になっている事は念頭においておくべきであろう。価格の節目となりやすい8月オプションの状況は、2,900㌦コールが、1,695枚、2,800㌦コールが1,245枚、2,700㌦プットが1,425枚となっている。
 昨日のニッケル価格は上昇した。他商品と同様、中国のGDPの伸びを受けて買いが入ったと見られる。ニッケルも投機資金の運用対象となり易いため、上げ幅が顕著であった。結果、暫く上抜けすると見られていなかった10日移動平均線をあっさりと上抜けする事となった。LME在庫は+126Mt増加、(FSCは2.8日)、キャンセルワラント率は一時期の異常な高い水準からやっと脱却しているが、引き続き在庫水準は十分とはいえない(キャンセルワラント率は3.8%)。売買高は1,078枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。C-3は195㌦バックとバック幅を拡大した。 今後については、中国のGDPを受けて(10日移動平均線を上回っていることもあり)上昇すると考えている。背景としてニッケルは引き続き在庫水準が低いこと、グローバルベースのステンレス需要は引き続き堅調な推移が予想されることが挙げられる。一応当コラムで指摘していたが、今までの相場下落は「行き過ぎ」の修正であった可能性が高い。但し中国国内での銑鉄使用増加や、クロム系ステンレス(ニッケルを必要としないステンレス鋼)への移行といったマイナス材料もあり、夏休みにそろそろ突入するということもあってこの相場反転が持続可能なものであるかどうかは現時点では判断しにくい。何れにせよ32,000㌦が当面の下値の目途として意識された事だけは確実であろう。これも繰り返しになるが、銑鉄への移行やクロム形ステンレスへの移行も、ニッケル価格が低下するまでの繋ぎの色彩も強く、ニッケル価格が低下すれば再びニッケルが消費される可能性は高いと考えている。よって中期的には価格は回復するものと見ておくべきである。
 本日もLME在庫次第であるが、今度は10日移動平均線のサポートラインを維持できるか否かがポイントとなる。もし下回れば再び32,000㌦のサポートを確認する動きになると考えているが、中国GDPという分かり易い指標が発表されたことからそこまでの下落は現時点では考えにくいと思う。
 昨日の錫価格は大幅に上昇した。一昨日、長らく形成していた三角持ち合いを、インドネシア政府の金属製品の輸出に関する関税の強化や許可制の導入を検討している、と報じられた事を受けて上抜けしたことからテクニカルな買いが入り易かったことや、中国のGDPが大いに材料視された。LME在庫の増加は全く材料視されなかった。LME在庫は+240Mt増加、(FSCは12.6日)、キャンセルワラント率は2.34%。売買高は895枚。イールドカーブは全ゾーン略パラレルに上昇。C-3は55㌦コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。 今後については、錫はテクニカルに調整があったものの、インドネシア生産者からの輸出体制が完全に復帰しているわけではないこと(小規模生産者の生産回復にはまだ時間を要する見込み)、やインドネシア政府の金属関連商品の輸出関税強化の可能性から思惑的な買いを誘いやすく、三角持合を上抜けした事もあって上昇すると見ている。

(エネルギー)
 昨日のNY原油は下落後、上昇した。中国のGDPが大幅な伸びを見せたことやTotalのフォースマジュール宣言等が材料視された。また米株価が大きく上昇したこともセンチメントの好転を促したものと見られる。引き続き10日移動平均線のサポートラインでサポートされながら堅調な推移が続いている。イールドカーブは期近が上昇、期先が低下。Brentも上昇。イールドカーブは期近が上昇、期先が小幅低下。
 石油製品はまちまち。RBOBは期近が小幅下落、期先は上昇している。一昨日の米統計を受けて基本ブルな展開であったが、一目均衡表の雲に上値を阻まれた格好。ヒーティングオイルも上昇。30日移動平均線のサポートラインを確認後、一昨日の米統計を受けて上昇、昨日の上昇で10日移動平均線を回復して引けている。まで水準を切り下げて引けている。イールドカーブは期近のみ上昇。期先は略変わらずであった。ICEガスオイルも上昇している。
 本日の原油相場はまた上昇すると見ている。北海油田からの生産減少(パイプライン事故も含む)、OPECが増産について否定的な見解を示している事、ナイジェリアの情勢不安から供給は十分でなく、株式市場が堅調に推移しており、投機筋の購買余力も増していると考えられる事、石油製品在庫の水準が低い事、等の買い材料が多いためだ。ガソリン在庫水準はFSCベースでは依然として過去5年の最低水準を下回るレベルであり、十分な在庫があるとは決していえない。一昨日の統計ではP3の稼働率は回復したものの、全米で見た場合の稼働率は91.0%とこの時期の稼働率の5年平均94.4%には遠く及ばず、引き続き製品主導で原油相場が高止まる公算は強い。尚、現在の価格水準は去年の水準と略同じであり、もしハリケーンが来なかったり、猛暑とならなかった場合にはシーズンの終了する8月~9月にかけてこの水準が訂正される可能性は高い。
 WTIのフロントマンスの割安感はP3の稼働率が徐々に回復していることからとうとう全ゾーンバックとなった。にも拘らずBrentとのネガティブスプレッドは北海油田の生産減少等の影響で継続している状態。現時点において「需給の状態を考える」上でWTIはやっと有効な指標になってきたといえる。ただ、以前から提唱していたWTI/Brentのネガティブスプレッドの解消は、当面ない可能性が高いと考え始めている。背景の1つとして著しいユーロ高が挙げられる。実際、2007年初を100とした場合、ユーロ建にした場合の欧州価格の指標であるBrent価格はドル建価格よりも約5%程度安い。実際北海地区からの生産は減少しており欧州域内の需給はタイトであるが、ユーロ高の進行に伴い購買力があることがBrentを高止まらせている一因であると見ている(インフラの問題もあり、米国からの原油輸出は僅少)。
 ファンダメンタルズに戻ると、短期的な在庫水準の指標となる米国のガソリンのサプライカバーは過去5年平均水準を下回っている状態で、石油製品市場の需給はタイトな状況が続いているといえる。原油のサプライカバーが上昇しているのは稼働率が過去最低の水準で横ばっていることによるものであり、製油所の障害が解消すればこのFSCは徐々に低下してゆくこととなろう。ピークシーズン入りしたわけであるが、普通に考えて「在庫が少ない」といってよいと思う。尚、IEAの月報では需要見通しが増加し、Non-OPEC生産の増加量を上回っており、Q207の在庫積み増しもやはり十分に行われていないことが確認された(FSCも変わらず)。こうした在庫水準の低さは以前から指摘している通り有事へのバッファが少ないことを意味し、同時にアップサイドへのセンシティビティが高いことを意味する。ガソリンのFSCは21.1日(平たく言えば1ヶ月分も在庫が無い)しか存在せず、ドライブシーズンを耐えうる在庫は確保できていない(過去5年最低の水準は22.2日)。尚、供給は急に途絶したり再開したりするものであるが、需要は税制変更等の特殊な事情がなければ、急速に減少することはない。
 供給サイドに関しては、Non-OPECサプライの減少(北海地区からの産油量減少)の影響が効いてきており、決して安泰とはいえない。OPECは9月総会まで増産の意向はなく、夏場のピークシーズンは冷夏とならない限り、供給が不足する状況が続く事となろう。尚、需要増加の顕著な中国であるが、中国の農村部の都市化に起因する石油需要の増加は当面継続する可能性が高く(世銀等の見通しでも2007年の中国のGDP成長見通しは9%台を維持)、大幅な税制の変更等がなければ急速に需要が減少することはないと見ている。

(ひとりごと)
この前友人から面白いサイトを紹介してもらった。
「脳内メーカー」
なるものである。
まぁ、はっきり言ってただの遊びサイトなんだが、名前を入力するとその人の脳の中がどうなっているのかを
ビジュアルに説明してくれる、というもの。

私の場合は殆ど全て「休」が占め、頭の天辺が遊び
くも膜下の辺りが「悪」であった。。。

まさに今の生活どおり!?

お試しあれ

http://maker.usoko.net/nounai/

| | コメント (2)

2007年7月19日 (木)

統計速報(遅報?)7月18日分

 昨日の米在庫統計は原油ニュートラル製品ブルな内容であった。原油は輸入の大幅増加により小幅な在庫減少で済んだ。石油製品は在庫の増加が期待されていたが、稼働率の改善ペースが緩慢であることと輸入の減少、需要が堅調であることから予想に反して大幅な在庫減少となった。稼働率は徐々に回復し、ようやく過去5年の最低レベルである90.5%を上回る91.0%となった。しかしながら過去5年平均の94.4%にまで達しておらず、現在の石油製品在庫水準が低い事を鑑みれば引き続き米国の製品供給は輸入に頼らざるを得ない状況が続くといえ、製品主導で原油価格も高止まりが予想される。個別に少し詳しく見てみよう。
 原油は、稼働率が先週に引き続き改善したが、P1-P3の輸入が増加したため▲0.4MBの小幅な在庫減少に留まった。FSCは22.2日と先週から0.2日悪化している。イールドカーブの形状に大きな影響を与えると考えられるCushing在庫は22.6MB(▲192KB)と4週連続で減少している。これに伴いWTIのイールドカーブはとうとう全ゾーンバックとなった。Cushing在庫の減少はBrent/WTIのネガティブスプレッド解消のための必要条件である(十分条件ではない)。現在のWTIとBrentのネガティブスプレッドには著しいユーロ高が背景にあると考えている。また、全ゾーンバックになった事に伴い、在庫積み増しのインセンティブが薄れている事も今後重要なポイントとなろう。
 ガソリンは大幅な在庫増加が予想されていたが、生産の減少、輸入の減少の一方で需要が堅調に推移していることから▲2.2MBの大幅な在庫減少となった。在庫減少は稼働率の低下したP3での減少が顕著であった。また、得率が57.7%と先週から1.0%低下したことも生産減に影響した。一方で需要は極めて堅調であり、直近ベースで9.7MBD(前週比+47KBD)、4週平均ベースで9.6MB(前週比+30KBD)となっており、4週平均ベースでは同じ時期の過去5年の最高水準である9.55MBDを引き続き上回る水準となっている。一方で在庫は過去5年の最低水準平均を下回っていることから、FSCは21.1日と引き続き過去5年の最低水準22.2日にも満たない。稼動再開を好感してガソリン価格は低下していたわけであるが、やはりドライブシーズンである事が実感される内容であった。やはりP3の稼動回復状況が今後の価格動向を占う上で重要であるといえる。
 ディスティレート在庫も予想に反し在庫減少となった。稼働率が悪化したため生産が小幅減少、ULSDの輸入量減少により輸入が減少した事から総供給量は前週比▲57KBDと再び減少に転じた。直近需要も前週比+73KBDの4.1MBDとなったことから、在庫減少となった。4,137KBDという需要の水準は、同じ週の過去5年の最高レベルである4,121KBDを上回るレベルであり、FSCも29.5日と5年平均の30.8日を下回っている。ピークシーズンではないが、こちらも在庫が足りないといえるだろう。

| | コメント (0)

モツ鍋屋

(ひとりごと)

すみません。激しい二日酔いのため、レポート作れませんでした。

なので、せめてひとりごとだけでも更新します。

暫く不在になるので次回更新は恐らく25日になります(ひょっとしたら旅行先で書くかも知れません。カミさんが怒らなければ)。

この前築地にあるモツ鍋のお店に行ってみた。
テレビに出ていたりするので結構有名な店である。

子供と一緒だったので、タバコを避けるべく個室に入り
注文をとりにくるのを待った。

そしたら、ふすまが開いて女性が入ってきた。
なぜか知らないけど、ニヤニヤしながら

「いらっしゃ~い」

????
何が何だかさっぱり分からない。

「また、いらっしゃいましたね~」

へ?
初めてなんですけど。。。

「この前いらっしゃったじゃないですか」

カミさんは怪訝そうである。
明らかに、カミさんは、女中さんが私が人に知られたくない秘密を握っていると勘違いしているようだ。
楽しい夕飯のはずが、2人+乳幼児の間に暗雲が垂れ込める。

「じゃあ、注文が決まったらまたきますね」

明らかにカミさんは私を疑っている。
よくよく考えてみると、5年ほど前に飲み会で使ったことがある店であった。
そんな5年も前のことを覚えていて、ニヤニヤしながら「またいらっしゃいましたね」っていう店員が働いている店ではご飯を食べたくない。
そんなことを持ち出して、楽しい夕飯が一転して悲しい夕飯になる可能性が出てきた。
カミに誓ってやましい事はやっていない。

再び女中さんが入ってきたので、よくよく確認してみると
私ではなく、私の兄が来たことがある店のようだ。
しかもついこの前。

もぅ。
家庭に不和を運び込まないでほしいものだ。
兄弟、似ているというのは、あんまりいいものではない。
ネタにしかならない、って事だろうか。

| | コメント (0)

2007年7月18日 (水)

王子?

(経済関連ニュース)
・6月英CPI 前年比+2.4%(前月確報+2.5%)。
・7月独ZEW景況感指数 10.4(6月20.3)、市場予想19.5。予想を大幅に上回る低下。
・6月米鉱工業生産指数 前月比+0.5%(前月確報▲0.1%(速報比▲0.1%))、市場予想+0.5%。
・6月米鉱工業設備稼働率 81.7%(前月確報81.4%(速報比+0.1%))
・5月対米証券投資、1,261億㌦の買い越し(4月書く方803億㌦の買い越し(速報比▲38億㌦))、市場予想730億㌦の買い越し。
・6月米PPI、前月比▲0.2%(前月+0.9%)、市場予想+0.2%。コア前月比+0.3%(市場予想+0.2%)。

(非鉄金属関連ニュース)
・Southern Copper Cananea銅山と、Taxco亜鉛山、San Martin亜鉛山の労働者は、ストを延期し交渉を再開。
・豪Oxiana Sepone鉱山のQ207銅生産量は1.7%増加の16,271Mt、Golden Grove鉱山の銅生産は4,731Mt、亜鉛生産は36,675Mt
・Codelco、悪天候とストライキの影響で2つの鉱山からの生産が減少していると発表。
・Doe Run(世界第2位の鉛精錬業者)は、Missouri精錬所のHerculaneumユニットが、爆発の影響で生産停止に(145KMt/年)。フォースマジュールは今の所ない。
・6月チリの銅輸出は前月比▲31%の29.4億㌦に。
・AlcoaはテネシーにあるAluminum South Plantで火災発生。
・インドネシア政府は、鉛、鉄、ボーキサイト、銅、プラチナ、金の輸出の関税の強化、輸出の許可制を開始する意向であることを発表。
・韓国POSCOはQ207のステンレス生産を100KMt削減すると発表。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油▲1.0MB、ガソリン+1.0MB、ディスティレート+1.0MB、稼働率+0.1%
・ナイジェリア Kaduna製油所(100KBD)とWarri製油所(125KBD)の稼動を今月中に再開の予定。
・ExplorerのHouston-to-Chicagoパイプラインの再稼動、(油送能力630KBD)今晩まで延期。
・ExxonMobile Beaumont製油所(348.5KBD、テキサス、P3)の稼動開始。
・NYMEXはカナダの合成原油を受渡適格銘柄にする意向。
・Shell、ナイジェリアの Trans-Nigeriaパイプラインが地域住民の攻撃で炎上したと発表。
・イラン バジリハマネ石油相「緊急会合の必要は無い」

(商品市況)
「まちまち」
 昨日の商品価格はまちまちであった。非鉄金属は鉛が生産者障害の影響で史上最高値を更新したほかは、新規材料がなく現状レンジでのもみ合い、エネルギーは新たな積極的な売り材料があるわけではないのだが、やや仕掛け的な売りが石油製品で見られていることから、全体的にベアであった。ソフトも産地の降雨予想で下落。貴金属も下落。
 引き続き、株価動向に影響を受けやすい状況が継続しているため各国株式市場には注目しておく必要があることは指摘しておきたい。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は下落した。ポイントになると見られていたLME在庫が2日連続で増加した事が売り材料視された。一部生産者の生産再開を売り材料視する向きもあるが、Codelcoの生産は滞っており個人的には昨日の下げについては、生産者サイドの問題が売り材料視されたものであるとは見ていない(と入っても小幅な下げであるが...)。LME在庫は+525Mt増加、(FSCは2.0日)、引き続きファンダメンタルは強い(キャンセルワラント率は13.8%)。売買高は5,704枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブの形状は殆ど変わらず。C-3は117㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については、生産国のストライキ懸念や、LME在庫水準の低さ、キャンセルワラント率の高止まり、主要消費国中国の需要が高水準な固定資産投資、鉱工業生産を背景として堅調に推移する見込みである事から大幅な水準低下は無いと考えている。中国国内での在庫積み上がりに伴い中国の輸入が減少すると見られていたが、6月の輸入統計では予想通り精錬銅・銅製品の輸入量が前月から減少していることから中国国内の供給不足は解消されている状態にあると考えておいたほうがよさそうである。引き続き貿易関連統計が中国の消費動向を占う上で重要となるため、今後も注視する必要がある。また夏の定修の時期に突入するということもあって8,000㌦を節目として徐々に上値は重くなる可能性が高いが、7月に入ってから投機資金が再度流入を始めている可能性も高く、アップサイドのリスクが大きく意識される中、ボラタイルな展開が続く事になろう。また、米国株式市場が一時期の安定していた状態から変動性を増してきており、株式市場に一喜一憂の展開になりやすいことには留意したい。本日は10日移動平均線を下回ったことから、一旦30日移動平均線のサポートをトライする展開となろう。ここ数日は一目均衡表の雲の丁度薄くなっている辺りをトライする展開が予想される。尚、価格の節目となりやすい8月オプションの建玉は8,000㌦コールが877枚、8,200㌦コールが1,118枚、7,300㌦プットが550枚、7,200㌦プットが1,300枚となっている。
 昨日の亜鉛価格は上昇した。LME在庫の減少もあって取引序盤は強含んだが、銅価格の下落を受けて引けにかけて売られ結果、前日比プラスで引けている。一時100日移動平均線のレジスタンスを大きく上抜ける局面もあったが、結局10日移動平均線近辺まで水準を切り下げている。LME在庫は▲225Mt減少、(FSCは2.2日)、引き続きファンダメンタルは強い(キャンセルワラント率は13.4%)。売買高は1,914枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。C-3は32㌦バックとバック幅を拡大した。 今後については引き続き、堅調な推移を見込んでいる。昨日ポイントとして挙げていた10日移動平均線を維持できた事から本日はこのラインを固める展開になると考えている。新規材料は少なく、銅価格や株価動向に影響を受けやすい状況が持続している。中国政府は亜鉛輸出の増加に歯止めをかけるべくリベート撤廃に加え、6月1日から亜鉛の輸出関税の引き上げを決定しており、中期的に域内の供給過剰状態は解消されてゆくと考えられる(5月の貿易統計では既に亜鉛の輸出量が前月比、前年比ともマイナスに転じている)ことや、亜鉛の在庫水準は低く有事(実際現時点において、銅・亜鉛生産者のストライキが報じられている状況)のバッファが少ないこと等、基本、足元のファンダメンタルズは強いと考えておくべきである(但し、長期的には大半のメタルと同じく、年後半に向けての下落を予想しており、3,000㌦を切る水準までの下落は現時点ではないと考えている。下値の目途は3月21日にマークした3,119.75㌦)。相場の動向に大きな影響を与える株式市場動向がボラティリティの上昇とともに不安定さを増していることから、亜鉛もセンチメントの転換を通じて上下に値を飛ばしやすい環境になっていることには注意したい。目先の上値は一目均衡表の雲の下限となる3,650㌦あたり。尚、価格の目途となりやすい8月オプションは目立ったものが無いが、9月オプションは4,100㌦コールが1,340枚、4,250㌦コールが1,100枚、3,500㌦プットが1,225枚、3,400㌦プットが1,050枚となっている。
 昨日の鉛価格は上昇した。豪大手生産者の早期の商流復帰が絶望的な状況である中、世界第2位の精錬業者であるDoe RunのMissouri精錬所で爆発が起きた事が材料視された。このほかそもそも在庫水準が低い事や、中国の自動車需要が堅調なこと、中国の輸出関税の強化等、買い材料は多く、10日移動平均線をサポートラインとして堅調に推移している。LME在庫は+375Mt増加、(FSCは1.8日)在庫水準の低さや生産者動向(チリ・ペルーのスト)を鑑みれば引き続きファンダメンタルは非常に強いといってよい(キャンセルワラント率は3.0%)。売買高は1,435枚。イールドカーブは期近を中心に上昇している。C-3は26㌦バックとバック幅を拡大した。 今後については見通しに変更はなく、中国が鉛の輸出関税を引き上げたことに伴い、中国からの輸出が6月以降減少すると予想されること、豪大手生産者の生産障害に加え、新たな生産者の生産障害が報告されたこと、自動車バッテリー向けに使用される中国での需要が引き続き旺盛であると考えられる事(5月までの中国の商用車・自家用車販売は堅調)、からアップサイドのセンシティビティが極めて高い状況である。加えて、LME在庫水準が依然として低い状況で横這っていること(2005年8月27日につけたここ3年間の最低レベルは29.7KMt)も鑑みれば、やはり上値余地を探る展開であると言ってよかろう。下落材料は今のところ株価が再び不安定になってきた事が挙げられる(株価はセンチメントの転換を通じて相場に影響を与える)が、今のところ鉛に関してはよほど大きな株下落で無い限り大きな影響は無いと見ておくべきだろう。また、期先が上昇を始めた、という事は長期にわたってこの価格水準を許容する地合いが整いつつある可能性があることを示唆しており、注意しておきたい。本日も10日移動平均線近辺となる2,970㌦を下値として上値余地を探る展開となろう。
 昨日のアルミ価格は上昇した。取引序盤は一目均衡表の雲の下限をトライする展開であったが、米鉱工業生産が比較的大幅な改善となった事などをきっかけに反転、上昇した。しかしながら一目均衡表の雲を上抜けするには至っていない。LME在庫は▲1,075Mt減少、(FSCは8.4日)しているが、需給は決してタイトというわけでは無い(キャンセルワラント率は2.9%)。売買高は4,754枚。イールドカーブは期近が殆ど変わらず、期先が小幅上昇している。C-3は55㌦コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。 今後についてはやはり中国動向が主となるが、中国国内の旺盛な需要を背景としてここ数ヶ月輸入が堅調に推移していた訳であるが、5月統計ではついに前月比・前年比とも大幅なマイナスとなった。固定資産投資や鉱工業生産の水準を見るに中国需要は旺盛であると見ておくべきであるが、国内の企業在庫水準は以前に比して増加している可能性が高い。LME在庫の水準もFSCベースでは他メタル比で低くなく需給面では短期的にベアな状態にあるといえる。とはいうものの、原料であるアルミナ価格が高止まりしていること(中国のアルミナ価格は徐々に下落)や、銅価格の高止まり等それなりにアップサイドに振れる材料が存在している事も事実である。また、7月に入って再度投機資金が流入してきた可能性が高い。暫くはこうした「周辺材料」を背景として上昇、高値で利食い売りが入る、というボラタイルな展開が続く事となろう。また以前ちらりとコメントしたことがあるが、アルミのコンタンゴの期間がさらに長くなっていることには注意したい(基本的に投機資金はバックのメリットが取れるゾーンに資金を投入するため、さらにコンタンゴ幅が拡大してゆく可能性は高い。過去に同様のことが原油市場で起きている)。
 本日も一目均衡表の雲を上下に抜けるか否かがポイントとなるが、決め手になる新規材料にかける中ワイドなレンジでのもみ合いになると考えている(オプションが積み上がっている2,700~2,800㌦のレンジを上下に抜けるには材料不足)。一方で、株価が不安定になっている事から上下に値を飛ばしやすい環境になっている事は念頭においておくべきであろう。価格の節目となりやすい8月オプションの状況は、2,900㌦コールが、1,695枚、2,800㌦コールが1,145枚、2,700㌦プットが1,425枚となっている。
 昨日のニッケル価格は下落した。といっても現状のレンジで揉みあったが、結果、前日比慈悲マイナスであった、という漢字であろうか。一応韓国POSCOがステンレス生産を減少させていることなどが材料視されたようであるが、目新しいニュースではない。LME在庫は前日比変わらず。(FSCは2.7日)、キャンセルワラント率は一時期の異常な高い水準からやっと脱却しているが、引き続き在庫水準は十分とはいえない(キャンセルワラント率は4.3%)。売買高は883枚。イールドカーブは期先が上昇している。現状32,000㌦を大きく下回らないことから期先に消費者のヘッジ買いが入った可能性が高い。C-3は75㌦バックとバック幅を縮小した。 (見通しは昨日と同様)今後については、ニッケルは引き続き在庫水準が低いこと、グローバルベースのステンレス需要は引き続き堅調な推移が予想されることから大きな相場下落は無いものと考えている(繰り返しになるが現在の下落は「行き過ぎ」の修正)。中国国内での銑鉄使用増加や、クロム系ステンレス(ニッケルを必要としないステンレス鋼)への移行といったマイナス材料もあり、夏休みにそろそろ突入するということもあって、略予想通りではあるが暫くは下値余地を探る展開が継続することとなろう。
 とはいえ、銑鉄への移行やクロム形ステンレスへの移行も、ニッケル価格が低下するまでの繋ぎの色彩も強く、ニッケル価格が低下すれば再びニッケルが消費される可能性は高いと考えている。よって中期的には価格は回復するものと見ておくべきである。とはいうものの現状、目先の下値の目途であった35,000㌦を下回ってしまったことから明確なサポートラインがなく、30,000㌦程度までの修正はあると考えておいた方が良さそうである。
 本日もLME在庫次第であるが、たとえ減少したとしても現時点において10日移動平均線のレジスタンスライン、34,200を現時点で上回る事はあるまい。
 昨日の錫価格は上昇した。インドネシア政府が金属製品の輸出に関する関税の強化や許可制の導入を検討している、と報じられた事が材料視された。尚、インドネシアは錫の最大生産国である。昨日は10日移動平均線のサポートライン近辺で寄り付いた後、水準を大幅に切り上げる動きとなった。LME在庫の増加は殆ど材料視されなかった。LME在庫は+170Mt増加、(FSCは12.2日)、キャンセルワラント率は2.38%。売買高は396枚。イールドカーブは期近を中心に上昇。C-3は30㌦コンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。 今後については、錫はテクニカルに調整があったものの、インドネシア生産者からの輸出体制が完全に復帰しているわけではないこと(小規模生産者の生産回復にはまだ時間を要する見込み)、やインドネシア政府の金属関連商品の輸出関税強化の可能性から思惑的な買いを誘いやすく、基本、しっかりの展開に変更はない。但し今のところ薄い一目均衡表の雲にサポートされつつ綺麗な三角持合を形成しているため、そのときのメタル全体のセンチメントによって上下に大きく水準が変化する可能性があることには注意しておきたい。

(エネルギー)
 昨日のNY原油は上昇後、下落し10日移動平均線のサポートラインでサポートされて引けた。米製油所の再稼動のニュースが増える中米統計を控えて調整的に売りが入った。イールドカーブは期先の下げ幅が大きく(というよりもコチラも引き続きカーブ形状がいびつだったので修正された格好)、全ゾーン美しいバックの状態となった。Brentはカーブ形状がバックの中、限月交代の影響もあて窓を開けながら水準を切り下げる展開となった。イールドカーブは略全ゾーンパラレルに低下。
 石油製品は軒並み下落。米製油所の再稼動報道がマインドを悪化させた模様。RBOBは大幅に続落。売られすぎから取引序盤は買戻しが優勢であったが、製油所再稼動の報道を受けて6月にトライした210㌣のサポートラインをトライする展開となった。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。原油、RBOBともCFTCのロングポジションが過去最大水準まで拡大しており、一旦利食い売りが入りやすい環境にあると言える。ヒーティングオイルは30日移動平均線のサポートラインまで水準を切り下げて引けている。イールドカーブは全ゾーン低下。ICEガスオイルも下落している。
 本日の原油相場はまた上昇すると見ている。北海油田からの生産減少(パイプライン事故も含む)、OPECが増産について否定的な見解を示している事から供給は十分でなく、加えて、地政学的リスクの高まりなどが意識され始めている事から基本しっかりの展開が継続することとなろう。しかしながら石油製品価格が在庫水準の低さにも関わらず調整を始めていることが原油価格の上昇を抑える事になる事が予想され、比較的頭重い推移となろう。ガソリン在庫水準はFSCベースでは依然として過去5年の最低水準を下回るレベルであり、十分な在庫があるとは決していえないこと、7月に入って投機の買いが引き続き継続すると見られること、等買い材料は多い。P3の稼働率は回復したものの、全米で見た場合の稼働率は90.2%とこの時期の稼働率の5年平均93.1%には遠く及ばず、引き続き製品主導で原油相場が高止まる公算は強い。但し、石油製品に関してはきっかけはどうあれ水準が大幅に訂正されている事からロスカットも含めて一旦下値を探る展開にならざるを得ないだろう。尚、現在の価格水準は去年の水準と略同じであり、もしハリケーンが来なかったり、猛暑とならなかった場合にはシーズンの終了する8月~9月にかけてこの水準が訂正される可能性は高い。
 WTIのフロントマンスの割安感はP3の稼働率が徐々に回復していることからとうとう全ゾーンバックとなった。にも拘らずBrentとのネガティブスプレッドは北海油田の生産減少等の影響で継続している状態。現時点において「需給の状態を考える」上でWTIはやっと有効な指標になってきたといえる。ただ、以前から提唱していたWTI/Brentのネガティブスプレッドの解消は、当面ない可能性が高いと考え始めている。背景の1つとして著しいユーロ高が挙げられる。実際、2007年初を100とした場合、ユーロ建にした場合の欧州価格の指標であるBrent価格はドル建価格よりも約5%程度安い。実際北海地区からの生産は減少しており欧州域内の需給はタイトであるが、ユーロ高の進行に伴い購買力があることがBrentを高止まらせている一因であると見ている(インフラの問題もあり、米国からの原油輸出は僅少)。
 ファンダメンタルズに戻ると、短期的な在庫水準の指標となる米国のガソリンのサプライカバーは過去5年平均水準を下回っている状態で、石油製品市場の需給はタイトな状況が続いているといえる。原油のサプライカバーが上昇しているのは稼働率が過去最低の水準で横ばっていることによるものであり、製油所の障害が解消すればこのFSCは徐々に低下してゆくこととなろう。ピークシーズン入りしたわけであるが、普通に考えて「在庫が少ない」といってよいと思う。尚、IEAの月報では需要見通しが増加し、Non-OPEC生産の増加量を上回っており、Q207の在庫積み増しもやはり十分に行われていないことが確認された(FSCも変わらず)。こうした在庫水準の低さは以前から指摘している通り有事へのバッファが少ないことを意味し、同時にアップサイドへのセンシティビティが高いことを意味する。ガソリンのFSCは21.4日しか存在せず、ドライブシーズンを耐えうる在庫は確保できていない(過去5年最低の水準は22.2日)。尚、供給は急に途絶したり再開したりするものであるが、需要は税制変更等の特殊な事情がなければ、急速に減少することはない。
 供給サイドに関しては、Non-OPECサプライの減少(北海地区からの産油量減少)の影響が効いてきており、決して安泰とはいえない。OPECは9月総会まで増産の意向はなく、夏場のピークシーズンは冷夏とならない限り、供給が不足する状況が続く事となろう。尚、需要増加の顕著な中国であるが、中国の農村部の都市化に起因する石油需要の増加は当面継続する可能性が高く(世銀等の見通しでも2007年の中国のGDP成長見通しは9%台を維持)、大幅な税制の変更等がなければ急速に需要が減少することはないと見ている。

(ひとりごと)
昨日ニュース見てたんですけどね。
世の中あるじゃないですか、二番煎じ、三番煎じって。
ハニカミ王子とペアを組んでいる

「ぽっちゃり王子」

ってのは、いかがなもんでしょうか?
何でも王子をつければよい、というわけでも無いと思うんですが。
むしろ、亀田兄の「俺は王様や」と言っている発言の方が好感が持てる。

このまま行くと、

ゼイニク王子
とか
やつれ王子
とか
オヤジ王子
とか
ヒゲ王子
とか

出てきちゃいますよ。
まぁ、私も陶芸教室で「(中近東の)王子」と言われていますので
人のことは言えないんですがね。。。

| | コメント (0)

2007年7月17日 (火)

お祭り

(経済関連ニュース)
・6月独CPI 前年比+2.0%(前月確報+2.0%(速報比変わらず)、4ヶ月連続でECBのインフレ目標を上回る。
・6月ユーロ圏CPI確定値 前年比+1.9%(速報比変わらず)、エネルギー価格と電話サービス料金の下げで。
・7月ニューヨーク連銀製造業景況指数 26.5(前月25.5)、市場予想18.0も上回る。
・新潟で大型の地震が発生。
・昨日は海の日で日本休場。

(非鉄金属関連ニュース)
・Southern Copper Cananea銅山と、Taxco亜鉛山、San Martin亜鉛山の労働者は、ストを延期し交渉を再開。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油▲1.0MB、ガソリン+1.0MB、ディスティレート+1.0MB、稼働率+0.1%
・ExxonMobile Baytown製油所(562KBD、テキサス、P3)、フレア発生。
・ナイジェリアのKaduna製油所の監査役が暗殺される。
・Explorer Pipeline Co, Houston-Chicago Petroleum Product Pipelineを7月14日に停止。ジェット燃料が漏れたため。回復は17日早朝。
・OPEC7月月報 Q307,Q407のCall on OPECを各々100KBD引き上げ。2008年は30.8MBD(前年比+0.1MBD)。
2007年のNon-OPEC生産量は50.4MBD(前回調査比▲190KBD)、ノルウェーの生産減少で。
・米ボドマン長官「原油供給が世界の需要を満たすのがかなり困難な状態となっている。OPEC加盟国の一部は生産量維持に努力しているが、ロシアも含め
消費国の期待通りの水準の生産には達していない」
・新潟地震で東京電力柏崎刈羽原原発、甘利経産相、安全が確認できるまで運転停止を指示。

(商品市況)
「軒並み下落」
 昨日の商品価格はおおむね下落している。特段新規材料はなかったが、手仕舞い売りに押された形で下落したと見ている。非鉄金属は3週間ぶりに銅在庫が増加した事がいい手仕舞い売りのきっかけとなった。エネルギーは一目均衡表の雲を上抜け出来なかった事からRBOBが大幅に値を下げている。CFTCのロングポジションが拡大している事や製油所の再稼動期待が手仕舞い売りを加速させた模様。原油も製品に連れ安であった。
 引き続き、株価動向に影響を受けやすい状況が継続しているため各国株式市場には注目しておく必要があることは指摘しておきたい。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は下落した。LME在庫が3週間ぶりに増加に転じた事や8,000㌦の心理的レジスタンスラインを上抜ける事が出来なかった事から一旦手仕舞い売りで売られたものと考えられる。銅価格は取引序盤から軟調に推移し、略一貫して水準を切り下げて引けた。結果、10日移動平均線のサポートラインを下回る事となった。LME在庫は+1,325Mt増加、(FSCは2.0日)、引き続きファンダメンタルは強い(キャンセルワラント率は14.2%)。売買高は3,405枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブの形状は期近が若干低下している。C-3は121㌦バックとバック幅を拡大した。 今後については、生産国のストライキ懸念や、LME在庫水準の低さ、キャンセルワラント率の高止まり、主要消費国中国の需要が高水準な固定資産投資、鉱工業生産を背景として堅調に推移する見込みである事からしっかりの展開が継続すると考えている。中国国内での在庫積み上がりに伴い中国の輸入が減少すると見られていたが、6月の輸入統計では予想通り精錬銅・銅製品の輸入量が前月から減少していることから中国国内の供給不足は解消されている状態にあると考えておいたほうがよさそうである。引き続き貿易関連統計が中国の消費動向を占う上で重要となるため、今後も注視する必要がある。また夏の定修の時期に突入するということもあって8,000㌦を節目として徐々に上値は重くなる可能性が高いが、7月に入ってから投機資金が再度流入を始めている可能性も高く、アップサイドのリスクが大きく意識される中、ボラタイルな展開が続く事になろう。また、米国株式市場が一時期の安定していた状態から変動性を増してきており、株式市場に一喜一憂の展開になりやすいことには留意したい。本日は10日移動平均線を下回ったが、下がるきっかけがLME在庫の増加であった事から在庫水準を確認してからの動きになると見る。但し8,000㌦は心理的な上値として意識されるため、この水準を上抜けするにはもう一材料必要か。尚、価格の節目となりやすい8月オプションの建玉は8,000㌦コールが852枚、8,200㌦コールが1,118枚、7,300㌦プットが550枚、7,200㌦プットが1,300枚となっている。
 昨日の亜鉛価格は下落した。LME在庫の減少もあって取引序盤は強含んだが、銅価格の下落を受けて引けにかけて売られた。一時100日移動平均線のレジスタンスを大きく上抜ける局面もあったが、結局10日移動平均線近辺まで水準を切り下げている。LME在庫は▲300Mt減少、(FSCは2.2日)、引き続きファンダメンタルは強い(キャンセルワラント率は12.1%)。売買高は2,172枚。イールドカーブは期近を中心に低下。C-3は30㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については引き続き、堅調な推移を見込んでいる。節目の100日移動平均線を下回ったことや、銅が在庫増加を受けて手仕舞い売りに押されていることから今度は10日移動平均線を維持できるかどうかがポイントになとみる。中国政府は亜鉛輸出の増加に歯止めをかけるべくリベート撤廃に加え、6月1日から亜鉛の輸出関税の引き上げを決定しており、中期的に域内の供給過剰状態は解消されてゆくと考えられる(5月の貿易統計では既に亜鉛の輸出量が前月比、前年比ともマイナスに転じている)ことや、亜鉛の在庫水準は低く有事(実際現時点において、銅・亜鉛生産者のストライキが報じられている状況)のバッファが少ないこと等、基本、足元のファンダメンタルズは強いと考えておくべきである(但し、長期的には大半のメタルと同じく、年後半に向けての下落を予想しており、3,000㌦を切る水準までの下落は現時点ではないと考えている。下値の目途は3月21日にマークした3,119.75㌦)。相場の動向に大きな影響を与える株式市場動向がボラティリティの上昇とともに不安定さを増していることから、亜鉛もセンチメントの転換を通じて上下に値を飛ばしやすい環境になっていることには注意したい。目先の上値は一目均衡表の雲の下限となる3,650㌦あたり。尚、価格の目途となりやすい8月オプションは目立ったものが無いが、9月オプションは4,100㌦コールが1,340枚、4,250㌦コールが1,100枚、3,500㌦プットが1,225枚、3,400㌦プットが1,050枚となっている。
 昨日の鉛価格は上昇した。特段マイナス材料が無い中、豪大手生産者の早期の商流復帰が絶望的な状況であることや、低在庫水準が継続している事、中国の自動車需要が堅調なことや輸出関税の強化を材料に、10日移動平均線をサポートラインとして堅調に推移した。LME在庫は▲450Mt減少、(FSCは1.8日)在庫水準の低さや生産者動向(チリ・ペルーのスト)を鑑みれば引き続きファンダメンタルは非常に強いといってよい(キャンセルワラント率は2.9%)。売買高は740枚。イールドカーブは期近を中心に上昇している。C-3は22㌦バックとバック幅を拡大した。 今後については見通しに変更はなく、中国が鉛の輸出関税を引き上げたことに伴い、中国からの輸出が6月以降減少すると予想されること、豪州大手生産者の生産障害等が継続していること(今のところ早くて今年の年末から船積みが開始される「見込み」である)、自動車バッテリー向けに使用される中国での需要が引き続き旺盛であると考えられる事(5月までの中国の商用車・自家用車販売は堅調)、からアップサイドのセンシティビティが極めて高い状況である。加えて、LME在庫水準が依然として低い状況で横這っていること(2005年8月27日につけたここ3年間の最低レベルは29.7KMt)も鑑みれば、やはり上値余地を探る展開であると言ってよかろう。下落材料は今のところ株価が再び不安定になってきた事が挙げられる(株価はセンチメントの転換を通じて相場に影響を与える)が、今のところ鉛に関してはよほど大きな株下落で無い限り大きな影響は無いと見ておくべきだろう。また、期先が上昇を始めた、という事は長期にわたってこの価格水準を許容する地合いが整いつつある可能性があることを示唆しており、注意しておきたい。本日も10日移動平均線近辺となる2,930㌦を下値として上値余地を探る展開となろう。
 昨日のアルミ価格は上昇した。LME在庫の減少もあって取引序盤は小高く推移したが、銅価格の下落もあって欧州時間中盤以降、引けにかけて水準を切り下げる展開となり前日比ではプラスであるが、取引序盤比ではマイナスで引けている。チャート的には一目均衡表の雲の中での取引となった。LME在庫は▲350Mt減少、(FSCは8.4日)しているが、需給は決してタイトというわけでは無い(キャンセルワラント率は3.1%)。売買高は4,366枚。イールドカーブは期近が殆ど変わらず、期先が小幅上昇している。C-3は55㌦コンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。 今後についてはやはり中国動向が主となるが、中国国内の旺盛な需要を背景としてここ数ヶ月輸入が堅調に推移していた訳であるが、5月統計ではついに前月比・前年比とも大幅なマイナスとなった。固定資産投資や鉱工業生産の水準を見るに中国需要は旺盛であると見ておくべきであるが、国内の企業在庫水準は以前に比して増加している可能性が高い。LME在庫の水準もFSCベースでは他メタル比で低くなく需給面では短期的にベアな状態にあるといえる。とはいうものの、原料であるアルミナ価格が高止まりしていること(中国のアルミナ価格は徐々に下落)や、銅価格の高止まり等それなりにアップサイドに振れる材料が存在している事も事実である。また、7月に入って再度投機資金が流入してきた可能性が高い。暫くはこうした「周辺材料」を背景として上昇、高値で利食い売りが入る、というボラタイルな展開が続く事となろう。また以前ちらりとコメントしたことがあるが、アルミのコンタンゴの期間がさらに長くなっていることには注意したい(基本的に投機資金はバックのメリットが取れるゾーンに資金を投入するため、さらにコンタンゴ幅が拡大してゆく可能性は高い。過去に同様のことが原油市場で起きている)。
 本日は一目均衡表の雲を下抜けするか否かが大きなポイントとなるが、数日間一目均衡表の雲を上抜け出来なかった事から一旦下落すると考えている。但し、オプションが積みあがっている2,700~2,800㌦のレンジを上下に抜けるには材料不足であろう(一方で、株価が不安定になっている事から上下に値を飛ばしやすい環境になっている事は念頭においておくべき)。価格の節目となりやすい8月オプションの状況は、2,900㌦コールが、1,695枚、2,800㌦コールが1,120枚、2,700㌦プットが1,425枚となっている。
 昨日のニッケル価格は下落した。LME在庫が増加基調を強めていることもあり、取引序盤から大幅に水準を切り下げ引けにかけて下げ渋る展開となった。LME在庫は+210Mt増加、(FSCは2.7日)、キャンセルワラント率は一時期の異常な高い水準からやっと脱却しているが、引き続き在庫水準は十分とはいえない(キャンセルワラント率は4.6%)。売買高は946枚。イールドカーブは期近を中心に低下。C-3は100㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については、ニッケルは引き続き在庫水準が低いこと、グローバルベースのステンレス需要は引き続き堅調な推移が予想されることから大きな相場下落は無いものと考えている(繰り返しになるが現在の下落は「行き過ぎ」の修正)。中国国内での銑鉄使用増加や、クロム系ステンレス(ニッケルを必要としないステンレス鋼)への移行といったマイナス材料もあり、夏休みにそろそろ突入するということもあって、略予想通りではあるが暫くは下値余地を探る展開が継続することとなろう。
 とはいえ、銑鉄への移行やクロム形ステンレスへの移行も、ニッケル価格が低下するまでの繋ぎの色彩も強く、ニッケル価格が低下すれば再びニッケルが消費される可能性は高いと考えている。よって中期的には価格は回復するものと見ておくべきである。とはいうものの現状、目先の下値の目途であった35,000㌦を下回ってしまったことから明確なサポートラインがなく、30,000㌦程度までの修正はあると考えておいた方が良さそうである。
 本日もLME在庫次第であるが、たとえ減少したとしても現時点において10日移動平均線のレジスタンスライン、34,200を現時点で上回る事はあるまい。
 昨日の錫価格は下落した。特段材料はなかったが、鉛以外の非鉄金属が概ね下落した事から連れ安となった。但しチャート的には10日移動平均線のサポートラインでサポートされている。くどいようだが、引き続き現状水準でのもみ合いを継続しているとの印象は否めず。LME在庫は前日比変わらず。(FSCは12.1日)、キャンセルワラント率は2.45%。売買高は118枚。イールドカーブは期近を中心に低下。C-3はフラット。
 今後については、錫はテクニカルに調整があったものの、インドネシア生産者からの輸出体制が完全に復帰しているわけではないこと(小規模生産者の生産回復にはまだ時間を要する見込み)、引き続き錫の在庫水準が低いことから、基本、しっかりの展開に変更はない。今のところ薄い一目均衡表の雲にサポートされつつ綺麗な三角持合を形成しているため、そのときのメタル全体のセンチメントによって上下に大きく水準が変化する可能性があることには注意しておきたい。

(エネルギー)
 昨日のNY原油は上昇後、下落し結果前日比プラスで引けた。米株が堅調に推移していることや、OPECの生産見通しでも北海生産の減少が指摘された事などを材料に堅調に推移していたが、RBOBがNY時間中略一貫して水準を切り下げた事から引けにかけて売られる展開であった。結局74㌦をとうとう上抜けして引けている。イールドカーブはテキサス製油所の再稼動や北海のニュースを受けて期近が大幅に上昇、イールドカーブはきわめていびつな形であったが、期先の大幅下落を受けてとうとう全ゾーンバックの状態となった。Brentも略同様の相場展開。イールドカーブはWTIと同様と期先の下げ幅が大きい。
 石油製品はまちまち。RBOBは大幅に下落。30日のサポートも下回ったことから、一目均衡表の雲を下抜けた辺りから下落速度が加速し、100日移動平均線のサポートも下回って引けた。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。昨日の下げはテキサス製油所の再稼動期待を材料に上げる向きもあるが、ややテクニカルな下げであった事は否めない。原油、RBOBともCFTCのロングポジションが過去最大水準まで拡大しており、一旦利食い売りが入りやすい環境にあると言える。ヒーティングオイルは10日移動平均線を下回って下落した。イールドカーブは全ゾーン低下。ICEガスオイルは上昇した。
 本日の原油相場はまた上昇すると見ている。北海油田からの生産減少(パイプライン事故も含む)、OPECの増産の可能性が低い事、昨日の石油製品下落幅があまりに大きく、一旦石油製品に買戻しが入ると期待されること、昨日の下落(WTIは上昇)はインデックス系のファンドの手仕舞い売りの可能性が高いと考えられややテクニカルな下げであったと考えているためだ。原油はOPECが増産について否定的な見解を示している事から供給は十分でなく、加えて、地政学的リスクの高まりなどが意識され始めている事から基本しっかりの展開が継続することとなろう。これに加えてガソリン在庫水準はFSCベースでは依然として過去5年の最低水準を下回るレベルであり、十分な在庫があるとはいえないこと、7月に入って投機の買いが引き続き継続すると見られること、等買い材料は多い。P3の稼働率は回復したものの、全米で見た場合の稼働率は90.2%とこの時期の稼働率の5年平均93.1%には遠く及ばず、引き続き製品主導で原油相場が高止まる公算は強い。尚、現在の価格水準は去年の水準と略同じであり、もしハリケーンが来なかったり、猛暑とならなかった場合にはシーズンの終了する8月~9月にかけてこの水準が訂正される可能性は高い。
 WTIのフロントマンスの割安感はP3の稼働率が徐々に回復していることからとうとう全ゾーンバックとなった。にも拘らずBrentとのネガティブスプレッドは北海油田の生産減少等の影響で継続している状態。現時点において「需給の状態を考える」上でWTIはやっと有効な指標になってきたといえる。ただ、以前から提唱していたWTI/Brentのネガティブスプレッドの解消は、当面ない可能性が高いと考え始めている。尚、グローバルベースの原油需給を見る上では引き続きBrentカーブを見ているほうが適当であると言え、供給は著しく不十分であるといえる。
 ファンダメンタルズに戻ると、短期的な在庫水準の指標となる米国のガソリンのサプライカバーは過去5年平均水準を下回っている状態で、石油製品市場の需給はタイトな状況が続いているといえる。原油のサプライカバーが上昇しているのは稼働率が過去最低の水準で横ばっていることによるものであり、製油所の障害が解消すればこのFSCは徐々に低下してゆくこととなろう。ピークシーズン入りしたわけであるが、普通に考えて「在庫が少ない」といってよいと思う。尚、IEAの月報では需要見通しが増加し、Non-OPEC生産の増加量を上回っており、Q207の在庫積み増しもやはり十分に行われていないことが確認された(FSCも変わらず)。こうした在庫水準の低さは以前から指摘している通り有事へのバッファが少ないことを意味し、同時にアップサイドへのセンシティビティが高いことを意味する。ガソリンのFSCは21.4日しか存在せず、ドライブシーズンを耐えうる在庫は確保できていない(過去5年最低の水準は22.2日)。尚、供給は急に途絶したり再開したりするものであるが、需要は税制変更等の特殊な事情がなければ、急速に減少することはない。
 供給サイドに関しては、Non-OPECサプライの減少(北海地区からの産油量減少)の影響が効いてきており、決して安泰とはいえない。OPECは9月総会まで増産の意向はなく、夏場のピークシーズンは冷夏とならない限り、供給が不足する状況が続く事となろう。尚、需要増加の顕著な中国であるが、中国の農村部の都市化に起因する石油需要の増加は当面継続する可能性が高く(世銀等の見通しでも2007年の中国のGDP成長見通しは9%台を維持)、大幅な税制の変更等がなければ急速に需要が減少することはないと見ている。

(ひとりごと)
今日は祭りだ。
いろいろご意見あるだろうが、靖国神社のみたま祭りに行ってきた。
週末が台風だった事もあって、今年は例年と異なり、1日延期され17日までであった。
賽銭を投げて(ここは1突き5円ではない。1回5円はコチラの「1回5円」から→ 
http://aburauri.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/index.html )
お参りをしてから夜店に突入。

結婚後、東京勤務になってから殆ど毎年行っているが、今年は台風だった事もあって凄い人手であった。
やはり外国人の間でも有名なのだろう、外国人の観光と思しき人々が沢山いた。
結構楽しそうに夜店で金魚をすくったり、焼きそばを食べたりしてる
こういうのを見ると、靖国参拝云々言う前に、とにかく縁日に来て、焼きそばを食べればいいのに、とおもう(だから?)
しかし年々悲しくおもうのは

花火の屋台がなくなったこと
(今は買わないけど)虫の販売をしている店がなくなったこと

の2点である。
以前、このブログでも書いた気がするが、毎年どんなに探しても花火と虫の屋台は見当たらない。
子供の頃、花火といえばみたままつりでしか買ってもらえなかった。
虫も買ってはもらえなかったが、いろいろな種類がいるのを見るのが楽しかった。
その代わりに数がやたら増えているのは、串焼き屋。
神戸牛とか、焼き鳥じゃなくてチキンとか、ケバブとかね。
昔はもっとバリエーションがあったように思うんだけどなぁ。

と、残念な思いをする事が多いが、今年は1つ嬉しいことがあった。

ここ数年見つけることが出来なかった、飴細工の屋台を再び発見したためだ。
九段下から入ったすぐ右手でやってますから、是非何か買ってあげて下さい。

| | コメント (0)

2007年7月16日 (月)

植木等のメール

(経済関連ニュース)
・6月米輸入物価指数 前月比+1.0%(前月改定+1.1%(速報比+0.2%))、市場予想+0.7%、前年比+2.3%(前月改定+1.4%)。除く石油は前月比+0.2%。
・6月米小売売上高速報 前月比▲0.9%(5月改定+1.5%(速報比+0.1%))、市場予想▲0.1%。
・5月米企業在庫 前月比+0.5%(4月改定+0.4%(速報比変わらず))、市場予想+0.3%。
・7月米消費者マインド指数速報 92.4(6月確定85.3)、市場予想86.0。1年間のインフレ見通しは3.3%(6月3.4%)、
・米株、GEの自社株買いや、バフェットのホブナニアンへの出資等が材料視される。
・本日は海の日で東京お休み。

(非鉄金属関連ニュース)
・チリ  Collahuasi銅山のストライキ終了。

(エネルギー関連ニュース)
・イラン国営石油、日本の石油元売に対し原油の円建決済を要請。
・インドEssar Oil Gularat製油所(210KBD)、3週間キャパシティ拡大のメンテナンスのため停止。
・コスモ石油 堺製油所(24KBD、大阪)、流動接触分解装置の稼動を不具合のため停止。
・タンカーがおろした碇でBPの北海油田のパイプラインが損傷(詳細調査中)、170KBDの生産に影響。
・IEA月報
 2008年石油需要 前年比+2.5%(+2.2MBD)88.2MBD、(前回調査比▲0.1MB)。気温が例年通りに戻ると期待される事、Non-OECD諸国の需要で。
 2008年のNon-OPEC生産は、51MBD(前年比+1.0MBD)、NGLは5.5MBD(前年比+0.7MBD)、FSU、ラ米、バイオ燃料の増加で。
 但し、北米とOECD欧州の生産は、メキシコ湾からの生産増加やカナダのオイルサンドからの生産増加が期待できるものの、全体ではマイナスに。
 5月の原油処理量は、72.7MBD(前年比+0.4MBD)、8月ピーク時には75.2MBDまで増加する見込み(主にOECDと中東の処理量増加で)。
 6月のOECD在庫は米国と日本の在庫増が欧州の在庫減を相殺、7.8MBの増加に。平均で4月と5月は21.2MBの在庫増加。Q207は550KBDの増加。FSCは53.6日。

(商品市況)
「おおむね上昇」
 週末の商品価格はおおむね上昇している。株価動向に影響を受けやすい状況が継続してはいるものの、とりあえず週末は株価がM&A期待などで上昇したこともあり、幅広く買いが入った。
 先週のCFTCのデータでは、全ての商品でロングポジションが大幅に拡大しており、やはり7月に入り運用資金が再度コモディティ市場に流入した可能性が高いことが示された。今後はこのポジションがいつ手仕舞いで売られるかが問題となるが、一つの目安として6月末時点の価格水準が四半期の下値の目途として意識される可能性が高いため、意識しておいた方が良かろう。

(非鉄金属)
 週末の銅価格は上昇した。上海在庫の大幅な減少を受けて上海マーケットは下落、米企業売上高や輸入物価等のインフレ指標を受けて下値を探る展開となったが、米消費者マインド指数が大幅な改善を示したことを受け米株式が堅調に推移したことから銅も10日移動平均線のサポートラインを回復する展開となった。LME在庫は▲1,075Mt減少、(FSCは2.0日)、引き続きファンダメンタルは強い(キャンセルワラント率は14.5%)。売買高は5,785枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブの形状は全ゾーンパラレルに上昇している。C-3は104㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については、生産国のストライキ懸念や、LME在庫の減少、キャンセルワラント率の上昇、主要消費国中国の需要が高水準な固定資産投資、鉱工業生産を背景として堅調に推移する見込みである事からしっかりの展開が継続すると考えている。中国国内での在庫積み上がりに伴い中国の輸入が減少すると見られていたが、6月の輸入統計では予想通り精錬銅・銅製品の輸入量が前月から減少していることから中国国内の供給不足は解消されている状態にあると考えておいたほうがよさそうである。引き続き貿易関連統計のみが中国の消費動向を占う上で重要となるため、今後も注視する必要がある。また夏の定修の時期に突入するということもあって8,000㌦を節目として徐々に上値は重くなる可能性が高いが、7月に入ってから投機資金が再度流入を始めている可能性も高く、アップサイドのリスクが大きく意識される中、ボラタイルな展開が続く事になろう。また、米国株式市場が一時期の安定していた状態から変動性を増してきており、株式市場に一喜一憂の展開になりやすいことには留意したい。本日は10日移動平均線を回復しているため、再び上値を試す展開となろう。但し8,000㌦は心理的な上値として意識されるため、この水準を上抜けするにはもう一材料必要か。尚、価格の節目となりやすい8月オプションの建玉は8,000㌦コールが827枚、8,200㌦コールが1,118枚、7,300㌦プットが550枚となっている。
 週末の亜鉛価格は上昇した。株価が再び上昇したことや銅価格の上昇、LME在庫の減少、キャンセルワラント率の上昇等が材料視され、とうとう100日移動平均線のレジスタンスを上抜けて引けた。こちらも銅同様、消費者マインド指数発表までは下値を探ったが、発表後は引けにかけて一貫して買われている。今後も株価と銅価格動向に振らされる展開が続く事になろう。LME在庫は▲400Mt減少、(FSCは2.2日)、引き続きファンダメンタルは強い(キャンセルワラント率は12.1%)。売買高は3,754枚。イールドカーブは期近を中心に上昇。C-3は32㌦バックとバック幅を拡大した。 今後については引き続き、堅調な推移を見込んでいる。チャート的に100日移動平均線のレジスタンスラインを上抜けしてしまっていることから、今後はこのラインを維持できるかどうかがポイントとなろう。株価が堅調に推移していることから銅に比して上値余地のある亜鉛は買いが入りやすい。中国政府は亜鉛輸出の増加に歯止めをかけるべくリベート撤廃に加え、6月1日から亜鉛の輸出関税の引き上げを決定しており、中期的に域内の供給過剰状態は解消されてゆくと考えられる(5月の貿易統計では既に亜鉛の輸出量が前月比、前年比ともマイナスに転じている)ことや、亜鉛の在庫水準は低く有事(実際現時点において、銅・亜鉛生産者のストライキが報じられている状況)のバッファが少ない点が背景にある。但し、長期的には大半のメタルと同じく、年後半に向けての下落を予想しているが、3,000㌦を切る水準までの下落は現時点ではないと考えている(下値の目途は3月21日にマークした3,119.75㌦)。相場の動向に大きな影響を与える株式市場動向がボラティリティの上昇とともに不安定さを増していることから、亜鉛もセンチメントの転換を通じて上下に値を飛ばしやすい環境になっていることには注意したい。目先の上値は一目均衡表の雲の下限となる3,650㌦あたりか。尚、価格の目途となりやすい8月オプションは目立ったものが無いが、9月オプションは4,100㌦コールが1,340枚、4,200㌦コールが1,100枚、3,500㌦プットが1,225枚、3,400㌦プットが1,050枚となっている。
 週末の鉛価格は上昇した。特段マイナス材料が無い中、豪大手生産者の早期の商流復帰が絶望的な状況であることや、低在庫水準が継続している事、中国の自動車需要が堅調なことを材料に、10日移動平均線をサポートラインとしてとうとう引けで3,000㌦を上回ることとなった。LME在庫は+75Mt増加、(FSCは1.8日)在庫水準の低さや生産者動向(チリ・ペルーのスト)を鑑みれば引き続きファンダメンタルは非常に強いといってよい(キャンセルワラント率は1.4%)。売買高は683枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇している。C-3は15㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については見通しに変更はなく、中国が鉛の輸出関税を引き上げたことに伴い、中国からの輸出が減少すると予想されること(5月の輸出はこの税制変更に伴う駆け込みで略4月と同様の水準を維持したが、6月以降の輸出は減少するものと見られる)、豪州大手生産者の生産障害等が継続していること(今のところ早くて今年の年末から船積みが開始される「見込み」である)、自動車バッテリー向けに使用される中国での需要が引き続き旺盛であると考えられる事(5月までの中国の商用車・自家用車販売は堅調)、からアップサイドのセンシティビティが極めて高い状況である。加えて、LME在庫水準が依然として低い状況で横這っていること(2005年8月27日につけたここ3年間の最低レベルは29.7KMt)も鑑みれば、やはり上値余地を探る展開であると言ってよかろう。下落材料は今のところ株価が再び不安定になってきた事が挙げられるが、昨日株価は続伸しており文字通り「不安定」である。株価はセンチメントの転換を通じて相場に影響を与えるため、今のところ鉛に下げ材料があるとすれば株価動向ぐらいであろう。また、期先が上昇を始めた、という事は長期にわたってこの価格水準を許容する地合いが整いつつある可能性があることを示唆しており、注意しておきたい。本日は3,000㌦を上回ったことから一旦利食い売りで下落するものと考えている。目先10日移動平均線近辺となる2,900㌦を下値の目途として挙げておきたい。
 週末のアルミ価格は下落した。相場展開は銅、亜鉛、鉛と略同様であったが、LME在庫の増加や上海在庫の増加が顕著であったことや、チャート的に一目均衡表の雲の上限を上抜ける事が出来なかった事から結局前日比マイナスでひけることとなった。LME在庫は+6,725Mt増加、(FSCは8.4日)、上海在庫も増加しており先の中国輸出入統計を見るに需給面は決してタイトというわけでは無い(キャンセルワラント率は3.1%)。売買高は5,897枚。イールドカーブは期近が小幅下落、期先は上昇。C-3は52㌦コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。 今後についてはやはり中国動向が主となるが、中国国内の旺盛な需要を背景としてここ数ヶ月輸入が堅調に推移していた訳であるが、5月統計ではついに前月比・前年比とも大幅なマイナスとなった。固定資産投資や鉱工業生産の水準を見るに中国需要は旺盛であると見ておくべきであるが、国内の企業在庫水準は以前に比して増加していると考えておいた方が無難であろう。LME在庫の水準もFSCベースでは他メタル比で低くなく需給面では短期的にベアな状態にあるといえる。とはいうものの、原料であるアルミナ価格が高止まりしていること(中国のアルミナ価格は徐々に下落)や、銅価格の高止まり等それなりにアップサイドに振れる材料が存在している事も事実である。また、7月に入って再度投機資金が流入してきた可能性が高い。暫くはこうした「周辺材料」を背景として上昇、高値で利食い売りが入る、というボラタイルな展開が続く事となろう。また以前ちらりとコメントしたことがあるが、アルミのコンタンゴの期間がさらに長くなっていることには注意したい(基本的に投機資金はバックのメリットが取れるゾーンに資金を投入するため、さらにコンタンゴ幅が拡大してゆく可能性は高い。過去に同様のことが原油市場で起きている)。
 本日は昨日は一目均衡表の雲の下限&100日移動平均線でサポートされている事から再び上昇すると考えている。また、繰り返しになるが株価が不安定になっている事から上下に値を飛ばしやすい環境になっている事には注意したい。価格の節目となりやすい8月オプションの状況は、2,900㌦コールが、1,695枚、2,800㌦コールが1,120枚、2,700㌦プットが1,425枚となっている。
 週末のニッケル価格は小幅下落した。LME在庫が増加したこともあり、取引序盤から大幅に水準を切り下げる展開となった。LME在庫は+12Mt増加、(FSCは2.6日)、キャンセルワラント率は一時期の異常な高い水準からやっと脱却しているが、引き続き在庫水準は十分とはいえない(キャンセルワラント率は6.3%)。売買高は700枚。イールドカーブはパラレルに低下。C-3は105㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については、ニッケルは引き続き在庫水準が低いこと、グローバルベースのステンレス需要は引き続き堅調な推移が予想されることから大きな相場下落は無いものと考えている(繰り返しになるが現在の下落は「行き過ぎ」の修正)。中国国内での銑鉄使用増加や、クロム系ステンレス(ニッケルを必要としないステンレス鋼)への移行といったマイナス材料もあり、夏休みにそろそろ突入するということもあって、略予想通りではあるが暫くは下値余地を探る展開が継続することとなろう。
 とはいえ、銑鉄への移行やクロム形ステンレスへの移行も、ニッケル価格が低下するまでの繋ぎの色彩も強く、ニッケル価格が低下すれば再びニッケルが消費される可能性は高いと考えている。よって中期的には価格は回復するものと見ておくべきである。とはいうものの現状、目先の下値の目途であった35,000㌦を下回ってしまったことから明確なサポートラインがなく、30,000㌦程度までの修正はあると考えておいた方が良さそうである。
 本日も昨日同様このまま買いが継続するかどうかがポイントとなるが10日移動平均線のレジスタンスライン、34,600を現時点で上回る事はあるまい。"
 週末の錫価格は上昇した。特段材料はなかったが、チャート的に一目均衡表の雲がサポートとして意識された格好。引き続き現状水準でのもみ合いを継続しているとの印象は否めず。LME在庫は+175Mt増加、(FSCは12.1日)、キャンセルワラント率は1.37%。売買高は146枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。C-3は㌦バックと前日と変わらず。 今後については、錫はテクニカルに調整があったものの、インドネシア生産者からの輸出体制が完全に復帰しているわけではないこと(小規模生産者の生産回復にはまだ時間を要する見込み)、引き続き錫の在庫水準が低いことから、基本、しっかりの展開に変更はない。今のところ薄い一目均衡表の雲にサポートされつつ綺麗な三角持合を形成しているため、そのときのメタル全体のセンチメントによって上下に大きく水準が変化する可能性があることには注意しておきたい。

(エネルギー)
 週末のNY原油は上昇した。米株が堅調に推移していることや、北海油田のパイプライン損傷が材料視された。WTIは明確に10日移動平均線でサポートされ、北海のニュースを受けて取引序盤から略一貫して上昇して引けている。きりの良い74㌦は上抜けずに引けた。イールドカーブはテキサス製油所の再稼動や北海のニュースを受けて期近が大幅に上昇、イールドカーブはきわめていびつな形となった。Brentも略同様の相場展開であったが、北海油田からの生産減少や同域内のナイジェリアの情勢不安などで堅調な推移が続いている。イールドカーブは期近と期先が上昇。比較的綺麗な全ゾーンバックの状態となっている。
 石油製品はまちまち。RBOBはテキサス州の製油所再稼動を受けて下落、10日・30日移動平均線を下回り、一目均衡表の雲の下限でサポートされて引けた。イールドカーブは期近が下落、期先が上昇。ヒーティングオイルは10日移動平均線をサポートラインとして原油高を受けてしっかりの展開であった。イールドカーブは全ゾーン上昇。ICEガスオイルは上昇した。
 本日の原油相場はまた上昇すると見ている。北海油田からの生産減少(パイプライン事故も含む)、OPECの増産の可能性が低い事昨日の下落(Brentは上昇)はインデックス系のファンドの手仕舞い売りの可能性が高いと考えられややテクニカルな下げであったと考えているためだ。原油はOPECが増産について否定的な見解を示している事から供給は十分でなく、加えて、地政学的リスクの高まりなどが意識され始めている事から基本しっかりの展開が継続することとなろう。これに加えてガソリン在庫水準はFSCベースでは依然として過去5年の最低水準を下回るレベルであり、十分な在庫があるとはいえないこと、7月に入って投機の買いが引き続き継続すると見られること、等買い材料は多い。P3の稼働率は回復したものの、全米で見た場合の稼働率は90.2%とこの時期の稼働率の5年平均93.1%には遠く及ばず、引き続き製品主導で原油相場が高止まる公算は強い。尚、現在の価格水準は去年の水準と略同じであり、もしハリケーンが来なかったり、猛暑とならなかった場合にはシーズンの終了する8月~9月にかけてこの水準が訂正される可能性は高い。
 WTIのフロントマンスの割安感はP3の稼働率が完全に回復しない中、継続中である。Brentは原油の需給環境を素直に映じて全ゾーンバックとなっていることと対照的である。しかしながらWTIのフロントマンスのイールドカーブ形状に大きく影響を与えると考えられる米Cushing在庫の水準は3週連続で減少しており、この段階でWTIの指標性を問う事は時期尚早であろう。しかし現在の原油需給を見る上では引き続きBrentカーブを見ているほうが適当であると言え、供給は著しく不十分であるといえる。
 価格の目途となりやすいWTIオプションの建玉状況は、80㌦コールが13,387枚、75㌦コールが15,946枚、70㌦コールが17,450、枚、68㌦プットが10,785枚となっている。
 ファンダメンタルズに戻ると、短期的な在庫水準の指標となる米国のガソリンのサプライカバーは過去5年平均水準を下回っている状態で、石油製品市場の需給はタイトな状況が続いているといえる。原油のサプライカバーが上昇しているのは稼働率が過去最低の水準で横ばっていることによるものであり、製油所の障害が解消すればこのFSCは徐々に低下してゆくこととなろう。ピークシーズン入りしたわけであるが、普通に考えて「在庫が少ない」といってよいと思う。尚、IEAの月報では需要見通しが増加し、Non-OPEC生産の増加量を上回っており、Q207の在庫積み増しもやはり十分に行われていないことが確認された(FSCも変わらず)。こうした在庫水準の低さは以前から指摘している通り有事へのバッファが少ないことを意味し、同時にアップサイドへのセンシティビティが高いことを意味する。ガソリンのFSCは21.4日しか存在せず、ドライブシーズンを耐えうる在庫は確保できていない(過去5年最低の水準は22.2日)。尚、供給は急に途絶したり再開したりするものであるが、需要は税制変更等の特殊な事情がなければ、急速に減少することはない。
 供給サイドに関しては、Non-OPECサプライの減少(北海地区からの産油量減少)の影響が効いてきており、決して安泰とはいえない。OPECは9月総会まで増産の意向はなく、夏場のピークシーズンは冷夏とならない限り、供給が不足する状況が続く事となろう。尚、需要増加の顕著な中国であるが、中国の農村部の都市化に起因する石油需要の増加は当面継続する可能性が高く(世銀等の見通しでも2007年の中国のGDP成長見通しは9%台を維持)、大幅な税制の変更等がなければ急速に需要が減少することはないと見ている。

(ひとりごと)
カミさんが、昔のメールを見ていて笑っている。
何があったのか聞いてみたところ

「あなたの昔のメール」
「?」
「『今日、植木等が死んだ。彼に比べれば自分はいかに軽薄な人間か、と思うよ』だって(爆笑)何これ?」
「...覚えてない」

日本一の無責任男の死で、何か感じる事があったようだ。
日記って、恥ずかしいですよね。やっぱし。

| | コメント (0)

2007年7月13日 (金)

スペクトルマン

(経済関連ニュース)
・韓国中銀、政策金利を25bp引き上げ、4.75%に。予想通り。
・5月インド鉱工業生産 前年比+11.1%(前月+12.4%)、市場予想+12.0%。金融引き締めとルピー高の進行で。
・Q107ユーロ圏GDP確定値 前期比+0.7%(改定値比+0.1%)と上方修正。
・米週間失業保険申請者数 前週比▲12千人の308千人、市場予想315千人。緩やかな雇用回復が見られる。
・5月米貿易赤字、前月比+2.3%の600億㌦、市場予想600億㌦。
・6月米財務収支 275億㌦の黒字、市場予想274億㌦の黒字。

【今週の予定】
7月13日 6月米輸入物価指数(+0.6%)、6月小売売上高(+0.2%)、7月米消費者マインド指数速報(86.0)

(非鉄金属関連ニュース)
・アルミニウム国内港湾在庫は前月比+5.4%の227.7KMtに(丸紅調べ)。
横浜111.2KMt(前年比▲2.8KMt)、名古屋103.5KMt(前年比+11.5KMt)、大阪13.0KMt(前年比▲15KMt)。
・チリ CodelcoのAndina鉱山のストは4日目に突入。
・ボリビア Huanuni Mining Co(錫生産12KMt/年)は錫生産を近々再開の予定。

・英豪リオ・ティントカナダのアルミニウム大手アルキャンを381億㌦で買収。これによりアルミ生産は露ルサルを抜き世界1位(4.3MMt/年)、アルミナ生産では世界第4位の生産者となる。

(エネルギー関連ニュース)
・BP Whiting製油所(400KBD、インディアナ、P3)、再稼動。
・BP Texas City製油所(60KBD、テキサス、P3)。今週末に再稼動。
・Marathon はQ207から原油コストを産出するための原油価格をWTIからLLS(Light Louisiana Sweet Crude)に変更。WTIは原油の実勢を反映していないため。

(商品市況)
「まちまち」
 昨日の商品価格はまちまちであった。株価が再び上昇したことを受けてベースのセンチメントはブルであったものの、NY時間の昼前にインデックス運用の対象となりやすい商品(エネルギー、非鉄とも)がまとめて下落をしたことからまちまちな展開となった。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は下落した。米株式が大幅な上昇となる中、再び8,000㌦をトライする展開となったが、2回トライしたものの8,000㌦をクリアできなかった事から失望売りで10日移動平均線のサポートラインまで売られて引けた。テクニカルなものであると考えている。LME在庫は▲725Mt減少、(FSCは2.0日)、引き続きファンダメンタルは強い(キャンセルワラント率は15.1%)。売買高は6,035枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブの形状は全ゾーンパラレルに低下している。C-3は112㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については、生産国のストライキ懸念や、LME在庫の減少、キャンセルワラント率の上昇、主要消費国中国の需要が高水準な固定資産投資、鉱工業生産を背景として堅調に推移する見込みである事からしっかりの展開が継続すると考えている。中国国内での在庫積み上がりに伴い中国の輸入が減少すると見られていたが、6月の輸入統計では予想通り精錬銅・銅製品の輸入量が前月から減少していることから中国国内の供給不足は解消されている状態にあると考えておいたほうがよさそうである。引き続き貿易関連統計のみが中国の消費動向を占う上で重要となるため、今後も注視する必要がある。また夏の定修の時期に突入するということもあって8,000㌦を節目として徐々に上値は重くなる可能性が高いが、7月に入ってから投機資金が再度流入を始めている可能性も高く、アップサイドのリスクが大きく意識される中、ボラタイルな展開が続く事になろう。また、米国株式市場が一時期の安定していた状態から変動性を増してきており、株式市場に一喜一憂の展開になりやすいことには留意したい。昨日も予想通り一旦10日移動平均線を試す展開となったが、本日は10日移動平均線を維持できるかがポイントとなろう。米国株が昨日は極めて堅調であったことから本日は上昇すると考えている。但し8,000㌦は心理的な上値として意識されるため、この水準を上抜けするにはもう一材料必要か。尚、価格の節目となりやすい8月オプションの建玉は8,000㌦コールが827枚、7,300㌦プットが550枚となっている。
 昨日の亜鉛価格は上昇した。株価が再び上昇したことやLME在庫の減少、キャンセルワラント率の上昇等が材料視された様子。以前から指摘していた100日移動平均線のレジスタンスラインをトライする展開となった。当面は株価と銅価格動向に振らされる展開が続く事になろう。LME在庫は▲475Mt減少、(FSCは2.2日)、引き続きファンダメンタルは強い(キャンセルワラント率は12.5%)。売買高は5,974枚。イールドカーブは全ゾーン上昇。但し昨日は期先の上昇が顕著であった。C-3は25㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については引き続き、堅調な推移を見込んでいる。チャート的に100日移動平均線のレジスタンスラインが頭重く、暫くはこのラインを上抜けすることは難しいと見ていたが、株価が著しく上昇していることもあり銅に比して上値余地のある亜鉛は買いが入りやすい。中国政府は亜鉛輸出の増加に歯止めをかけるべくリベート撤廃に加え、6月1日から亜鉛の輸出関税の引き上げを決定しており、中期的に域内の供給過剰状態は解消されてゆくと考えられる(5月の貿易統計では既に亜鉛の輸出量が前月比、前年比ともマイナスに転じている)ことや、亜鉛の在庫水準は低く有事(実際現時点において、銅・亜鉛生産者のストライキが報じられている状況)のバッファが少ない点が背景にある。但し、長期的には大半のメタルと同じく、年後半に向けての下落を予想しているが、3,000㌦を切る水準までの下落は現時点ではないと考えている(下値の目途は3月21日にマークした3,119.75㌦)。相場の動向に大きな影響を与える株式市場動向がボラティリティの上昇とともに不安定さを増していることから、亜鉛もセンチメントの転換を通じて上下に値を飛ばしやすい環境になっていることには注意したい。尚、価格の目途となりやすい8月オプションは目立ったものが無いが、9月オプションは4,100㌦コールが1,340枚、3,500㌦プットが1,225枚、3,400㌦プットが1,050枚となっている。
 昨日の鉛価格は前日比変わらずであった。株価の回復とLME在庫の減少を受けて上昇したが、一昨日と同様、3,000㌦を上回るレベルでは利食い売りも入り、引けにかけて水準を下げ結局前日比変わらずで引けた。豪大手生産者の早期の商流復帰が絶望的な中、低在庫水準が継続している事、中国の自動車需要が堅調なことが引き続き材料視され堅調な推移が続いている。LME在庫は▲975Mt減少、(FSCは1.8日)在庫水準の低さや生産者動向(チリ・ペルーのスト)を鑑みれば引き続きファンダメンタルは非常に強いといってよい(キャンセルワラント率は1.4%)。売買高は990枚。イールドカーブは期先が上昇している。C-3は16㌦バックとバック幅を拡大した。 今後については見通しに変更はなく、中国が鉛の輸出関税を引き上げたことに伴い、中国からの輸出が減少すると予想されること(5月の輸出はこの税制変更に伴う駆け込みで略4月と同様の水準を維持したが、6月以降の輸出は減少するものと見られる)、豪州大手生産者の生産障害等が継続していること(今のところ早くて今年の年末から船積みが開始される「見込み」である)、自動車バッテリー向けに使用される中国での需要が引き続き旺盛であると考えられる事(5月までの中国の商用車・自家用車販売は堅調)、からアップサイドのセンシティビティが極めて高い状況である。加えて、LME在庫水準が依然として低い状況で横這っていること(2005年8月27日につけたここ3年間の最低レベルは29.7KMt)も鑑みれば、3,000㌦を再び引けでクリアできるかどうかがポイントとなろう。但し同時に3,000㌦は心理的なレジスタンスラインとして意識されているため、ここを上抜けするには暫し時間がかかる事になると見る。下落材料は今のところ株価が再び不安定になってきた事が挙げられるが、昨日株価は上昇しており文字通り「不安定」である。株価はセンチメントの転換を通じて相場に影響を与えるため、今のところ鉛に下げ材料があるとすれば株価動向ぐらいであろう。また、期先が上昇を始めた、という事は長期にわたってこの価格水準を許容する地合いが整いつつある可能性があることを示唆しており、注意しておきたい。目先10日移動平均線近辺となる2,860㌦を下値の目途として挙げておきたい。
 昨日のアルミ価格は下落した。エネルギー価格の下落やチャート的に一目均衡表の雲の下限を試す展開となったためである。しかしながら昨日の下落は銅・原油ともNY時間の10:30からであり、インデックス資金の運用対象となりやすい商品価格が同じタイミングで下落しているので、何らかの手仕舞い売りが入ったと見ておくほうが正解かもしれない。LME在庫は+1,800Mt増加、(FSCは8.3日)、上海在庫も増加しており先の中国輸出入統計を見るに需給面は決してタイトというわけでは無い(キャンセルワラント率は3.3%)。売買高は6,384枚。イールドカーブの形状は期近を中心に低下(期先は略変わらず)。C-3は52㌦コンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。 今後についてはやはり中国動向が主となるが、中国国内の旺盛な需要を背景としてここ数ヶ月輸入が堅調に推移していた訳であるが、5月統計ではついに前月比・前年比とも大幅なマイナスとなった。固定資産投資や鉱工業生産の水準を見るに中国需要は旺盛であると見ておくべきであるが、国内の企業在庫水準は以前に比して増加していると考えておいた方が無難であろう。LME在庫の水準もFSCベースでは他メタル比で低くなく需給面では短期的にベアな状態にあるといえる。とはいうものの、原料であるアルミナ価格が高止まりしていること(中国のアルミナ価格は徐々に下落)や、銅価格の高止まり等それなりにアップサイドに振れる材料が存在している事も事実である。また、7月に入って再度投機資金が流入してきた可能性が高い。暫くはこうした「周辺材料」を背景として上昇、高値で利食い売りが入る、というボラタイルな展開が続く事となろう。また以前ちらりとコメントしたことがあるが、アルミのコンタンゴの期間がさらに長くなっていることには注意したい(基本的に投機資金はバックのメリットが取れるゾーンに資金を投入するため、さらにコンタンゴ幅が拡大してゆく可能性は高い。過去に同様のことが原油市場で起きている)。
 本日は昨日は一目均衡表の雲の下限&100日移動平均線でサポートされている事から一旦上昇すると考えている。また、繰り返しになるが株価が不安定になっている事から上下に値を飛ばしやすい環境になっている事には注意したい。価格の節目となりやすい8月オプションの状況は、2,800㌦コールが1,120枚、2,900㌦コールが1,695枚、2,700㌦プットが1,425枚となっている。
 昨日のニッケル価格は小幅下落した。LME在庫が増加したものの、6月上旬からの下落幅が大きくなりすぎた事や株価の著しい上昇等もあり、小幅な下落にとどまった。LME在庫は+222Mt増加、(FSCは2.6日)、キャンセルワラント率は一時期の異常な高い水準からやっと脱却しているが、引き続き在庫水準は十分とはいえない(キャンセルワラント率は6.5%)。売買高は838枚。イールドカーブは期近が低下、期先が上昇。C-3は195㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については、ニッケルは引き続き在庫水準が低いこと、グローバルベースのステンレス需要は引き続き堅調な推移が予想されることから基本はしっかりの展開継続である。しかしながら、中国国内での銑鉄使用増加や、クロム系ステンレス(ニッケルを必要としないステンレス鋼)への移行といったマイナス材料もあり、夏休みにそろそろ突入するということもあって、現状は(略予想通りではあるが)一旦行き過ぎた価格上昇が是正された格好で下落するものと考えている。とはいっても、銑鉄への移行やクロム形ステンレスへの移行も、ニッケル価格が低下するまでの繋ぎの色彩も強く、ニッケル価格が低下すれば再びニッケルが消費される可能性は高いと考えている。よって中期的には価格は回復するものと見ておくのが妥当であろう。とはいうものの現状、目先の下値の目途であった35,000㌦を下回ってしまったことから明確なサポートラインがなく、30,000㌦程度までの修正はあると考えておいた方が良さそうである。
 本日も昨日同様このまま買いが継続するかどうかがポイントとなるが10日移動平均線のレジスタンスライン、35,300を現時点で上回る事はあるまい。"
 昨日の錫価格は下落した。ボリビアでの生産再開報道等が材料視された様子。但し引き続き現状水準でのもみ合いを継続しているとの印象は否めず、結局10日移動平均線でサポートされて引けている。LME在庫は+200Mt増加、(FSCは11.9日)、キャンセルワラント率は1.43%。売買高は234枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。C-3は㌦バックと前日と変わらず。 今後については、錫はテクニカルに調整があったものの、インドネシア生産者からの輸出体制が完全に復帰しているわけではないこと(小規模生産者の生産回復にはまだ時間を要する見込み)、引き続き錫の在庫水準が低いことから、基本、しっかりの展開に変更はない。今のところ薄い一目均衡表の雲にサポートされつつ綺麗な三角持合を形成しているため、そのときのメタル全体のセンチメントによって上下に大きく水準が変化する可能性があることには注意しておきたい。

(エネルギー)
 昨日のNY原油は小幅下落した。米株は堅調に推移したこともあり、取引序盤は74㌦を目指す展開であったが、NY時間10:30から銅やアルミと時を同じくして水準を切り下げ、結局前日比マイナスでひけることとなった。何かしらインデックス系ファンドの手仕舞い売りが入った可能性があると考えている。イールドカーブは期先を中心に全体が低下している。Brentも略同様の相場展開であったが、北海油田からの生産減少や同域内のナイジェリアの情勢不安などで堅調な推移が続いている。イールドカーブは期近が上昇し綺麗な全ゾーンバックの状態となっている。
 石油製品も下落。RBOBもNY時間のお昼前から水準を切り下げる動きとなったが、100日移動平均線の大きなサポートラインでサポートされている。イールドカーブは期近のみが下落。期先は略前日と変わらずであった。ヒーティングオイルも略同じ相場展開で上昇後下落。イールドカーブは全ゾーン略パラレルに低下している。ICEガスオイルは変わらずであった。"
 本日の原油相場はまた上昇すると見ている。昨日の下落(Brentは上昇)はインデックス系のファンドの手仕舞い売りの可能性が高いと考えられややテクニカルな下げであったと考えているためだ。原油はOPECが増産について否定的な見解を示している事から供給は十分でなく、加えて、地政学的リスクの高まりなどが意識され始めている事から基本しっかりの展開が継続することとなろう。これに加えてガソリン在庫水準はFSCベースでは依然として過去5年の最低水準を下回るレベルであり、十分な在庫があるとはいえないこと、7月に入って投機の買いが引き続き継続すると見られること、等買い材料は多い。P3の稼働率は回復したものの、全米で見た場合の稼働率は90.2%とこの時期の稼働率の5年平均93.1%には遠く及ばず、引き続き製品主導で原油相場が高止まる公算は強い。尚、現在の価格水準は去年の水準と略同じであり、もしハリケーンが来なかったり、猛暑とならなかった場合にはシーズンの終了する8月~9月にかけてこの水準が訂正される可能性は高い。
 WTIのフロントマンスの割安感はP3の稼働率が完全に回復しない中、継続中である。Brentは原油の需給環境を素直に映じて全ゾーンバックとなっていることと対照的である。実際Marathonは評価用の原油をWTIからLLSに変更すると発表しており、WTIを米国原油の指標として用い続ける事に否定的な意見も増えてきた。しかしながらWTIのフロントマンスのイールドカーブ形状に大きく影響を与えると考えられる米Cushing在庫の水準は3週連続で減少しており、この段階でWTIの指標性を問う事は時期尚早であろう。しかし現在の原油需給を見る上では引き続きBrentカーブを見ているほうが適当であると言えよう。
 ファンダメンタルズに戻ると、短期的な在庫水準の指標となる米国のガソリンのサプライカバーは過去5年平均水準を下回っている状態で、石油製品市場の需給はタイトな状況が続いているといえる。原油のサプライカバーが上昇しているのは稼働率が過去最低の水準で横ばっていることによるものであり、製油所の障害が解消すればこのFSCは徐々に低下してゆくこととなろう。ピークシーズン入りしたわけであるが、普通に考えて「在庫が少ない」といってよいと思う。尚、IEAの月報でもOPEC生産カットの影響でOECD在庫の減少が大きいことが指摘された。こうした在庫水準の低さは以前から指摘している通り有事へのバッファが少ないことを意味し、同時にアップサイドへのセンシティビティが高いことを意味する。ガソリンのFSCは21.4日しか存在せず、ドライブシーズンを耐えうる在庫は確保できていない(過去5年最低の水準は22.2日)。尚、供給は急に途絶したり再開したりするものであるが、需要は税制変更等の特殊な事情がなければ、急速に減少することはない。
" 供給サイドに関しては、Non-OPECサプライの減少(Matured Field(英国、特にノルウェー等)からの産油量減少)の影響が効いてきており、決して安泰とはいえない。このままの状態が続くとEIA・IEAの指摘の通り、Q207の在庫積み増しは十分なものにならない可能性が高くなってきた。このままOPECが現在の生産レベルを維持した場合、Q307以降に深刻な供給不足に陥る可能性があると考えている。尚、現時点においてはOPECは増産の意向はないようである。
 尚、需要増加の顕著な中国であるが、中国の農村部の都市化に起因する石油需要の増加は当面継続する可能性が高く(世銀等の見通しでも2007年の中国のGDP成長見通しは9%台を維持)、大幅な税制の変更等がなければ急速に需要が減少することはないと見ている。

(ひとりごと)
ヒマに飽かせてケーブルテレビを見てみた。
なんと、子供の頃に見ていたような気がする「スペクトルマン」を全てやっていたからだ。
子供の頃、紙芝居を持っていてやたらとスペクトルマンの歌が耳に残っていたが
実際のところどんな話だか、あまり細かく覚えていなかったのでカミさんの留守を狙ってみてみた。

一応簡単に説明すると
惑星Eを追放された猿人ゴリとラーが地球を征服しようとするが
それをネビュラ星から派遣されたサイボーグ スペクトルマンが阻止する
というもの。

なんていうんですかね、ウルトラマンとは一線を画す番組である。
ウルトラマンには明確な敵が存在しなかったが(ウルトラマンAみたいに、異次元超人ヤプールみたいな敵がいるケースは稀)
スペクトルマンの場合は明確に宇宙猿人ゴリという敵がいる(確か一応IQ200だか2000だかの設定。因みにラーは馬鹿)
しかも、そもそもはこの悪役のゴリを主役にした番組であったが、子供の要望でスペクトルマンが主役になったらしい。

と、いう事もあって、攻撃される人間の側にはあまり力が割かれていない。
主人公の蒲生譲二が所属している団体はウルトラ警備隊みたいな格好いいのじゃなく、公害調査局第8分室所属、となっている。
つまり怪獣が出てきても特段何をする訳でもなく、とにかく怪獣の側にいって見ているだけなのだ。
という事は、全く怪獣を攻撃する能力が無いため、怪獣の攻撃を受けてスペクトルマンに助けてもらうというお荷物なのである。

どうもですね。
子供の頃の印象と違い、あまり面白くなかった。
と、思ってみていたら宅配の人が家にやってきた。

「ラーよ、怪獣をトレーニングして東京を攻撃するのだ」
「キー!!トレーニングとは、ボクシングのようなものでしょうか」
「馬鹿者!!」
宅配の人「何を見ているんですか?」
「ええと...子供の番組です...」

...もう二度と見ることはあるまい。
主題歌はカッコいいんですけどね。

| | コメント (0)

2007年7月12日 (木)

燃えろごみ

(経済関連ニュース)
・米MBA住宅ローン申請指数 前週比+1.1%の626.2、購入指数は+3.8%の453.9、借換指数▲3.0%の1,636.9。
・トリシェECB総裁 「金融政策は引き続き緩和的。ヘッジファンドは金融市場の効率を高めるのと同時にリスクをもたらす」
・イチローが米オールスターで史上初のランニングホームラン&日本人としてMVPを獲得。たいしたもんだ。

(今週の予定)
7月12日 6月米財政収支(290億㌦)、5月米貿易収支(▲600億㌦)
7月13日 6月米輸入物価指数(+0.6%)、6月小売売上高(+0.2%)、7月米消費者マインド指数速報(86.0)

(非鉄金属関連ニュース)
・Codelco Andina銅山(2006年生産236KMt)の生産を再開。
・チリ Collahuasi銅山、ストが3日目に突入したが生産は通常通りとのコメント。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油+3.2MB、ガソリン+1.9MB、ディスティレート+1.2MB、稼働率+0.6%
・OPEC事務局長 「原油供給は十分であり、今生産を増やす必要はないし、9月の会合を前倒しする計画はない。9月会合についてコメントするのは時期尚早」
・サウジアラムコ、アジア向け原油の8月積み輸出量の10ヶ月連続で削減する見通し。日本、中国、韓国向けの年間輸出を前年比▲9-10%に。
・IEAマンディル事務局長「原油の供給は十分ではなく、OPECは増産をするべきだ」
・ExxonMobile Baytown製油所(562.5KBD、テキサス、P3)、ハイドロクラッカーユニット再稼動。
・ConocoPhillips Borger製油所(146KBD、テキサス、P3)、プラントに障害。
・Valero Ardmore製油所(90KBD、オクラホマ、P2)、14~16日以内に再稼動の見込み。
・Shellのナイジェリアユニットにおいて、5人が誘拐される。

(商品市況)
「おおむね上昇」
 昨日の商品価格はまちまちであった。株価が再び上昇したことを受けてベースのセンチメントはブルな中、米統計で石油製品在庫が予想を小幅上回る増加となったエネルギーは下落、非鉄金属は材料無い中株に連れ高、ソフトも軒並み買い戻しで上昇している。昨日指摘したとおり、この1ヶ月、株価と商品価格の相関性が再度高まってきている事から、株価動向は常に注目しておく必要がある。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は上昇した。LME在庫が継続して減少していることや、大幅に調整した米株価がM&M期待や一目均衡表の雲の上限でテクニカルにサポートされた事が材料視された。取引序盤はやはり高値への警戒感から売られたが、10日移動平均線を下回る事はなかった。一方で上値として8,000㌦は意識されているようでこの水準を上抜ける事もなかった。LME在庫は▲1,025Mt減少、(FSCは2.0日)、引き続きファンダメンタルは強い(キャンセルワラント率は16.3%)。売買高は5,174枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブの形状は微妙に期近が上昇、期先が低下している。C-3は113㌦バックとバック幅を拡大した。 今後については、生産国のストライキ懸念や、LME在庫の減少、キャンセルワラント率の上昇、主要消費国中国の需要が高水準な固定資産投資、鉱工業生産を背景として堅調に推移する見込みである事からしっかりの展開が継続すると考えている。但し、米国株式市場が一時期の安定していた状態から変動性を増してきており、株式市場に一喜一憂の展開になりやすい。中国国内での在庫積み上がりに伴い中国の輸入が減少すると見られていたが、6月の輸入統計では予想通り精錬銅・銅製品の輸入量が前月から減少していることから中国国内の供給不足は解消されている状態にあると考えておいたほうがよさそうである。引き続き貿易関連統計のみが中国の消費動向を占う上で重要となるため、今後も注視する必要がある。また夏の定修の時期に突入するということもあって徐々に上値は重くなる可能性が高いが、7月に入ってから投機資金が再度流入を始めている可能性も高く、アップサイドのリスクが大きく意識される中、ボラタイルな展開が続く事になろう。
 昨日は予想通り一旦10日移動平均線を試す展開となったがこの水準を割り込まなかった事から、本日は10日移動平均線をサポートラインとして堅調な推移を予想している。但し8,000㌦は心理的な上値として意識されるため、この水準を上抜けするにはもう一材料必要か。尚、価格の節目となりやすい8月オプションの建玉は8,000㌦コールが827枚、7,300㌦プットが550枚となっている。
 昨日の亜鉛価格は上昇した。株価が再び上昇したことと、銅価格の上昇を受けて10日移動平均線のレジスタンスラインを再び上抜ける事となった。LME在庫の減少もあって、略一貫して上昇して引けている。当面は株価と銅価格動向に振らされる展開が続く事になろう。LME在庫は▲525Mt減少、(FSCは2.2日)、引き続きファンダメンタルは強い(キャンセルワラント率は12.9%)。売買高は3,633枚。イールドカーブは昨日の下落分を取り戻す形で期近を中心に上昇。C-3は35㌦バックとバック幅を拡大した。 今後については引き続き、銅価格に追随する動きとなり易い環境が続くと考えている。チャート的に100日移動平均線のレジスタンスラインが頭重く、暫くはこのラインを上抜けすることは難しかろう(下値の目途は3月21日にマークした3,119.75㌦)。但し、中国政府は亜鉛輸出の増加に歯止めをかけるべくリベート撤廃に加え、6月1日から亜鉛の輸出関税の引き上げを決定しており、中期的に域内の供給過剰状態は解消されてゆくと考えられる(5月の貿易統計では既に亜鉛の輸出量が前月比、前年比ともマイナスに転じている)。また実際のところ亜鉛の在庫水準は低く有事(実際現時点において、銅・亜鉛生産者のストライキが報じられている状況)のバッファが少ない点は指摘しておきたい。長期的には大半のメタルと同じく、年後半に向けての下落を予想しているが、3,000㌦を切る水準までの下落は現時点ではないと考えている。足元、株式市場が不安定になっている事から、センチメントの転換を通じて上下に値を飛ばしやすい環境になっていることには注意したい。尚、価格の目途となりやすい8月オプションは目立ったものが無いが、9月オプションは4,100㌦コールが1,340枚、3,500㌦プットが1,225枚、3,400㌦プットが1,050枚となっている。
 昨日の鉛価格は上昇した。株価の回復とLME在庫の減少を受けて上昇したが、3,000㌦を上回るレベルでは利食い売りも入り、引けにかけて水準を下げて引けた。豪大手生産者の早期の商流復帰が絶望的な中、低在庫水準が継続している事、中国の自動車需要が堅調なことが引き続き材料視され堅調な推移が続いている。LME在庫は▲125Mt減少、(FSCは1.9日)在庫水準の低さや生産者動向(チリ・ペルーのスト)を鑑みれば引き続きファンダメンタルは非常に強いといってよい(キャンセルワラント率は3.6%)。売買高は1,196枚。イールドカーブは一昨日の下落を回復する形で期近が上昇。C-3は15㌦バックとバック幅を拡大した。 今後については見通しに変更はなく、中国が鉛の輸出関税を引き上げたことに伴い、中国からの輸出が減少すると予想されること(5月の輸出はこの税制変更に伴う駆け込みで略4月と同様の水準を維持したが、6月以降の輸出は減少するものと見られる)、豪州大手生産者の生産障害等が継続していること(今のところ早くて今年の年末から船積みが開始される「見込み」である)、自動車バッテリー向けに使用される中国での需要が引き続き旺盛であると考えられる事(5月までの中国の商用車・自家用車販売は堅調)、からアップサイドのセンシティビティが極めて高い状況である。加えて、LME在庫水準が依然として低い状況で横這っていること(2005年8月27日につけたここ3年間の最低レベルは29.7KMt)も鑑みれば、3,000㌦を再び引けでクリアできるかどうかがポイントとなろう。但し同時に3,000㌦は心理的なレジスタンスラインとして意識されているため、ここを上抜けするには暫し時間がかかる事になると見る。下落材料は今のところ株価が再び不安定になってきた事が挙げられるが、昨日株価は再び上昇に転じており文字通り「不安定」である。株価はセンチメントの転換を通じて相場に影響を与えるため、今のところ鉛に下げ材料があるとすれば株価動向ぐらいであろう。目先10日移動平均線近辺となる2,830㌦を下値の目途として挙げておきたい。
 昨日のアルミ価格は上昇した。銅価格の上昇や、株価の上昇を受けて上昇した。LME在庫は増加しているためやはり下半期に入ってからのファンドの買いの影響が大きいものと考えられる。この上昇によりまた一目均衡表の雲を上抜することとなった。LME在庫は+1,950Mt増加、(FSCは8.3日)、上海在庫も増加しており先の中国輸出入統計を見るに需給面は決してタイトというわけでは無い(キャンセルワラント率は3.5%)。売買高は6,551枚。イールドカーブの形状は全ゾーンパラレルに上昇している。C-3は51㌦コンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。 今後についてはやはり中国動向が主となるが、中国国内の旺盛な需要を背景としてここ数ヶ月輸入が堅調に推移していた訳であるが、5月統計ではついに前月比・前年比とも大幅なマイナスとなった。固定資産投資や鉱工業生産の水準を見るに中国需要は旺盛であると見ておくべきであるが、国内の企業在庫水準は以前に比して増加していると考えておいた方が無難であろう。LME在庫の水準もFSCベースでは他メタル比で低くなく需給面では短期的にベアな状態にあるといえる。とはいうものの、原料であるアルミナ価格が高止まりしていること(Metal Bulletin Alumina Price 360㌦/Mt。)や、銅価格の高止まり等それなりにアップサイドに振れる材料が存在している事も事実である。また、7月に入って再度投機資金が流入してきた可能性が高い。暫くはこうした「周辺材料」を背景として上昇、高値で利食い売りが入る、というボラタイルな展開が続く事となろう。また以前ちらりとコメントしたことがあるが、アルミのコンタンゴの期間がさらに長くなっていることには注意したい(基本的に投機資金はバックのメリットが取れるゾーンに資金を投入するため、さらにコンタンゴ幅が拡大してゆく可能性は高い。過去に同様のことが原油市場で起きている)。
 本日は一目均衡表を上抜けしたことからこの雲を上抜けしている状態が継続できるかどうかを試すため一旦げらくすると考えている。また、他メタルのところでもコメントしたが株価が不安定になっている事から上下に値を飛ばしやすい環境になっている事には注意したい。価格の節目となりやすい8月オプションの状況は、2,800㌦コールが1,120枚、2,900㌦コールが1,695枚、2,700㌦プットが1,425枚となっている。
 昨日のニッケル価格は上昇した。LME在庫が増加したものの、6月上旬からの下落幅が大きくなりすぎた事もあり、一旦修正が入る方で買戻しが入ったものと考えられる。株価が再び上昇しセンチが好転した事も下支え材料となった。LME在庫は+126Mt増加、(FSCは2.5日)、キャンセルワラント率は一時期の異常な高い水準からやっと脱却しているが、引き続き在庫水準は十分とはいえない(キャンセルワラント率は5.7%)。売買高は735枚。イールドカーブは期近を中心に上昇。C-3は270㌦バックとバック幅を拡大した。 今後については、ニッケルは引き続き在庫水準が低いこと、グローバルベースのステンレス需要は引き続き堅調な推移が予想されることから基本はしっかりの展開継続である。しかしながら、中国国内での銑鉄使用増加や、クロム系ステンレスへの移行といったマイナス材料もあり、夏休みにそろそろ突入するということもあって、現状は(略予想通りではあるが)一旦行き過ぎた価格上昇が是正された格好で下落するものと考えている。とはいっても、銑鉄への移行やクロム形ステンレスへの移行も、ニッケル価格が低下するまでの繋ぎの色彩も強く、ニッケル価格が低下すれば再びニッケルが消費される可能性は高いと考えている。よって中期的には価格は回復するものと見ておくのが妥当であろう。とはいうものの現状、目先の下値の目途であった35,000㌦を下回ってしまったことから明確なサポートラインがなく、30,000㌦程度までの修正はあると考えておいた方が良さそうである。
 本日はこのまま買いが継続するかどうかがポイントとなるが10日移動平均線のレジスタンスライン、35,300を現時点で上回る事はあるまい。
 昨日の錫価格は上昇した。特段新規材料の無い中、現状水準でのもみ合いを継続しているとの印象は否めない。LME在庫は+5Mt増加、(FSCは11.7日)、キャンセルワラント率は1.33%。売買高は115枚。イールドカーブは全ゾーンパラレルに小幅上昇。C-3は㌦バックと前日と変わらず。 今後については、錫はテクニカルに調整があったものの、インドネシア生産者からの輸出体制が完全に復帰しているわけではないこと(小規模生産者の生産回復にはまだ時間を要する見込み)、引き続き錫の在庫水準が低いことから、基本、しっかりの展開に変更はない。今のところ薄い一目均衡表の雲にサポートされつつ綺麗な三角持合を形成しているため、そのときのメタル全体のセンチメントによって上下に大きく水準が変化する可能性があることには注意しておきたい。

(エネルギー)
 昨日のNY原油相場は下落した。米統計では稼働率の改善に伴い予想を上回る在庫減少となり、発表直後は上昇したものの石油製品在庫が予想を上回る増加となった事から引けにかけて売られた。とはいっても在庫の水準が大騒ぎするほど増えたわけではなく、依然として過去5年平均を大幅に下回る水準しか在庫が無いこともあり、どちらかといえばこのコラムで指摘している「10日移動平均線までの一旦調整」が入ったものと考えている。イールドカーブは一昨日上昇した期先を中心に全ゾーンが低下。Cushing在庫が3週連続で減少したことからフロントマンスの下げ圧力が緩和された格好。Brentも同様に下落。こちらはWTIとはことなり、期近の下落幅が大きかった。WTI/Brentのネガティブスプレッドは継続。
 石油製品も下落。RBOBは統計発表直後に小幅下落したが、NY時間の後場から大幅に売りが入り一目均衡表の雲の上限まで水準を下げて引けている。石油製品在庫は決して十分な水準で無いためテクニカルな調整売りであると考えている。イールドカーブは期近を中心に全ゾーンパラレルに低下。ヒーティングオイルも下落。イールドカーブは全ゾーン略パラレルに低下している。ICEガスオイルも下落。
 本日の原油相場はまた上昇すると見ている。原油は米統計を受けて素直に上昇することになろう。製油所の稼働率が徐々に回復してきているならば今度は原油自体の供給が十分であるか、ということが問題になるが牽制球を投げるようにOPECは増産に否定的なコメントをしているためである。また、地政学的リスクの高まりなどが意識され始めている事も材料となろう。これに加えてガソリン在庫水準は昨日は増加したとは言っても依然として過去5年平均を下回る水準となっており十分な在庫があるとはいえないこと、7月に入って投機の買いが引き続き継続すると見られること、等買い材料は多い。P3の稼働率は回復したものの、全米で見た場合の稼働率は90.2%とこの時期の稼働率の5年平均93.1%には遠く及ばず、引き続き製品主導で原油相場が高止まる公算は強い。尚、現在の価格水準は去年の水準と略同じであり、もしハリケーンが来なかったり、猛暑とならなかった場合にはシーズンの終了する8月~9月にかけてこの水準が訂正される可能性は高い。
 引き続き米リファイナリの生産停止や定修の影響で、徐々にWTIのフロントマンスの割安感が是正され始めている。WTIのフロントマンスのイールドカーブ形状に大きく影響を与えると考えられる米Cushing在庫の水準は3週連続で減少しておりやっと稼動が回復してきた状況であるが、WTI/Brentのネガティブスプレッドが解消するまでには至っていない。但し期先の価格は通常どおりWTIが高く、P3の製油所の稼動が安定し、Cushing在庫水準が低下すればこのフロントマンスのスプレッド逆転現象は解消するはず、と考えている。しかし現在の原油需給を見る上では引き続きBrentカーブを見ているほうが適当であると言えよう。
 ファンダメンタルズに戻ると、短期的な在庫水準の指標となる米国のガソリンのサプライカバーは過去5年平均水準を下回っている状態で、石油製品市場の需給はタイトな状況が続いているといえる。原油のサプライカバーが上昇しているのは稼働率が過去最低の水準で横ばっていることによるものであり、製油所の障害が解消すればこのFSCは徐々に低下してゆくこととなろう。ピークシーズン入りしたわけであるが、普通に考えて「在庫が少ない」といってよいと思う。尚、IEAの月報でもOPEC生産カットの影響でOECD在庫の減少が大きいことが指摘された。こうした在庫水準の低さは以前から指摘している通り有事へのバッファが少ないことを意味し、同時にアップサイドへのセンシティビティが高いことを意味する。ガソリンのFSCは21.4日しか存在せず、ドライブシーズンを耐えうる在庫は確保できていない(過去5年最低の水準は22.2日)。尚、供給は急に途絶したり再開したりするものであるが、需要は税制変更等の特殊な事情がなければ、急速に減少することはない。
 供給サイドに関しては、Non-OPECサプライの減少(Matured Field(英国、特にノルウェー等)からの産油量減少)の影響が効いてきており、決して安泰とはいえない。このままの状態が続くとEIA・IEAの指摘の通り、Q207の在庫積み増しは十分なものにならない可能性が高くなってきた。このままOPECが現在の生産レベルを維持した場合、Q307以降に深刻な供給不足に陥る可能性があると考えている。尚、現時点においてはOPECは増産の意向はないようである。
 尚、需要増加の顕著な中国であるが、中国の農村部の都市化に起因する石油需要の増加は当面継続する可能性が高く(世銀等の見通しでも2007年の中国のGDP成長見通しは9%台を維持)、大幅な税制の変更等がなければ急速に需要が減少することはないと見ている。

(ひとりごと)
家でうだうだしていると、雑感ネタ、思いつかないんですよね。
しかしイチローすごいっすね。オールスターでランニングホームランですよ。
俺もひげは生えているけど、もう少し足が速かったらなぁ。

そんなグチはさておき。

ちょっと前に「うみほたる」の「もえろごみ」
の話をしましたが
関越道の確か高坂インターのゴミ箱には

「燃えるもの」

と、書いてある。
まあ、それは良くある事。
もう一つのほうには

「燃えぬもの」
と書いてある。
うーん、文学的であるが、燃えぬもの、と書くと
どんなに頑張っても燃やすことができず、本当に悔しくて悔しくて仕方が無い

実のところ50歳代後半のおじさん、そうしかもごみ焼却一筋30年の山口さんあたりが書いたに違いない。
恐らく道路公団の中でも、
「燃えぬもの、といった記載はいかがなものか?」
といった激論が交わされたに違いない。
しかし、恐らく1ヶ月におよぶ議論の結果、
「ヤマさんが燃やせないなら、やはりそれはいくら誰が頑張っても燃やせないんだろう」
という結論に達し、「燃えぬごみ」といった記載を決めた

に、違いない。
心なしか「燃えぬもの」のゴミ箱の中には、本当に燃えなさそうなものが沢山入っているように見えた。

| | コメント (0)

米在庫統計速報(7月11日分)

(すみません、統計予想の数字が何だか間違えていたので、書き直します...)

 昨日の米在庫統計は原油ブル製品ベアな内容であった。原油は在庫の小幅減少、石油製品はとも在庫の積み増しが期待されていたが、稼働率の改善と輸入の増加で原油在庫は減少、石油製品は稼働率の増加で予想を上回る在庫積み増しとなった。ただし製油所の稼働率が改善したとは言え、引き続き90.2%と同じ週の過去5年の最低水準である93.1%に遠く及ばない水準で推移している以上、米国の製品供給は輸入に頼らざるを得ない状況が続くといえ、製品主導で原油価格も高止まりが予想される。個別に少し詳しく見てみたい。
 原油は、P1-P3の輸入が減少する一方、稼働率が改善した事から予想に反し▲1.5MBの減少となった。P1-P3の在庫減少は、北海油田からの生産減少に伴うBrent価格の上昇が継続していることも要因として挙げられよう。FSCは22.4日と先週から0.1日悪化している。イールドカーブの形状に大きな影響を与えると考えられるCushing在庫は22.8MB(▲882KB)と3週連続で減少している。繰り返しコメントしているが、Cushing在庫の減少はBrent/WTIのネガティブスプレッド解消のための必要条件である。少なくとも現状では期近期先のスプレッド縮小をもらたらす効果があると見ている。
 ガソリンも0.8MB程度の在庫増加が予想されていたが、生産の減少、需要の増加はあったものの+1.1MBの増加となった。生産減少は稼働率の低下したP2での減少が顕著である。また、得率が58.7%と先週から1.2%低下したことも生産減に影響した。一方で需要は極めて堅調であり、直近ベースで9.6MBD(前週比+44KBD)、4週平均ベースで9.7MB(前週比+106KBD)となっておりている同じ時期の過去5年の最高水準である9.5MBDを上回る水準となっている。一方で在庫水準は過去5年平均を下回っていることから、FSCは21.4日と引き続き過去5年の最低水準22.2日にも満たない。ピークシーズンに突入しているが依然として在庫水準は低いといわざるを得ない。
 ディスティレート在庫も予想を上回る在庫増加となった。稼働率が改善した一方で得率が変わらずであったことから生産量は前週比全く変わらずだったが、ULSDの輸入量増加により輸入が増加した事から総供給量は前週比+162KBDと増加に転じた。直近需要も前週比▲11KBDの4.1MBDとなったことから、在庫は増加している。しかしながら4,131KBDという需要の水準は過去5年の最高レベルである4,095KBDを上回る水準であり、FSCも29.6日と5年平均の29.6日を下回っている。こちらも素直に在庫が足りないと言って良いと考えている。

| | コメント (0)

2007年7月11日 (水)

浦島太郎

(経済関連ニュース)
・6月中国貿易黒字は269億㌦、1~6月の貿易黒字は1,125億㌦。
・Q207 シンガポールGDP速報 前期比年率+12.8%(Q107改定+8.5%)、市場予想+7.7%。
・5月英貿易赤字 63億ポンド(前月改定69億ポンド)、市場予想66億ポンド。
・6月日本工作機械受注 前月比+0.3%(5月+2.6%)。
・カナダ中銀 政策金利を25bp引き上げ4.5%に。
・5月米卸売在庫 前月比+0.5%、市場予想+0.4%。
・バ議長講演「インフレに関して、完全に安定していない状態。中央銀行が注視しているインフレ率は、一般には知られていない。」
「過去にそうであったように、インフレや原油高が経済のリセッションに繋がる、という動きはここ数年見られていない」
・S&Pはサブプライム住宅ローンを裏づけとする住宅ローン担保証券のうち、120億㌦相当の格付けを引き下げ方向で見直ししていると発表。

(今週の予定)
7月12日 6月米財政収支(290億㌦)、5月米貿易収支(▲600億㌦)
7月13日 6月米輸入物価指数(+0.6%)、6月小売売上高(+0.2%)、7月米消費者マインド指数速報(86.0)

(非鉄金属関連ニュース)
・Codelco Andina銅山(2006年生産236KMt)、ストライキの影響で生産を延期。
・6月の中国の銅・銅関連製品輸入は212,471Mt(前年比+39,677Mt)、1-6月累計は1.51MMt
・6月の中国の銅スクラップ輸入は474,246Mt、1-6月累計は2.6MMt
・カナダMindoro Resourcesは、2009年までににフィリピンから中国に1百万㌧のニッケル ラテライト鉱を輸出する計画。
・5月のフィリピンから中国へのニッケルラテライト鉱の輸出は776KMtと前年の倍以上に。尚、このニッケルはPig Iron(銑鉄)製造に用いられる。
・チリ Collahuasi銅山、労働側のストが2日目に突入したが生産量は通常通り、とコメント。

(エネルギー関連ニュース)
・米在庫統計市場予想 原油+3.2MB、ガソリン+1.9MB、ディスティレート+1.2MB、稼働率+0.6%
・BP Castellon製油所(120KBD、スペイン)、メンテナンスが終了し再稼動。
・Delek Tyler製油所(テキサス、P3)、脱硫装置の故障の影響で一時的に稼動を停止。
・IEAマンディル事務局長「原油の供給は十分ではなく、OPECは増産をするべきだ」
・米海軍は航空母艦エンタープライズをペルシャ湾に派遣、イランを牽制。

(商品市況)
「まちまち」
 昨日の商品価格はまちまちであった。地政学的リスクが高まっているエネルギーは上昇、株の下落やベアな中国統計を背景に非鉄金属は下落、生産地の乾燥予報でソフトコモディティは上昇した。尚、この1ヶ月、株価と商品価格の相関性が再度高まってきている事から、株価動向は常に注目しておく必要がある。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は下落した。チリやペルーの生産者のストはあるものの、中国の銅輸入が前年比では大幅なプラスであるものの前月比ベースでは減少したことや、安定推移していた株価が住宅関連主導で下落した事、8,000㌦に近づいているため高値警戒感が根強かった事が材料である。LME在庫は▲1,700Mt減少、(FSCは2.0日)、引き続きファンダメンタルは強い(キャンセルワラント率は17.3%)。売買高は5,540枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブは全ゾーンパラレルに低下。C-3は103㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については、生産国のストライキ懸念や、LME在庫の減少、キャンセルワラント率の上昇、主要消費国中国の需要が高水準な固定資産投資、鉱工業生産を背景として堅調に推移する見込みである事からしっかりの展開が継続すると考えている。中国国内での在庫積み上がりに伴い中国の輸入が減少すると見られていたが、6月の輸入統計では予想通り精錬銅・銅製品の輸入量が前月から減少している。やはり中国国内の供給不足は解消されている状態にあると考えておいたほうがよさそうである。引き続き貿易関連統計のみが中国の消費動向を占う上で重要となるため、今後も注視する必要がある。また夏の定修の時期に突入するということもあって徐々に上値は重くなる可能性が高いが、7月に入ってから投機資金が再度流入を始めている可能性も高く、アップサイドのリスクが大きく意識される中、ボラタイルな展開が続く事になろう。尚、一昨日まで安定して推移していた米株価が住宅関連株の下落とともに調整している事が懸念材料として挙げられる。
 本日は、昨日結局8,000㌦を上回れなかった事から一旦下値を探る展開になると見ている。取りあえずの下値目途は10日移動平均線の7,740㌦あたりであろうか。尚、価格の節目となりやすい8月オプションの建玉は8,000㌦コールが827枚、7,200㌦プットが1,300枚となっている。"
 昨日の亜鉛価格は下落した。株価調整と、銅価格の下落を受けて10日移動平均線のサポートラインを試す展開となった。一時このサポートラインを割り込んで水準を切り下げたが、引けにかけて買戻しが入りかろうじてこのレベルは維持して引けている。LME在庫は▲625Mt減少、(FSCは2.2日)、引き続きファンダメンタルは強い(キャンセルワラント率は11.5%)。売買高は2,712枚。イールドカーブは期近を中心に低下。C-3は2㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については引き続き、銅価格に追随する動きとなり易い環境が続くと考えている。チャート的に100日移動平均線のレジスタンスラインが頭重く、暫くはこのラインを上抜けすることは難しかろう(下値の目途は3月21日にマークした3,119.75㌦)。但し、中国政府は亜鉛輸出の増加に歯止めをかけるべくリベート撤廃に加え、6月1日から亜鉛の輸出関税の引き上げを決定しており、中期的に域内の供給過剰状態は解消されてゆくと考えられる(5月の貿易統計では既に亜鉛の輸出量が前月比、前年比ともマイナスに転じている)。また実際のところ亜鉛の在庫水準は低く有事(実際現時点において、銅・亜鉛生産者のストライキが報じられている状況)のバッファが少ない点は指摘しておきたい。長期的には大半のメタルと同じく、年後半に向けての下落を予想しているが、3,000㌦を切る水準までの下落は現時点ではないと考えている。但し足元、再び株式市場が不安定になっている事から、センチメントの悪化を通じて下値を探りやすい環境になっている可能性が高い事には注意したい。尚、価格の目途となりやすい8月オプションは目立ったものが無いが、9月オプションは3,400㌦コールが600枚、3,500㌦プットが1,225枚、3,400㌦プットが1,050枚となっている。
 昨日の鉛価格は下落した。但し、前日比マイナスで寄り付いた後、LME在庫の減少もあって小幅上昇して引けている(前日比ベースではマイナス)。豪大手生産者の早期の商流復帰が絶望的な中、低在庫水準が継続している事、中国の自動車需要が堅調なことが引き続き材料視され堅調な推移が続いている。LME在庫は▲350Mt減少、(FSCは1.9日)在庫水準の低さや生産者動向(チリ・ペルーのスト)を鑑みれば引き続きファンダメンタルは非常に強いといってよい(キャンセルワラント率は3.7%)。売買高は834枚。イールドカーブは期近を中心に低下。C-3は6㌦バックとバック幅を拡大した。 今後については中国が鉛の輸出関税を引き上げたことに伴い、中国からの輸出が減少すると予想されること(5月の輸出はこの税制変更に伴う駆け込みで略4月と同様の水準を維持したが、6月以降の輸出は減少するものと見られる)、豪州大手生産者の生産障害等が継続していること(今のところ早くて今年の年末から船積みが開始される「見込み」である)、自動車バッテリー向けに使用される中国での需要が引き続き旺盛であると考えられる事(5月までの中国の商用車・自家用車販売は堅調)、からアップサイドのセンシティビティが極めて高い状況である。加えて、LME在庫水準が依然として低い状況で横這っていること(2005年8月27日につけたここ3年間の最低レベルは29.7KMt)も鑑みれば、3,000㌦クリアは略確実な情勢である。但し同時に3,000㌦は心理的なレジスタンスラインとして意識されているため、ここを上抜けするには暫し時間がかかる事になろう。下落材料は今のところ株価が再び不安定になってきた事が挙げられる。目先10日移動平均線近辺となる2,790㌦を下値の目途として挙げておきたい。
 昨日のアルミ価格は下落した。銅価格の下落や、株価の調整、LME在庫の増加などが嫌気された格好。また、チャート的にも一目均衡表の雲を上抜け出来なかった事からテクニカルに売りが入りやすかったものと考えている。LME在庫は+1,250Mt増加、(FSCは8.3日)、上海在庫も増加しており先の中国輸出入統計を見るに需給面は決してタイトというわけでは無い(キャンセルワラント率は2.8%)。売買高は5,193枚。イールドカーブの形状は略変わらず。C-3は50㌦コンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。 今後についてはやはり中国動向が主となるが、中国国内の旺盛な需要を背景としてここ数ヶ月輸入が堅調に推移していた訳であるが、5月統計ではついに前月比・前年比とも大幅なマイナスとなった。固定資産投資や鉱工業生産の水準を見るに中国需要は旺盛であると見ておくべきであるが、国内の企業在庫水準は以前に比して増加していると考えておいた方が無難であろう。LME在庫の水準もFSCベースでは他メタル比で低くなく需給面では短期的にベアな状態にあるといえる。とはいうものの、原料であるアルミナ価格が高止まりしていること(Metal Bulletin Alumina Price 360㌦/Mt。)や、銅価格の高止まり等それなりにアップサイドに振れる材料が存在している事も事実である。また、7月に入って再度投機資金が流入してきた可能性が高い。暫くはこうした「周辺材料」を背景として上昇、高値で利食い売りが入る、というボラタイルな展開が続く事となろう。また以前ちらりとコメントしたことがあるが、アルミのコンタンゴの期間がさらに長くなっていることには注意したい(基本的に投機資金はバックのメリットが取れるゾーンに資金を投入するため、さらにコンタンゴ幅が拡大してゆく可能性は高い。過去に同様のことが原油市場で起きている)。
 本日は一目均衡表を上抜け出来なかった事から一旦下値を探る動きになると考えている。また、他メタルのところでもコメントしたが株価が再び不安定になっている事がマイナス材料となろう。価格の節目となりやすい8月オプションの状況は、2,800㌦コールが1,095枚、2,700㌦プットが1,425枚となっている。"
 昨日のニッケル価格は大幅に下落した。LME在庫の増加が継続していることや、株価調整を受けて非鉄全体のセンチメントが悪化した事が材料である。を受けて6月上旬より意識されている10日移動平均線のレジスタンスラインを頭にとしてとうとう35,000㌦の心理的節目を割り込んで引ける事となった。LME在庫は+72Mt増加、(FSCは2.5日)、キャンセルワラント率は一時期の異常な高い水準からやっと脱却しているが、引き続き在庫水準は十分とはいえない(キャンセルワラント率は5.6%)。売買高は1,950枚。イールドカーブは期近を中心に略全ゾーンパラレルに低下。C-3は160㌦バックとバック幅を拡大した。 今後については、ニッケルは引き続き在庫水準が低いこと、グローバルベースのステンレス需要は引き続き堅調な推移が予想されることから基本はしっかりの展開継続である。しかしながら、中国国内での銑鉄使用増加や、クロム系ステンレスへの移行といったマイナス材料もあり、夏休みにそろそろ突入するということもあって、現状は(略予想通りではあるが)一旦行き過ぎた価格上昇が是正された格好で下落するものと考えている。とはいっても、銑鉄への移行やクロム形ステンレスへの移行も、ニッケル価格が低下するまでの繋ぎの色彩も強く、ニッケル価格が低下すれば再びニッケルが消費される可能性は高いと考えている。よって中期的には価格は回復するものと見ておくのが妥当であろう。とはいうものの現状、目先の下値の目途であった35,000㌦を下回ってしまったことから明確なサポートラインが無い中、30,000㌦程度までの修正はあると考えておいた方が良さそうである。
" 昨日の錫価格は前日比変わらずであった。特段新規材料の無い中、現状水準でのもみ合いを継続しているとの印象は否めない。LME在庫は▲545Mt減少、(FSCは11.7日)、キャンセルワラント率は1.45%。売買高は229枚。イールドカーブの形状は変わらず。C-3は㌦バックと前日と変わらず。 今後については、錫はテクニカルに調整があったものの、インドネシア生産者からの輸出体制が完全に復帰しているわけではないこと(小規模生産者の生産回復にはまだ時間を要する見込み)、引き続き錫の在庫水準が低いことから、基本、しっかりの展開に変更はない。今のところ綺麗な三角持合を形成しているため、そのときのメタル全体のセンチメントによって上下に大きく水準が変化する可能性があることには注意しておきたい。

(エネルギー)
 昨日のNY原油相場は上昇した。米製油所のトラブルが相次ぐ中、空母エンタープライズのペルシャ湾派遣などの地政学的リスクの高まりが意識された。72㌦の節目を一昨日下回らなかったこともテクニカルに買いを誘ったものと見ている。イールドカーブは期先を中心に全ゾーンが上昇。Brentも同様に上昇。StatOilの生産減少観測を受けて引き続き期近が強い。イールドカーブはWTI同様、期先の上昇が顕著である。結果、WTI/Brentのネガティブスプレッドは継続。
 石油製品も上昇。RBOBはファンダメンタルの強さを映じて堅調に推移していたが、一目均衡表の雲を上抜けした事から上げ速度が加速している。イールドカーブは全ゾーンパラレルに上昇。ヒーティングオイルも大幅に上昇。イールドカーブは全ゾーン略パラレルに上昇している。ICEガスオイルも上昇。"
" 本日の原油相場はまた上昇すると見ている。売買材料は基本的に変わらないが、72㌦の心理的節目を下抜けていないことや、地政学的リスクの高まりなどが意識され始めている事が材料だ。これらに加え、ガソリン在庫水準が低いまま7月に入ったこと、夏場のハリケーン期待、不安定なナイジェリア情勢を受けた投機の買いが引き続き継続すると見られること、等買い材料は多い。P3の稼働率は回復したものの、全米で見た場合の稼働率は90.0%とこの時期の稼働率の5年平均94.2%には遠く及ばず、引き続き製品主導で原油相場が高止まる公算は強い。尚、現在の価格水準は去年の水準と略同じであり、もしハリケーンが来なかったり、猛暑とならなかった場合にはシーズンの終了する8月~9月にかけてこの水準が訂正される可能性は高い。
 引き続き米リファイナリの生産停止や定修の影響で、徐々にWTIのフロントマンスの割安感が是正され始めている。しかしながら、WTIのフロントマンスのイールドカーブ形状に大きく影響を与えると考えられる米Cushing在庫の水準は2週連続で減少しておりやっと稼動が回復してきた状況であるが、WTI/Brentのネガティブスプレッドが解消するまでには至っていない。但し期先の価格は通常どおりWTIが高く、P3の製油所の稼動が安定し、Cushing在庫水準が低下すればこのフロントマンスのスプレッド逆転現象は解消するはず、と考えている。しかし現在の原油需給を見る上では引き続きBrentカーブを見ているほうが適当であると言えよう。"
 ファンダメンタルズに戻ると、短期的な在庫水準の指標となる米国のガソリンのサプライカバーは過去5年平均水準を下回っている状態で、石油製品市場の需給はタイトな状況が続いているといえる。原油のサプライカバーが上昇しているのは稼働率が過去最低の水準で横ばっていることによるものであり、製油所の障害が解消すればこのFSCは低下してゆくこととなろう。ピークシーズン入りしたわけであるが、普通に考えて「在庫が少ない」といってよいと思う。尚、IEAの月報でもOPEC生産カットの影響でOECD在庫の減少が大きいことが指摘された。こうした在庫水準の低さは以前から指摘している通り有事へのバッファが少ないことを意味し、同時にアップサイドへのセンシティビティが高いことを意味する。FSCは20日程度しか存在せず、ドライブシーズンを耐えうる在庫は確保できていない(過去5年平均でも23日)。尚、供給は急に途絶したり再開したりするものであるが、需要は税制変更等の特殊な事情がなければ、急速に減少することはない。
" 供給サイドに関しては、Non-OPECサプライの減少(Matured Field(英国、特にノルウェー等)からの産油量減少)の影響が効いてきており、決して安泰とはいえない。このままの状態が続くとEIA・IEAの指摘の通り、Q207の在庫積み増しは十分なものにならない可能性が高くなってきた。このままOPECが現在の生産レベルを維持した場合、Q307以降に深刻な供給不足に陥る可能性があると考えている。尚、現時点においてはOPECは増産の意向はないようである。
 尚、需要増加の顕著な中国であるが、中国の農村部の都市化に起因する石油需要の増加は当面継続する可能性が高く(世銀等の見通しでも2007年の中国のGDP成長見通しは9%台を維持)、大幅な税制の変更等がなければ急速に需要が減少することはないと見ている。

(ひとりごと)
無料なので文句言えないんだけど
ココログ、昨日使えなかったんですよね。
昨日、凄く早く起きて、凄く早くレポートが出来たのに。。。
残念ぬ。

さて。

昨日も子守唄の話しを書いたが今日も続き。
よくカミさんは「浦島太郎」の歌を歌っている。
歌いやすいし
親しみやすいリズム

しかし、ですよ。
改めて聞いてみると、歌詞が凄い。

昔昔、浦島は
助けた亀に連れられて、
龍宮城へ来て見れば、
絵にもかけない美しさ。

乙姫様の御馳走に、
鯛や平目の舞踊、
ただ珍しくおもしろく、
月日のたつのも夢の中。

ここまでは、良い。
良い事をしたら、報われる感が出てている。
ところがここからが問題だ。
乙姫と竜宮城軍団が牙を剥くのだ。

遊にあきて気がついて、
お暇乞もそこそこに、
帰る途中の楽しみは、
土産に貰った玉手箱。

帰って見れば、こは如何に、
元居た家も村も無く、
路に行きあう人々は、
顔も知らない者ばかり。

心細さに蓋とれば、
あけて悔しき玉手箱、
中からぱっと白煙
たちまち太郎はお爺さん。

哀れ、浦島太郎。
亀を助けたばかりに煙で老人にされ、しかも知人は全くいない。
まるでショッカーやデストロンのごとき、地獄の所業である。
いったい乙姫は何がしたかったのだろうか....?

今日の結論
竜宮城は地獄の軍団であった
子守唄には地獄の軍団が出てくるものが多い

| | コメント (0)

2007年7月10日 (火)

地獄の軍団

(ニュース)
・5月日本機械受注 前月比+5.9%(市場予想+1.9%)、予想以上の伸び。
・6月英生産者物価指数(PPI) 前月比+0.2%(前月+0.4%)、市場予想+0.3%。
・ハンカチ王子、不敗神話が終了。オシムジャパンも終了間際に同点にされる。
・5月独鉱工業生産速報 前月比+1.9%(前月改定▲2.1%)、市場予想+1.9%。
・米CBOT株主がCMEとの合併を承認。
・コノコフィリップス、2008年末までに150億㌦相当の自社株買いの実施承認を得たと発表。
・ジョンソン&ジョンソン、100億㌦の自社株買いの実施を発表。
・チリ Collahuasi銅山(チリ3位の銅山)労働者、9日よりストに突入。経営側(Xstrata, Anglo American)と合意に至らず(尚、Codelcoのストは6月25日から継続)。
・ペルー、Cuajone銅山、Toquepala銅山、Ilo精錬所の労使交渉再開に関して、経営側が合意。
・米在庫統計市場予想 原油+3.2MB、ガソリン+1.9MB、ディスティレート+1.2MB、稼働率+0.6%
・Pertamina 西ジャワ地区Balongan製油所(125KBD)の稼動が40%に低下。
・韓国SK、No3ユニット(170KBD)をメンテナンスのため1ヶ月以上停止。代わりに規模の大きなNo5ユニット(260KBD)のメンテナンス期間を短くする予定。
・昭和シェル、四日市製油所の二次装置の稼動を来週末までに実施の予定。

【今週の予定】
7月10日 5月米卸売在庫(市場予想+0.4%)、5月米卸売売上高(+1.0%)、バ議長講演
7月12日 6月米財政収支(290億㌦)、5月米貿易収支(▲600億㌦)

(商品市況)
 昨日の商品価格は上昇した。各国株価が安定推移する中、幅広く買いが入った。尚、非鉄金属における鉛とニッケルについては事情が他のコモディティと異なるので注意しておきたい。尚、CFTCのポジションは、原油・ヒーティングオイル・Comex銅が大幅に買い越しポジションを拡大している。一方、天然ガス・Comex金・大豆・とうもろこし尚はロングポジションを縮小している。
 足元エネルギー価格と非鉄金属価格の相関が回復しつつある。過去3ヶ月の相関はネガティブであったが、この1~2ヶ月は相関がプラスに転じている。この事はコモディティ市場に投機資金が再度流入している可能性が高いことを示唆しているといえよう。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は上昇した。チリやペルーの生産者のスト懸念や、LME在庫の大幅減少(キャンセルワラント率の上昇も)もあり、株価が安定している事と相まって上昇したものと見られる。一時場中に8,015㌦をマークしている。小職の予想通り7月以降、再び投機資金が流入してきている可能性が高く、とうとう8,000㌦を伺う展開となってしまった。LME在庫は▲3,400Mt減少、(FSCは2.0日)、引き続きファンダメンタルは強い(キャンセルワラント率は18.7%)。売買高は5,985枚(※現時点で確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブの形状は期近が上昇。C-3は108㌦バックとバック幅を拡大した。 今後については、生産国のストライキ懸念や、LME在庫の減少、キャンセルワラント率の上昇、株価の安定、主要消費国中国の需要が高水準な固定資産投資、鉱工業生産を背景として堅調に推移する見込みである事からしっかりの展開が継続すると考えている。但し一方で上海在庫の急速な積み上がりや、5月の中国の貿易統計で(恐らく中国国内の急速な在庫の積みあがりを背景として)輸入量が前月比大幅なマイナスとなっていることから、短期的な中国の供給不足は解消されている状態にあると考えておいた方が良さそうだ。加えて夏の定修の時期に突入するということもあって徐々に上値は重くなってきている。とはいうものの、7月に入ってから投機資金が再度流入を始めている可能性も高く、アップサイドのリスクが大きく意識される中、ボラタィルな展開が続く事になろう。本日は8,000㌦を上回るか否かが最大のポイントになると考えているが、経済のファンダメンタルも強いため、一時的にでも8,000㌦を上回る下地は出来ているものと見ている。
" 昨日の亜鉛価格は下落した。独製鉱工業生産の改善や、LME在庫の減少や銅価格の上昇もあって取引序盤は堅調に推移していたがきりのよい3,500㌦に近づくレベルでは戻り売り圧力も強く、結果的に前日比マイナスで引ける事となった。尚10日移動平均線は維持している。LME在庫は▲475Mt減少、(FSCは2.2日)、引き続きファンダメンタルは強い(キャンセルワラント率は11.5%)。売買高は2,472枚。イールドカーブは期近が上昇、期先が低下し、ツイストしている。C-3は2㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については引き続き、銅価格に追随する動きとなり易い環境が続くと考えている。チャート的に100日移動平均線のレジスタンスラインが頭重く、暫くはこのラインを上抜けすることは難しかろう(下値の目途は3月21日にマークした3,119.75㌦)。但し、中国政府は亜鉛輸出の増加に歯止めをかけるべくリベート撤廃に加え、6月1日から亜鉛の輸出関税の引き上げを決定しており、中期的に域内の供給過剰状態は解消されてゆくと考えられる(5月の貿易統計では既に亜鉛の輸出量が前月比、前年比ともマイナスに転じている)。また実際のところ亜鉛の在庫水準は低く有事(実際現時点において、銅・亜鉛生産者のストライキが報じられている状況)のバッファが少ない点は指摘しておきたい。
 長期的には大半のメタルと同じく、年後半に向けての下落を予想しているが、3,000㌦を切る水準までの下落は現時点ではないと考えている。
 昨日の鉛価格は上昇した。独統計が好調であったことや各国株価が堅調であったこともあり、前日比プラスで小高く寄り付いた後、史上最高値を更新後小幅下落して引けている。豪大手生産者の早期の商流復帰が絶望的な中、低在庫水準が継続している事、中国の自動車需要が堅調なことが端的に材料視された。LME在庫は前日比変わらず。(FSCは1.9日)在庫水準の低さや生産者動向(チリ・ペルーのスト)を鑑みれば引き続きファンダメンタルは非常に強いといってよい(キャンセルワラント率は3.3%)。売買高は802枚。イールドカーブは全ゾーン略パラレルに上昇。C-3は㌦バックとFALSE 今後については中国が鉛の輸出関税を引き上げたことに伴い、中国からの輸出が減少すると予想されること(5月の輸出はこの税制変更に伴う駆け込みで略4月と同様の水準を維持したが、6月以降の輸出は減少するものと見られる)、豪州大手生産者の生産障害等が継続していること(今のところ早くて今年の年末から船積みが開始される「見込み」である)、自動車バッテリー向けに使用される中国での需要が引き続き旺盛であると考えられる事(5月までの中国の商用車・自家用車販売は堅調)、からアップサイドのセンシティビティが極めて高い状況である。加えて、LME在庫水準が依然として低い状況で横這っていること(2005年8月27日につけたここ3年間の最低レベルは29.7KMt)も鑑みれば、3,000㌦クリアは略確実な情勢である。下落材料はあまり無いが、10日移動平均線近辺となる2,750㌦を下値の目途として挙げておきたい。
 昨日のアルミ価格は前日比変わらずであった。朝方は銅価格の上昇等を受けて一目均衡表の雲を一旦上に突き抜けるが、LME在庫の増加もあってやはり上値では利食い売りも多く、結果的に前日比変わらずで引けている。LME在庫は+1,850Mt増加、(FSCは8.3日)、上海在庫も増加しており先の中国輸出入統計を見るに需給面は決してタイトというわけでは無い(キャンセルワラント率は2.8%)。売買高は6,322枚。イールドカーブの形状は期先が上昇、期先が低下。C-3は50㌦コンタンゴとコンタンゴ幅を拡大した。 今後についてはやはり中国動向が主となるが、中国国内の旺盛な需要を背景としてここ数ヶ月輸入が堅調に推移していた訳であるが、5月統計ではついに前月比・前年比とも大幅なマイナスとなった。固定資産投資や鉱工業生産の水準を見るに中国需要は旺盛であると見ておくべきであるが、国内の企業在庫水準は以前に比して増加していると考えておいた方が無難であろう。LME在庫の水準もFSCベースでは他メタル比で低くなく需給面では短期的にベアな状態にあるといえる。とはいうものの、原料であるアルミナ価格が高止まりしていること(Metal Bulletin Alumina Price 360㌦/Mt。)や、銅価格の高止まり等それなりにアップサイドに振れる材料が存在している事も事実である。また、7月に入って再度投機資金が流入してきた可能性が高い。暫くはこうした「周辺材料」を背景として上昇、高値で利食い売りが入る、というボラタイルな展開が続く事となろう。また以前ちらりとコメントしたことがあるが、アルミのコンタンゴの期間がさらに長くなっていることには注意したい(基本的に投機資金はバックのメリットが取れるゾーンに資金を投入するため、さらにコンタンゴ幅が拡大してゆく可能性は高い。過去に同様のことが原油市場で起きている)。本日は50日移動平均線を一旦固める展開になると考えている。尚、現状一目均衡表の雲のもっとも薄いところに差し掛かっており、この水準を上抜けすると更に上昇する可能性があるため注意しておきたい。尚、過去3ヶ月のエネルギー価格との相関はネガティブであったが、過去1ヶ月ならびに2ヶ月の相関はプラスに転じており、(他メタルも同様であるが)この観点からもコモディティ関連の投機資金が非鉄金属市場に流入していると考えられることは指摘しておきたい。

(エネルギー)
" 昨日のNY原油相場は下落した。リファイナリの稼動が回復するから、というコメントが聞かれているがそれよりも逆に米製油所のトラブルニュース(書いていないがBPのWhiting製油所も稼動停止の状態)を受けて再びWTIの期近のニーズが減少するのでは、との見方から期近の価格が修正される形で下落したと見ている(一方で期先は上昇)結果、WTIは予想通り72㌦の節目をトライする結果となった。Brentはしっかり。こちらはStatOilの生産減少観測を受けて引き続き期近が強い。イールドカーブはWTI同様、期先の上昇が顕著である。結果、WTI/Brentのネガティブスプレッドは継続。
 石油製品はまちまち。RBOBは製油所のトラブルや、米賃金の上昇を受け「この高値でも消費者の消費が減速する可能性は低い」と見られたことから、一目均衡表の雲を上抜けて寄り付いた事もありテクニカルに買われた。イールドカーブは期近が上昇、期先が低下。ヒーティングオイル高値警戒感根強く、現状ピークシーズンで無いこともありいったん利食いに押された。但し期先は上昇している。ICEガスオイルも上昇。"
 本日の原油相場は上昇すると見ている。売買材料は基本的に変わらないが、昨日72㌦の節目を下抜けなかった事で再びテクニカルに買いが入る可能性が高いためだ。尚、ガソリン在庫水準が低いまま7月に入ったこと、夏場のハリケーン期待、不安定なナイジェリア情勢を受けた投機の買いが引き続き継続すると見られること、等買い材料は多い。P3の稼働率は回復したものの、全米で見た場合の稼働率は90.0%とこの時期の稼働率の5年平均94.2%には遠く及ばず、引き続き製品主導で原油相場が高止まる公算は強い。尚、現在の価格水準は去年の水準と略同じであり、もしハリケーンが来なかったり、猛暑とならなかった場合にはシーズンの終了する8月~9月にかけてこの水準が訂正される可能性は高い。
 引き続き米リファイナリの生産停止や定修の影響で、徐々にWTIのフロントマンスの割安感が是正され始めている。しかしながら、WTIのフロントマンスのイールドカーブ形状に大きく影響を与えると考えられる米Cushing在庫の水準は2週連続で減少しておりやっと稼動が回復してきた状況であるが、WTI/Brentのネガティブスプレッドが解消するまでには至っていない。但し期先の価格は通常どおりWTIが高く、P3の製油所の稼動が安定し、Cushing在庫水準が低下すればこのフロントマンスのスプレッド逆転現象は解消するはず、と考えている。しかし現在の原油需給を見る上では引き続きBrentカーブを見ているほうが適当であると言えよう。"
 ファンダメンタルズに戻ると、短期的な在庫水準の指標となる米国のガソリンのサプライカバーは過去5年平均水準を下回っている状態で、石油製品市場の需給はタイトな状況が続いているといえる。原油のサプライカバーが上昇しているのは稼働率が過去最低の水準で横ばっていることによるものであり、製油所の障害が解消すればこのFSCは低下してゆくこととなろう。ピークシーズン入りしたわけであるが、普通に考えて「在庫が少ない」といってよいと思う。尚、IEAの月報でもOPEC生産カットの影響でOECD在庫の減少が大きいことが指摘された。こうした在庫水準の低さは以前から指摘している通り有事へのバッファが少ないことを意味し、同時にアップサイドへのセンシティビティが高いことを意味する。FSCは20日程度しか存在せず、ドライブシーズンを耐えうる在庫は確保できていない(過去5年平均でも23日)。尚、供給は急に途絶したり再開したりするものであるが、需要は税制変更等の特殊な事情がなければ、急速に減少することはない。
 供給サイドに関しては、Non-OPECサプライの減少(Matured Field(英国、特にノルウェー等)からの産油量減少)の影響が効いてきており、決して安泰とはいえない。このままの状態が続くとEIA・IEAの指摘の通り、Q207の在庫積み増しは十分なものにならない可能性が高くなってきた。このままOPECが現在の生産レベルを維持した場合、Q307以降に深刻な供給不足に陥る可能性があると考えている。尚、現時点においてはOPECは増産の意向はないようである。
 尚、需要増加の顕著な中国であるが、中国の農村部の都市化に起因する石油需要の増加は当面継続する可能性が高く(世銀等の見通しでも2007年の中国のGDP成長見通しは9%台を維持)、大幅な税制の変更等がなければ急速に需要が減少することはないと見ている。

(ひとりごと)
家庭ごとにポリシーの違いはあるんだろうが
我が家は子供を抱っこして、寝かしつけている。
というよりも、抱かないと寝ないのだ。
子守唄も辞めた方がいい、と言われたけど結局歌ってあげている。
主にカミさんが。

カミさんが歌うのは童謡だ。
しゃぼんだま
とか
とんぼのめがね
とか
こいのぼり
とか

子供にとって良さそうなものばかりであるが、私が知っている歌は歌いつくされたようである。
我が子は敏感なのか、新しい歌に非常によく反応する(ぐずりが止まる)ので
新しい歌を供給することが必須なのだが
童謡の類はカミさんに使われ尽くしている。
そうなると、仕方ないので子供の頃見ていた「仮面ライダー」の歌とかを歌う事になる。

迫るショッカー 地獄の軍団

うーん。仮面ライダーの歌、出だしから地獄ってのも、子供を寝かしつけるのにいかがだろうか?
なので仮面ライダーV3にしてみる

赤い赤い 赤い仮面のV3 ダブルタイフーン 命のベルト

おお、なんか良さそうだ。と同時に歌いながら段々歌詞を思い出してくる

力と技の風車が回る 父よ 母よ 妹よ
風のうなりに血が叫び 力の限りぶち当たる
敵は地獄のデストロン

嗚呼。また地獄が出てきた。地獄が出てこないのは無いのか?

| | コメント (0)

2007年7月 9日 (月)

甚平

(ニュース)
・5月英製造業生産指数 前月比+0.4%(前月+0.3%)、市場予想+0.3%。
・5月英鉱工業生産 前月比+0.6%。
・5月独製造業受注指数 前月比+3.2%。
・6月米雇用統計 非農業部門雇用者数 前月比+132千人(5月改定+190千人(速報比+33千人))、市場予想+125千人。
・6月米平均時給 前月比+0.3%(5月前月比+0.4%)、市場予想+0.3%。
・6月米失業率4.5%(前月4.5%)
・米CMEがCBOTの買収価格を110億㌦に引き上げ。
・チリ Collahuasi銅山(チリ3位の銅山)労働者、経営側との労使交渉合意に至らず。7月9日まで労使交渉延期。
・ザンビアの5月の銅生産は前年比▲20%の39,941Mtに(ザンビア中銀)。
・Valero Texas City製油所(245KBD、テキサス、P3)、電力不足で稼動停止。夕刻再稼動。
・Valero Ardmor製油所(90KBD、オクラホマ、P2)、CCUの稼動停止。
・Stat oilはStatfjord(北海、295KBD、月辺り10カーゴ程度)、8月にメンテナンスを実施の予定(6カーゴ程度に減少)。

【今週の予定】
7月10日 5月米卸売り在庫(市場予想+0.4%)、5月米卸売売上高(+1.0%)
7月12日 6月米財政収支(290億㌦)、5月米貿易収支(▲600億㌦)
7月13日 IEA月報、6月米輸入物価指数(+0.6%)、6月小売売上高(+0.2%)、7月米消費者マインド指数速報(86.0)

(商品市況)
「上昇」
 昨日の商品価格は上昇した。米雇用統計が予想を上回る好調な内容であったこと、インフレ懸念の高まりにも関わらず株式市場が調整せず、堅調に推移したこと等から買い安心感が広がった。今のところ夏場に向けてエネルギーは高く、非鉄金属は夏休みを控えて頭重い推移になると考えている。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は前日比変わらずであった。LME在庫の減少もあって高寄して始まったものの、7営業日連続で水準を切り上げていることもあって週末を控えた手仕舞い売りが入ったものと見られる。小職の予想通り7月以降、再び投機資金が流入してきている可能性が高いが、基本夏休みの定修の時期でもあり徐々に上値が重くなってきているようだ。LME在庫は▲2,475Mt減少、(FSCは2.1日)、引き続きファンダメンタルは強い(キャンセルワラント率は19.7%)。売買高は4,385枚(※現時点でBloombergで確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブの形状は殆ど変わらず。C-3は106㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については、基本路線として主要消費国中国の需要が高水準な固定資産投資、鉱工業生産を背景として堅調に推移する見込みである事から相場の大きな下落は想定していない。但し一方で上海在庫の急速な積み上がりや、5月の中国の貿易統計で(恐らく中国国内の急速な在庫の積みあがりを背景として)輸入量が前月比大幅なマイナスとなっていることから、短期的な中国の供給不足は解消されている状態にあると考えておいた方が良さそうだ。加えて夏の定修の時期に突入するということもあって徐々に上値は重くなってきている。とはいうものの、今年もストが頻発している事や、大手生産者の買収に伴う生産者側の価格支配力の改善といった波乱材料は残存しており、7月に入ってから投機資金が再度流入を始めている可能性も高く、アップサイドのリスクが大きく意識される中、ボラタィルな展開が続く事になろう。短期的な下値の目途は50日移動平均線近辺となる7,560㌦あたりか。
 昨日の亜鉛価格は上昇した。独製造業受注の改善や、米雇用統計が好調であった事(ポイントは、利上げ懸念が高まったにも関わらず、株価が調整しなかった事から買い安心感が広がった点)が材料である。これにより10日移動平均線を上抜けして引けている。LME在庫は▲100Mt減少、(FSCは2.2日)、引き続きファンダメンタルは強い(キャンセルワラント率は10.3%)。売買高は2,582枚。イールドカーブは期近を中心に上昇。C-3は5㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については引き続き、銅価格に追随する動きとなり易い環境が続くと考えている。チャート的に100日移動平均線のレジスタンスラインが頭重く、暫くはこのラインを上抜けすることは難しかろう(下値の目途は3月21日にマークした3,119.75㌦)。但し、中国政府は亜鉛輸出の増加に歯止めをかけるべくリベート撤廃に加え、6月1日から亜鉛の輸出関税の引き上げを決定しており、中期的に域内の供給過剰状態は解消されてゆくと考えられる(5月の貿易統計では既に亜鉛の輸出量が前月比、前年比ともマイナスに転じている)。また実際のところ亜鉛の在庫水準は低く有事のバッファが少ない点は指摘しておきたい。
 長期的には大半のメタルと同じく、年後半に向けての下落を予想しているが、3,000㌦を切る水準までの下落は現時点ではないと考えている。"
 昨日の鉛価格は上昇した。朝方切りのよい2,800㌦まで調整的に売られたが、各種経済統計の改善を受けて引けにかけて買われた。LME在庫は前日比変わらず。(FSCは1.9日)在庫水準の低さや生産者動向(メキシコでもストが計画されている)を鑑みれば引き続きファンダメンタルは非常に強いといってよい(キャンセルワラント率は4.7%)。売買高は744枚。イールドカーブは期近を中心に上昇。C-3は2㌦バックとコンタンゴからバックに転じた。 今後については中国が鉛の輸出関税を引き上げたことに伴い、中国からの輸出が減少すると予想されること(5月の輸出はこの税制変更に伴う駆け込みで略4月と同様の水準を維持したが、6月以降の輸出は減少するものと見られる)、豪州大手生産者の生産障害等が継続していること(今のところ早くて今年の年末から船積みが開始される「見込み」である)、自動車バッテリー向けに使用される中国での需要が引き続き旺盛であると考えられる事(5月までの中国の商用車・自家用車販売は堅調)、からアップサイドのセンシティビティが極めて高い状況である。加えて、LME在庫水準が依然として低い状況で横這っていること(2005年8月27日につけたここ3年間の最低レベルは29.7KMt)も鑑みれば、3,000㌦が視野に入ってもおかしく無い状況だ。下値としてはあまり材料は無いが、50日移動平均線近辺となる2,300㌦を挙げておきたい。
 昨日のアルミ価格は上昇した。朝方はLME在庫の増加などもあって一昨日のクローズレベルでもみあっていたが、米雇用統計が予想を上回る内容であったことや、雇用統計に伴うインフレリスクの高まりにも関わらず株価が調整しなかった事や、エネルギー価格の高騰、銅と同様に流動性の高いアルミニウムに再び投機資金が流入し始めている可能性が高いことなどを受けて、ついに2,800㌦の節目を上抜けして引ける事となった。LME在庫は+750Mt増加、(FSCは8.2日)、上海在庫も増加しており先の中国輸出入統計を見るに需給面は決してタイトというわけでは無い(キャンセルワラント率は2.9%)。売買高は9,335枚。イールドカーブの形状は期近が上昇、期先が低下。C-3は48㌦コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。 今後についてはやはり中国動向が主となるが、中国国内の旺盛な需要を背景としてここ数ヶ月輸入が堅調に推移していた訳であるが、5月統計ではついに前月比・前年比とも大幅なマイナスとなった。固定資産投資や鉱工業生産の水準を見るに中国需要は旺盛であると見ておくべきであるが、国内の企業在庫水準は以前に比して増加していると考えておいた方が無難であろう。LME在庫の水準もFSCベースでは他メタル比で低くなく需給面では短期的にベアな状態にあるといえる。とはいうものの、原料であるアルミナ価格が高止まりしていること(Metal Bulletin Alumina Price 360㌦/Mt。)や、エネルギー価格の高止まり、銅価格の高止まり等それなりにアップサイドに振れる材料が存在している事も事実である。また、7月に入って再度投機資金が流入してきた可能性が高い。暫くはこうした「周辺材料」を背景として上昇、高値で利食い売りが入る、というボラタイルな展開が続く事となろう。また以前ちらりとコメントしたことがあるが、アルミのコンタンゴの期間がさらに長くなっていることには注意したい(基本的に投機資金はバックのメリットが取れるゾーンに資金を投入するため、さらにコンタンゴ幅が拡大してゆく可能性は高い。過去に同様のことが原油市場で起きている)。本日は50日移動平均線を一旦固める展開になると考えている。尚、現状一目均衡表の雲のもっとも薄いところに差し掛かっており、この水準を上抜けすると更に上昇する可能性があるため注意しておきたい。
 昨日のニッケル価格は下落した。LME在庫の大幅増加もあり、6月上旬より10日移動平均線がレジスタンスラインとして強く意識されており、この水準を上値として35,000㌦の心理的節目をトライする展開であった。とうとう36,000㌦の節目を下回る結果となっている。LME在庫はシンガポール、韓国、米国で増加し、全体で+276Mt増加、(FSCは2.4日)、キャンセルワラント率は一時期の異常な高い水準からやっと脱却しているが、引き続き在庫水準は十分とはいえない(キャンセルワラント率は4.9%)。売買高は851枚。イールドカーブは略全ゾーンパラレルに低下。C-3は175㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については、ニッケルは引き続き在庫水準が低いこと、グローバルベースのステンレス需要は引き続き堅調な推移が予想されることから基本はしっかりの展開継続である。しかしながら、中国国内での銑鉄使用増加や、クロム系ステンレスへの移行といったマイナス材料もあり、夏休みにそろそろ突入するということもあって、現状は(略予想通りではあるが)一旦行き過ぎた価格上昇が是正された格好で下落するものと考えている。とはいっても、銑鉄への移行やクロム形ステンレスへの移行も、ニッケル価格が低下するまでの繋ぎの色彩も強く、ニッケル価格が低下すれば再びニッケルが消費される可能性は高いと考えている。よって下値も限定される事になろう。目先の下値の目途は35,000㌦であるが、この水準を割り込んだ場合30,000㌦程度までの修正はあってもおかしくない。
" 昨日の錫価格は上昇した。特段新規材料が無い中、米雇用統計を受けて非鉄金属全体が(ニッケルを除き)上昇したこともあって水準を切り上げる動きとなった。LME在庫は前日比変わらず。(FSCは12.2日、キャンセルワラント率は4.82%)。売買高は311枚。イールドカーブは期近を中心に低下し、C-3は45㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については、錫はテクニカルに調整があったものの、インドネシア生産者からの輸出体制が完全に復帰しているわけではないこと(小規模生産者の生産回復にはまだ時間を要する見込み)、引き続き錫の在庫水準が低いことから、基本、しっかりの展開に変更はない。今のところ綺麗な三角持合を形成しているため、そのときのメタル全体のセンチメントによって上下に大きく水準が変化する可能性があることには注意しておきたい。

(エネルギー)
 昨日の原油相場は上昇した。好調な米雇用統計を受けてインフレ懸念が高まり、将来的な米国の利上げリスクが高まったものの株価が調整するどころか上昇したこともあり、原油にも買い安心感が広がった。6月の半期決算を終えたファンド等の投機資金が再度商品市場に流入している可能性は極めて高い。また、北海の生産減少や不安定なナイジェリア情勢も相場を下支えしていると考えられる。結果、WTIはとうとう72㌦の節目を上回り、72.81㌦で引けている。イールドカーブは期近を中心に上昇。イールドカーブの形状に大きな影響を与えるクッシングの在庫が2週連続で減少している(P3の稼働率も90%乗せに)ことが引き金となっているようだ。Brentも上昇し、こちらも75㌦の節目を上抜けして引けた。イールドカーブは期近が大幅に上昇し、全ゾーンバックの状態となっている。WTI/Brentのネガティブスプレッドは継続。
 石油製品も上昇した。RBOBは製油所のトラブルや、米賃金の上昇を受け「この高値でも消費者の消費が減速する可能性は低い」と見られたことから上昇、一目均衡表の雲の上限一杯まで上昇して引けいてる。イールドカーブは略パラレルに上昇。ヒーティングオイルも略同様の相場展開であった。イールドカーブはパラレルに上昇している。ICEガスオイルも上昇。"
 本日の原油相場は一旦下落すると見ている。製品主導でファンダメンタルが強いため小職の予想通り夏場は上値を探る展開になる可能性が高いものの、連騰に次ぐ連騰ということもあって一旦は10日移動平均線のサポートを固める展開になってもおかしくないためだ。ガソリン在庫水準が低いまま7月に入ったこと、夏場のハリケーン期待、不安定なナイジェリア情勢を受けた投機の買いが引き続き継続すると見られること、等買い材料は多い。P3の稼働率は回復したものの、全米で見た場合の稼働率は90.0%と、この時期の稼働率の5年平均94.2%には遠く及ばず、引き続き製品主導で原油相場が高止まる公算は強い。尚、現在の価格水準は去年の水準と略同じであり、もしハリケーンが来なかったり、猛暑とならなかった場合にはシーズンの終了する8月~9月にかけてこの水準が訂正される可能性は高い。
 引き続き米リファイナリの生産停止や定修の影響で、徐々にWTIのフロントマンスの割安感が是正され始めている。しかしながら、WTIのフロントマンスのイールドカーブ形状に大きく影響を与えると考えられる米Cushing在庫の水準は2週連続で減少しておりやっと稼動が回復してきた状況であるが、WTI/Brentのネガティブスプレッドが解消するまでには至っていない。但し期先の価格は通常どおりWTIが高く、P3の製油所の稼動が安定し、Cushing在庫水準が低下すればこのフロントマンスのスプレッド逆転現象は解消するはず、と考えている。しかし現在の原油需給を見る上では引き続きBrentカーブを見ているほうが適当であると言えよう。
 ファンダメンタルズに戻ると、短期的な在庫水準の指標となる米国のガソリンのサプライカバーは過去5年平均水準を下回っている状態で、石油製品市場の需給はタイトな状況が続いているといえる。原油のサプライカバーが上昇しているのは稼働率が過去最低の水準で横ばっていることによるものであり、製油所の障害が解消すればこのFSCは低下してゆくこととなろう。ピークシーズン入りしたわけであるが、普通に考えて「在庫が少ない」といってよいと思う。尚、IEAの月報でもOPEC生産カットの影響でOECD在庫の減少が大きいことが指摘された。こうした在庫水準の低さは以前から指摘している通り有事へのバッファが少ないことを意味し、同時にアップサイドへのセンシティビティが高いことを意味する。FSCは20日程度しか存在せず、ドライブシーズンを耐えうる在庫は確保できていない(過去5年平均でも23日)。尚、供給は急に途絶したり再開したりするものであるが、需要は税制変更等の特殊な事情がなければ、急速に減少することはない。
" 供給サイドに関しては、Non-OPECサプライの減少(Matured Field(英国、ノルウェー等)からの産油量減少)の影響が効いてきており、決して安泰とはいえない。このままの状態が続くとEIA・IEAの指摘の通り、Q207の在庫積み増しは十分なものにならない可能性が高くなってきた。このままOPECが現在の生産レベルを維持した場合、Q307以降に深刻な供給不足に陥る可能性があると考えている。尚、現時点においてはOPECは増産の意向はないようである。
 尚、需要増加の顕著な中国であるが、中国の農村部の都市化に起因する石油需要の増加は当面継続する可能性が高く(世銀等の見通しでも2007年の中国のGDP成長見通しは9%台を維持)、大幅な税制の変更等がなければ急速に需要が減少することはないと見ている。

(ひとりごと)
夏ですよ。
我が家の町内会でも夏祭りを案内する黄色い提灯がぶら下がっている。
良いですなぁ、日本の夏。

ということもあって昨日は七夕飾りをして
今日は子供に前の会社の後輩からプレゼントしてもらった甚平を着せてみた。

甚平?
何で甚平っていうんでしょうかね?
調べてみたら、「江戸時代、甚平っていう人が考案して着ていた」かららしい。

以前、このコラムで唱えた「ジーパン=じいさんパンツ説」とほとんど変わらないじゃないか。
じいさんパンツと違うところは、本当に名前を使っている事だ。
ストレートな日本人に乾杯。

さあ、今日ぐらいから新しい雑感ネタ探し始めようっと。

| | コメント (0)

2007年7月 6日 (金)

七夕

(ニュース)
・イングランド銀行、政策金利を25bp引き上げ、5.75%に。景気拡大ペースの加速を受けて追加利上げの可能性も。
・米週間新規失業保険申請者数 前週比+2千人の318千人、市場予想315千人
・米MBA住宅ローン申請指数 前週比+0.1%の619.4、購入指数+2%の437.3、借換指数は▲2.6%の1,687.2
・6月米ISM非製造業景況指数 60.7(前月59.7)、市場予想58.0。1年2ヶ月ぶりの高水準。
・ECB、政策金利を4.0%に据え置き。トリシェ総裁「金融政策は引き続き緩和的。市場の見通しに修正を迫る考えは無い」
・米ADP民間雇用者数+150千人、市場予想+100千人を上回る。
・中国株は大幅に下落。3日、人民銀行が、金融政策を緩やかに引き締めていく方針であるとコメントしたことから。
・ペルー鉱山労働者110,000人は来週、2日間のストを計画。この中に銅・亜鉛鉱山労働者も含まれている。
・ザンビアの5月の銅生産は前年比▲20%の39,941Mtに(ザンビア中銀)。
・米在庫統計 原油在庫+3.1MB、クッシング在庫▲0.4MB、ガソリン+1.9MB、ディスティレート+1.2MB、稼働率+0.6%。
・Valero、今年の年末までに17の製油所でメンテナンスを予定。これによりValeroの処理量2.9MBDの2%が減少することになる。
・ナイジェリアで、英国人居住者の3歳の女児が武装勢力に誘拐される。

(非鉄金属)
 昨日の銅価格は上昇した。LME在庫・上海在庫の減少やキャンセルワラント率の高止まり等を受けて、上値を探る展開であった。アジア時間は高値警戒感もあり下値を探ったものの、欧州時間に入ってから略一貫して水準を切り上げている。小職の予想通りであったが、6月の欧米ファンドの半期決算をこなし、再び資金が流入してきている可能性は高い。LME在庫は▲2,425Mt減少、(FSCは2.2日)、引き続きファンダメンタルは強い(キャンセルワラント率は21.5%)。売買高は6,294枚(※現時点でBloombergで確認できる前日の3Mの出来高)。イールドカーブはパラレルに上昇。C-3は116㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については、基本路線として主要消費国中国の需要が高水準な固定資産投資、鉱工業生産を背景として堅調に推移する見込みである事から相場の大きな下落は想定していない。但し一方で上海在庫の急速な積み上がりや、5月の中国の貿易統計で(恐らく中国国内の急速な在庫の積みあがりを背景として)輸入量が前月比大幅なマイナスとなっていることから、短期的な中国の供給不足は解消されている状態にあると考えておいた方が良さそうだ。とはいうものの、今年もストが頻発(上記ニュースの通り賃上げや労働環境改善を訴えるストは絶えない)している事や、大手生産者の買収に伴う生産者側の価格支配力の改善といった波乱材料は残存しており、アップサイドのリスクが大きく意識される中、ボラタィルな展開が続く事になろう。短期的な下値の目途は50日移動平均線近辺となる7,550㌦あたりか。
" 昨日の亜鉛価格は下落した。銅価格が堅調に推移する中連れ高の展開になってもおかしくないが、100日移動平均線のレジスタンスラインが強く意識され総じて上値重くもみ合いであった。LME在庫は▲375Mt減少、(FSCは2.3日)、引き続きファンダメンタルは強い(キャンセルワラント率は10.2%)。売買高は2,146枚。イールドカーブは期近を中心に低下し、C-3は5㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については引き続き、銅価格に追随する動きとなり易い環境が続くと考えている。チャート的に100日移動平均線のレジスタンスラインが頭重く、暫くはこのラインを上抜けすることは難しかろう(下値の目途は3月21日にマークした3,119.75㌦)。但し、中国政府は亜鉛輸出の増加に歯止めをかけるべくリベート撤廃に加え、6月1日から亜鉛の輸出関税の引き上げを決定しており、中期的に域内の供給過剰状態は解消されてゆくと考えられる(5月の貿易統計では既に亜鉛の輸出量が前月比、前年比ともマイナスに転じている)。また実際のところ亜鉛の在庫水準は低く有事のバッファが少ない点は指摘しておきたい。
 長期的には大半のメタルと同じく、年後半に向けての下落を予想しているが、3,000㌦を切る水準までの下落は現時点ではないと考えている。"
 昨日の鉛価格は下落した。大手生産者の生産回復の見通しが立たず史上最高値を更新し続けていたが、さすがに高値警戒感も根強く利食い売りで下落した。LME在庫は前日比変わらず。(FSCは1.9日)在庫水準の低さや生産者動向(メキシコでもストが計画されている)をかんがみれば引き続きファンダメンタルは非常に強いといってよい(キャンセルワラント率は5.1%)。売買高は1,323枚。イールドカーブは期近を中心に低下し、C-3は2㌦コンタンゴとバックからコンタンゴに転じた。 今後については中国が鉛の輸出関税を引き上げたことに伴い、中国からの輸出が減少すると予想されること(5月の輸出はこの税制変更に伴う駆け込みで略4月と同様の水準を維持したが、6月以降の輸出は減少するものと見られる)、豪州大手生産者の生産障害等が継続していること(今のところ早くて今年の年末から船積みが開始される「見込み」である)、自動車バッテリー向けに使用される中国での需要が引き続き旺盛であると考えられる事(5月までの中国の商用車・自家用車販売は堅調)、からアップサイドのセンシティビティが極めて高い状況である。加えて、LME在庫水準が依然として低い状況で横這っていること(2005年8月27日につけたここ3年間の最低レベルは29.7KMt)も鑑みれば、3,000㌦が視野に入ってもおかしく無い状況だ。下値としてはあまり材料は無いが、50日移動平均線近辺となる2,300㌦を挙げておきたい。
 昨日のアルミ価格は上昇した。一昨日の上昇やエネルギー価格の高騰、銅と同様に流動性の高いアルミニウムに再び投機資金が流入し始めている可能性が高いことなどを受けて、ついに50日移動平均線のレジスタンスラインでを上抜けして引ける事となった。LME在庫は+1,250Mt増加、(FSCは8.2日)、上海在庫も増加しており先の中国輸出入統計を見るに需給面は決してタイトというわけでは無い(キャンセルワラント率は2.8%)。売買高は4,869枚。イールドカーブの計上は略変わらず、C-3は48㌦コンタンゴとコンタンゴ幅を縮小した。 今後についてはやはり中国動向が主となるが、中国国内の旺盛な需要を背景としてここ数ヶ月輸入が堅調に推移していた訳であるが、5月統計ではついに前月比・前年比とも大幅なマイナスとなった。固定資産投資や鉱工業生産の水準を見るに中国需要は旺盛であると見ておくべきであるが、国内の企業在庫水準は以前に比して増加していると考えておいた方が無難であろう。LME在庫の水準もFSCベースでは他メタル比で低くなく需給面では短期的にベアな状態にあるといえる。とはいうものの、原料であるアルミナ価格が高止まりしていること(Metal Bulletin Alumina Price 360㌦/Mt。)や、エネルギー価格の高止まり、銅価格の高止まり等それなりにアップサイドに振れる材料が存在している事も事実であり、暫くはこうした「周辺材料」を背景として上昇、高値で利食い売りが入る、というボラタイルな展開が続く事となろう。また以前ちらりとコメントしたことがあるが、アルミのコンタンゴの期間がさらに長くなっていることには注意したい(というのも運用資金の流入で略全ゾーンがイールドカーブがコンタンゴとなった原油市場のことを思い出してしまうため)。本日は50日移動平均線を割り込むか否かが大きなポイントとなろう。
 昨日のニッケル価格は下落した。LME在庫の小幅減少はあるが、6月上旬より10日移動平均線がレジスタンスラインとして強く意識されており、この水準を上抜けるにはいたらなかった。一方で36,000㌦が後付けで下値として意識されているようである。LME在庫は▲24Mt減少、(FSCは2.3日)、キャンセルワラント率は一時期の異常な高い水準からやっと脱却しているが、引き続き在庫水準は十分とはいえない(キャンセルワラント率は6.0%)。売買高は580枚。イールドカーブは期先を中心に低下し、C-3は210㌦バックとバック幅を拡大した。 今後については、ニッケルは引き続き在庫水準が低いこと、グローバルベースのステンレス需要は引き続き堅調な推移が予想されることから基本はしっかりの展開継続である。しかしながら、中国国内での銑鉄使用増加や、クロム系ステンレスへの移行といったマイナス材料もあり、現状は(略予想通りではあるが)一旦行き過ぎた価格上昇が是正された格好である。とはいっても、銑鉄への移行やクロム形ステンレスへの移行も、ニッケル価格が低下するまでの繋ぎの色彩も強く、ニッケル価格が低下すれば再びニッケルが消費される可能性は高いと考えている。よって下値も限定される事になろう。目先の下値の目途は35,000㌦であるが、この水準を割り込んだ場合30,000㌦程度までの修正はあってもおかしくない。
" 昨日の錫価格は下落した。特段新規材料が無いため、一昨日の上げ幅が大きかった事からテクニカルに利食い売りに押された様子。LME在庫は+5Mt増加、(FSCは12.2日、キャンセルワラント率は4.82%)。売買高は224枚。イールドカーブは期近を中心に低下し、C-3は55㌦バックとバック幅を縮小した。 今後については、錫はテクニカルに調整があったものの、インドネシア生産者からの輸出体制が完全に復帰しているわけではないこと(小規模生産者の生産回復にはまだ時間を要する見込み)、引き続き錫の在庫水準が低いことから、基本、しっかりの展開に変更はない。今のところ綺麗な三角持合を形成しているため、そのときのメタル全体のセンチメントによって上下に大きく水準が変化する可能性があることには注意しておきたい。

(エネルギー)
 昨日の原油相場は上昇した。昨日の統計では原油在庫は稼働率の改善はあったものの輸入の増加を受けて前週比+3.1MBの大幅な増加となった。統計発表直後は原油価格は大幅に下落したものの、非鉄金属のところでもコメントしたように6月の半期決算を終えたファンド等の投機資金が再度商品市場に流入している可能性は高い。また、夏場のハリケーンリスクや、不安定なナイジェリア情勢も相場を下支えしたと考えられる。結果、WTIは72㌦の節目こそ上回れなかったが71.81㌦で引けている。イールドカーブは期近が上昇、期先が低下している。イールドカーブの形状に大きな影響を与えるクッシングの在庫は2週連続で減少している(P3の稼働率も90%乗せに)。Brentも上昇したがこちらは75㌦の節目は上回れずに引けた。イールドカーブは期近が大幅に上昇し、略全ゾーンバックの状態となっている。WTI/Brentのネガティブスプレッドは継続。
 石油製品も統計発表直後に下落したものの、引けにかけて上昇している。RBOBは30日移動平均線のサポートラインで寄り付いた後、230㌣の節目をトライして引けた。イールドカーブは略パラレルに上昇。ヒーティングオイルも略同様の相場展開であった。イールドカーブはパラレルに上昇している。ICEガスオイルも小幅上昇。
 本日の原油相場は上昇すると見ている。ガソリン在庫水準が低いまま7月に入ったこと、夏場のハリケーン期待、不安定なナイジェリア情勢を受けた投機の買いが引き続き継続すると見られる上、懸案であったテキサス州の稼働率も改善しておりファンダメンタルも強いと考えられるためだ。クッシングの稼働率は回復したものの、全米で見た場合の稼働率は90.0%と、この時期の稼働率の5年平均94.2%には遠く及ばず、引き続き製品主導で原油相場が高止まる公算は強い。尚、現在の価格水準は去年の水準と略同じであり、もしハリケーンが来なかったり、猛暑とならなかった場合にはシーズンの終了する8月~9月にかけてこの水準が訂正される可能性は高い。
 引き続き米リファイナリの生産停止や定修の影響で、大分解消されてはきたもののWTIのフロントマンスは依然として弱い。WTIのフロントマンスのイールドカーブ形状に大きく影響を与えると考えられる米Cushing在庫の水準は2週連続で減少しておりやっと稼動が回復してきた状況であるが、WTI/Brentのネガティブスプレッドが解消するまでにはいたっていない。但し期先の価格は通常どおりWTIが高く、P3の製油所の稼動が安定し、Cushing在庫水準が低下すればこのフロントマンスのスプレッド逆転現象は解消するはず、と考えている。しかし現在の原油需給を見る上ではBrentカーブを見ているほうが適当であると言える。
 ファンダメンタルズに戻ると、短期的な在庫水準の指標となる米国のガソリンのサプライカバーは過去5年平均水準を下回っている状態で、石油製品市場の需給はタイトな状況が続いているといえる。原油のサプライカバーが上昇しているのは稼働率が過去最低の水準で横ばっていることによるものであり、製油所の障害が解消すればこのFSCは低下してゆくこととなろう。ピークシーズン入りしたわけであるが、普通に考えて「在庫が少ない」といってよいと思う。尚、IEAの月報でもOPEC生産カットの影響でOECD在庫の減少が大きいことが指摘された。こうした在庫水準の低さは以前から指摘している通り有事へのバッファが少ないことを意味し、同時にアップサイドへのセンシティビティが高いことを意味する。FSCは20日程度しか存在せず、ドライブシーズンを耐えうる在庫は確保できていない(過去5年平均でも23日)。尚、供給は急に途絶したり再開したりするものであるが、需要は税制変更等の特殊な事情がなければ、急速に減少することはない。
 供給サイドに関しては、Non-OPECサプライの減少(Matured Field(英国、ノルウェー等)からの産油量減少)の影響が効いてきており、決して安泰とはいえない。このままの状態が続くとEIA・IEAの指摘の通り、Q207の在庫積み増しは十分なものにならない可能性が高くなってきた。このままOPECが現在の生産レベルを維持した場合、Q307以降に深刻な供給不足に陥る可能性があると考えている。尚、現時点においてはOPECは増産の意向はないようである。
 尚、需要増加の顕著な中国であるが、中国の農村部の都市化に起因する石油需要の増加は当面継続する可能性が高く(世銀等の見通しでも2007年の中国のGDP成長見通しは9%台を維持)、大幅な税制の変更等がなければ急速に需要が減少することはないと見ている。

(ひとりごと)
明日は七夕ですよ。
でも自分の記憶にある限り、七夕って結構雨が降っている気がするんですよね。
織姫と彦星、今年も会えるんでしょうか。

さて。

七夕、ということもあって七夕飾りを作ろうと思い立った。
というのも、今年から我が家にナキナキ王子がやってきたためだ。
やっぱりね
七夕飾りがあるところで写真をとってあげたいじゃあないですか。

で。

近所のオフィスデポに行って折り紙を買ってみた。
「近所のオフィスデポ」って言うところに時代の流れを感じますな。
以前あった文房具屋はことごとくマンションになってしまっているのだ

びっくりしたんだが、折り紙の値段昔と同じ100円なんですよね。
外装も全くおんなじ。
この重油価格やパルプ価格が上昇しているご時世に、大したものである。

いつも思うんですけど
折り紙とか、クレヨンとか、絵の具とかに入っている「金色や銀色」のもの
って、子供の頃なんであんなに人気だったんだろうか。
今は金銀よりも圧倒的に緑とか、オレンジの方が好きなのに。
特に絵の具に入っている金色・銀色なんて大人になったら絶対に使わないのに。

ああ、なんか今日は散文みたいだな。
でも眠いのでこれで勘弁してください。

| | コメント (0)

2007年7月 5日 (木)

ニュースだけ忘れぬように

更新しときます。因みに7月3日までの分。

(ニュース)

・5月米個人消費支出 前月比+0.5%(前月+0.5%)、市場予想+0.6%。PCEコア価格指数前月比+0.1%(前月+0.1%)。
・6月シカゴ購買部協会指数 60.2(前月61.7)、市場予想58.0。市場予想上回る。
・5月米建設支出 前月比+0.9%(前月改定+0.2%(速報比+0.1%))、市場予想+0.1%。
・日銀短観 大企業製造業+23、大企業非製造業+22、大企業全産業の設備投資計画は前年比+7.7%。8月利上げか。
・6月米ISM製造業景況指数 56.0(前月55.0)、市場予想55.0。
・5月米中古住宅成約指数 前月比▲3.5%の97.7(前月改定▲3.4%(速報比▲0.2%))、市場予想+0.5%。
・5月米製造業受注 前月比▲0.5%(前月改定+0.5%(速報比+0.2%))、市場予想▲1.2%。除く輸送機+0.7%(前月+1.0%)。
・豪中銀、政策金利を6.25%に据え置き。
・加テックコミンコ、銅生産者のオール・リソーシズを40億カナダ㌦で買収することに合意。これにより年産43%の生産増。
・チリ Codelcoの労働争議
・米アルコア、アルキャン買収提示額を引き上げる見通し。
・Ivernia Magellan鉱山の鉛輸出再開は早くても今年の年末となる見通し。
・Allegiance Miningの豪Aveburyニッケル鉱山(8.5KMt/年)は、熟練工の不足でQ407~Q108の生産に遅れ。

ついでにひとりごともちょっと更新しとくかね

(ひとりごと)

週末に祖母に我が子を見せに行った。
自分のひ孫に当たるので、尋常ではない喜びようであった。
ばあさんいわく

「この子は総理大臣になりそうな顔をしているねぇ」

え!?総理大臣になりそうな顔、ですか?
それって、

あんな顔
とか
こんな顔

だよなぁ....。 やっぱり。
申し訳ないが、それは嫌だなぁ、と思った。

| | コメント (0)

2007年7月 2日 (月)

しばしお休み

(ひとりごと)

いやぁ、色々ありまして。暇になってしまいました。

暫く不定期更新になります。

| | コメント (1)

« 2007年6月 | トップページ | 2007年8月 »